辛いことがありましたか?【7月おわりのタロット】のお告げは
【線】私たちにはそれぞれの線引きがある
先日年配のご婦人から
「持病で余命宣告されているが
やることをやってしまって人生に悔いはないので
家族に迷惑をかけずにできるだけ早く死にたいと思っている。
痛くて苦しい時間がいつまで続くのか悩んでいたところ
『線』のカードを引いたので、うれしくてうれしくて」
と涙ながらに感謝された。
「線」は
<もうすぐ終わることの安らぎ>
というメッセージである。
長生きを望まない彼女にとっては福音だが
家族はそれでも長く生きていてほしいと思うのだろうか。
それとも
お母さんの苦しみを1日でも早く終わらせてあげたいと
思うのだろうか。
話は変わるが
現代詩の領域から見れば
ポップスの世界で作詞の仕事をする私はよそ者である。
<自由詩>:<作詞>の仕事比率は7:3ぐらいなのに。
一方音楽業界からは「千と千尋」主題歌のイメージのせいか
ラブソングを書かない作詞家だと思われている。
<恋愛詞>:<それ以外の詞>の比率は7:3ぐらいなのに。
さらに言うと
「千と千尋」の主題歌「いつも何度でも」は私の便利な名刺だが
アニメの作詞家と思われがちな私は
ほとんどのアニメが実は苦手なのである。
世間が描いた線引きは事実とも自己認識と違う!
そう言って抵抗してみるのも可
枠のうちそとを行き来してのらりくらり生きていくのも可
どちらにしてもそれなりに味わい深い人生だとは思う。
覚 和歌子
詩人・作詞家
山梨県生れ/千葉県育ち。早大一文卒。平原綾香、smap、新垣勉、夏川りみ、クミコ、ムーンライダーズなどの作詞で、多くの作品をCD化。NHK全国学校音楽コンクール課題曲、校歌、合唱組曲等の作詞なども多く手がける。01年『千と千尋の神隠し』主題歌『いつも何度でも(曲・歌唱/木村弓)』の作詞でレコード大賞金賞。詩集『ゼロになるからだ』(徳間書店)、『はじまりはひとつのことば』(港の人)、『2馬力』(ナナロク社)など。エッセイ、絵本、翻訳など著作多数。映画監督、脚本、舞台演出、朗読、自らのバンドを率いてのソロライブ、米国ミドルベリー大学日本語学特別講師など。詩作を軸足にマルチな活動を展開。
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「ポエタロ」とは?
「ポエムタロットカード」を縮めた名前、『ポエタロ』。
47枚のカードにはそれぞれ、美しくやわらかい日本語の詩と、
かわいらしくも不思議な魅力のあるイラストが描かれています。
使い方はいたって簡単。シャッフルしたカードの中から、
その時の直感で1枚、あなた自身のためにカードを引いてみてください。
1日のはじまりにその日の指針を得てもいいし、なにか大きなチャレンジの前、
なかなか超えられない壁に直面しているときに。
そのときの気持ちや環境にリンクした、やさしい詩とメッセージが、
次の1歩を踏み出す勇気や確信を与えてくれる不思議なカードです。
あなたの心強い味方になってくれるはず。
『ポエタロ いのちの車輪をまわす言葉』
覚 和歌子・著 石川 勇一(相模女子大教授)・監修 大野 舞(Denali)・画 カード47枚 ガイドブック付き 3,780円(税込)/地湧社
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