周囲の人との「距離感」に悩んだら?【11月のタロット】からのメッセージ
【空】青空にゆるされて
青でよかった空の色。
もし空が一面オレンジとか黄緑とかだったら
人間の精神性は今とは全く違うことになっていたと思う。
プリズム7色の中で青色だけが乱反射されるから
空は青いのだという。
なぜ乱反射するのが赤でも黄色でもなくて青なのか。
どうやってそれは決まったの?
物心ついてからいままで、何度空を仰いできただろう。
長い息を吐いてもほどけていかないもやもやを胸に抱えて。
時にはかえって抜け切ったその青色が
痛みや恨めしさに映ることもあったけれど
それでも空はそこに変わらずあり続けてくれるもの
永遠そのものだった。
日々の暮らしに失くしたくない大事なものは、いくつも思い浮かぶけれど
たったひとつ選ぶとしたら
私は「空」とこたえてもいい。
大切な誰かとの距離の取り方に迷ってこのカードを引く人は多い。
向かい合ってしまう時の緊張感は
心にも身体にも負担をかける。
横に並んで同じひらけた景色を眺めるとき
共有できる言葉が見つかるかもしれない。
同じ沈黙が共有できるかもしれない。
私たちはどこまでも続く青空に許されている。
見えない星々に見守られている。
覚 和歌子
詩人・作詞家
山梨県生れ/千葉県育ち。早大一文卒。平原綾香、smap、新垣勉、夏川りみ、クミコ、ムーンライダーズなどの作詞で、多くの作品をCD化。NHK全国学校音楽コンクール課題曲、校歌、合唱組曲等の作詞なども多く手がける。01年『千と千尋の神隠し』主題歌『いつも何度でも(曲・歌唱/木村弓)』の作詞でレコード大賞金賞。詩集『ゼロになるからだ』(徳間書店)、『はじまりはひとつのことば』(港の人)、『2馬力』(ナナロク社)など。エッセイ、絵本、翻訳など著作多数。映画監督、脚本、舞台演出、朗読、自らのバンドを率いてのソロライブ、米国ミドルベリー大学日本語学特別講師など。詩作を軸足にマルチな活動を展開。
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「ポエタロ」とは?
「ポエムタロットカード」を縮めた名前、『ポエタロ』。
47枚のカードにはそれぞれ、美しくやわらかい日本語の詩と、
かわいらしくも不思議な魅力のあるイラストが描かれています。
使い方はいたって簡単。シャッフルしたカードの中から、
その時の直感で1枚、あなた自身のためにカードを引いてみてください。
1日のはじまりにその日の指針を得てもいいし、なにか大きなチャレンジの前、
なかなか超えられない壁に直面しているときに。
そのときの気持ちや環境にリンクした、やさしい詩とメッセージが、
次の1歩を踏み出す勇気や確信を与えてくれる不思議なカードです。
あなたの心強い味方になってくれるはず。
『ポエタロ いのちの車輪をまわす言葉』
覚 和歌子・著 石川 勇一(相模女子大教授)・監修 大野 舞(Denali)・画 カード47枚 ガイドブック付き 3,780円(税込)/地湧社
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