40代女性の【夏のボーナス】の平均額と使い道&賢い使い方
ボーナスを貯蓄・資産形成以外で何に使っている?
普段頑張っている自分へのご褒美にとボーナスを使いたくなるものですが、貯蓄・資産形成している人の15%がボーナスはすべて貯金しているのはスゴイですね。
では、すべて使う人や貯蓄・資産形成以外にもボーナスを使っている人はどのようなことにつかっているのでしょうか?
1位 買い物(日用品程度)19.4%
2位 生活費の補てん 17.6%
3位 国内旅行(宿泊あり)12.0%
4位 買い物(贅沢品) 11.1%
4位 海外旅行 11.1%
5位 教育費 10.2%
6位 ローン返済 9.3%
7位 近場のレジャー 3.7%
その他 5.6%
ボーナスというと普段より多い金額が入ってくるので贅沢品を買ったり普段とは違うことに使うのかと思いきや、1位は日用品程度の買い物です。
そして気になるのが17.6%もの人がボーナスを生活費の補てんに使っているということです。ボーナスはなくなることもあるので、あることを前提にした家計のやりくりは危険です。
公務員や大手企業である程度ボーナスがあることが前提の勤務先でなければ、月々の生活費の補てんにしたり6位のローン返済の資金源としてあてにしないようにしましょう。
ボーナスの賢い貯め方とは
では、ボーナスの賢い使い方とはどのようなことでしょうか?理想的なのは全部貯金ですが、普段頑張って得たご褒美でもあるので使うことも大事といえるでしょう。貯めるのも使うのもバランスが大切です。どんな人でもこうした方がよいというものではなく、毎月の収支やローンの有無によって賢いボーナスの使い方は異なります。
①キャッシングやカードローンなど借金がある人
借金がある人はまず自分の借り入れがどこに、いくらあって、金利は何%でいつまで返済が続くか確認しましょう。
FP相談をしていると奨学金など借金があってもいつまで返済が続くかすら把握していない人が結構多いのです。奨学金の場合、金利がとても低かったり金利がない場合もあるので返済の優先順位は低くなります。
クレジットカードの分割払いやリボ払いの場合、金利が15%になることも(JCBリボ払い2019年6月現在)あります。特にリボ払いの場合は、一か月の支払額が一定のため金利の負担感があまりないので要注意です。金利の高い借金がある場合は、ボーナスを貯蓄にまわす前に借金返済にまわしましょう。
②借金はないが、月々の収支がとんとんであまり貯金できない人
毎月の手取り収入があまり多くないため生活するのが精いっぱいという場合は、ボーナスが貯蓄のチャンスです。筆者の著書に「年収の2割が勝手に貯まる家計整え術」がありますが、その中で老後を含め生涯にある様々な出来事に備えるためには毎月手取り収入の10%~20%を貯蓄目標にしたいという指標を紹介しています。
毎月貯金ができない場合はボーナスの5割以上は貯金に回しましょう。夏に10万円、冬に10万円年間20万円ボーナスから貯めていくと10年で200万円になります。年間50万円貯められたら20年で1000万円です。
単純計算ではありますが、それを具体的に自分の月の手取り、ボーナスの手取りと照らし合わせてできそうな金額で貯金をスタートすればよいのです。なかなかお金が貯められないと現実逃避してしまうタイプの人は、いつまでにいくら貯めたい!だからどのタイミングでいくらずつ貯めていくというように具体的に計画しましょう。
③毎月コツコツ貯めていて、ボーナス位はパーッと使いたい人
きちんと貯金しているんだから、ボーナスの時くらいは貯めずに使いたいという人も年間の収入から考えて何割貯金できているかのバランスが大切です。
毎月手取りが20万円でコツコツ貯めている額が5000円ほどであれば、手取りのわずか2.5%しか貯金できていないことになります。
貯金の目標が手取りの10~20%なのでこれではコツコツ貯めていても十分貯金できているとはいえません。1年通して考えて10~20%貯金できていれば、ボーナスをパーッと使ってもよいと言えますが、全部使ってしまうのではなく3割位は貯金に回すのがよいでしょう。
ボーナスは「お金が喜ぶ」使い方をすべし
月々の収入は生活をするために使う割合が多いですが、ボーナスはやはり楽しんで使いたいものです。まずは金利の高い借金があれば返済し、年間10~20%貯金できるペースが守られたうえで残る分は普段できない「お金が喜ぶ」ような使い方をしてあげましょう。
先のアンケート3位の国内旅行(宿泊あり)や4位 買い物(贅沢品)や海外旅行は毎月の家計費では難しい「お金が喜ぶ」使い方といえますが、1位の買い物(日用品程度)や2位の生活費の補てんでは「お金はしぶしぶ」使われるイメージではないでしょうか。
<おススメなボーナスの使い方>
・普段我慢しているエステやマッサージに行ってみる。
・家事を楽にする贅沢家電を購入する。(ルンバ・乾燥機つき洗濯機など)
・自分磨きをする。(英語レッスンなど)
・親にプレゼントを贈る。
・たまには有給休暇をとってゆっくり海外旅行をする。
・美味しい食事がでるリッチな温泉に泊まってみる。
・ミシュランガイドに掲載されているようなお店で豪華なディナー。
・チケット代が高い歌舞伎やミュージカルに行ってみる。
まとめ
夏のボーナスはちょうどゴールデンウイークで財布のひもがゆるんで支出がかさんだ後なので生活費の足しにしたり、夏休み前で気持ちが大きくなるため散財しがちです。しかし、40代女性は既婚でも未婚でも老後までのカウントダウンが始まっている時期といえます。
老後2000万円必要という金融庁の報告書が炎上する騒ぎになっていますが、極端な数字とはいえないのが現状です。老後どれくらいのレベルで生活していくのかによっても、自分に持ち家があるのかないのかでも大きく数字が異なるので誰しも2000万円必要になるという意味ではないのです。
自分のもらえるであろう年金はいくらか知ったうえで、将来不足する金額はいくら位なのか自分ごととして把握しておきましょう。その上でボーナスの貯め方・使い方を決めていくと使ってしまった…と後ろめたさを感じることなく「お金が喜ぶ」使い方になるはずです。せっかくもらえるボーナスを有意義に賢く使っていきましょう。
稲村優貴子 ファイナンシャルプランナー(CFP🄬)、心理カウンセラー
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆業務を行い、テレビ・新聞・雑誌などのメディアでも活躍中。FP Cafe登録パートナー。
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