安倍昭恵「あのベルスリーブワンピ」から透けて見えてしまった「お気の毒な境遇」とは

2019.11.01 LIFE

子どもがいじめを苦にして自殺するとか、不登校になるというニュースは数が多すぎて、マヒしてしまった感がありますが、本当はとてもおかしなことだと思うのです。学校で命が奪われたり、教育を受ける権利を無くすことが放置されるのが異常なことだと思います。

 

そういった子どもたちを教育すべき教師の間での、いじめが明るみになりました。

 

20代の男性教師に先輩の教員4人が激辛カレーを食べたせたり、暴行していたそうです。オトナがそんなことやっているなら、そりゃ子どももやるわというのが私の感想ですが、いじめというのは庶民の世界だけでなく、上つ方でも起きてしまうようです。

 

オンナのいじめは、着るものが絡む

たとえば、民間から初めて皇室に嫁がれた美智子さま。それまでの妃殿下方は学習院出身で華族のお姫さまでしたし、仕えるほうも華族が多かった時代ですから、抵抗がないと言ったらうそになるでしょう。

 

昭和天皇の侍従長を務めた入江相政氏(この方も華族です)の著書、「入江相政日記」(朝日新聞出版)によると、香淳皇后とはご婚約内定時から些細なこと(ご成婚パレートの際の馬の数がご自身のご大礼の時より多いとか、お妃教育を行う場所を貸す貸さない)で揉めるなど、不安の要素は限りなくありました。

 

香淳皇后と美智子さまの不仲を日本中に知らしめたのは、テレビでした。

 

1975年、昭和天皇と香淳皇后は訪米をなさいました。タラップの横には、上皇さまと美智子さま、常陸宮ご夫妻、秩父宮妃、三笠宮ご夫妻がお見送りのために、お出ましになっています。

 

昭和天皇と香淳皇后はお一人ずつお言葉をかけていきますが、香淳皇后は美智子さまの前を素通りしてしまうのです。つまり美智子さまが無視される姿が、全国に流れてしまったのです。

 

もう一つ、私がなかなかキツいなぁと思った出来事があります。妃殿下方が一堂に会したとき、若かりし頃の美智子さまだけがお着物をお召しになっていたこと。

 

妃殿下方のお召し物は相談の上で決めると皇室番組で見たことがありますが、もしそれが基本ルールなら、美智子さまだけがお着物をお召しになったのは、美智子さまには連絡がいかなかった、つまり避けられていると見ることもできるでしょう。

 

着るもの関連でいじめられるというのは、女性ならではないでしょうか。

 

昭恵夫人のあの白ドレスで「露呈したこと」とは?

昨今の日本で一番、着るもので物議をかもしだしているのは、安倍晋三首相夫人、昭恵さん(以下、アッキー)でしょう。

 

天皇陛下が国内外に即位を宣言する「即位礼招殿の儀」が執り行われ、国内外より多くの要人が招かれました。

 

ファーストレディーであるアッキーももちろん参列しますが、その際のお召し物がベルスリーブのミニ丈ドレス。高官の奥様方が和装、もしくはロングドレスだったこともあって妙に目立っていました。

 

椅子に座ると膝小僧が見え、万歳をすればさらに短くなる。ネットでは「場違いではないか」という意見が巻き起こりました。

 

ファッション評論家の石原裕子氏は「女性自身」(光文社)の取材に対し、「ドレスコードは間違っていなかったけれど、スカート丈はもう少し長いほうがよかった」とコメントしています。

 

夕方からアッキーは饗宴の儀に招かれていますが、ここでも問題が。訪問着を着ていたアッキーですが、石原氏によると安倍首相が燕尾服にホワイトタイの正装ですから、それに見合うよう、色留め袖の5つ紋のほうが良かったと「夫婦ちぐはぐ」を指摘されてしまうのです。あと、アッキーのハンドバッグが開きっぱなしになっていたのが不思議でした。

 

全体的に準備不足だった感がいなめませんが、おそらく多くの人が思うことでしょう。ファーストレディーなんだから、こういう時に相談できるお付きの人はいないものかと。

 

もしアッキーのことを心から守ってあげたいと思う人がいれば、誤解を招くような服装をさせることはしなかったと思うのです。今回のベルスリーブのドレスは、アッキーの孤立を露呈してしまったように思えてなりません。

 

着るものというのは、周囲との関係を無言のうちにあぶりだします。

 

あのオンナもこのオンナも、着ているもので「孤立」がバレる。次ページ