「脹脛」の読み方は「すね」でも「こむら」でもなく「○○○○○」!「脹脛」の読み方、知っていますか?
漢字は部首や成り立ちを知っていると、その漢字が何を意味する言葉なのかを理解することができます。
例えば部首が「(やまいだれ)」であれば、病気等を表す言葉だと分かります。「月(にくづき)」であれば、体を表す言葉だと分かります。
ただ…読み方は部首だけで読み取ることができません。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「脹脛」の読み方、知っていますか?
体を表す言葉ではあります。「すね」や「こむら」と思いつく部位を答えた人もいるのではないでしょうか。
「すね」は「脛」単体であれば正解です!「こむら」は「脹脛」が表す部位と同じ位置を表します。ただし漢字では「腓・膊」と書くため、「脹脛」の読み方としては間違いです。
正解はこちら!
「ふくらはぎ」です。
脚の脛(すね)のうしろの筋肉のふくらんだ部分。こむら。ふくらっぱぎ。ふくらっぱげ。ふくらっぱみ。
引用元:精選版 日本国語大辞典
「脹脛(ふくらはぎ)と腓・膊(こむら)は結局どう違うの?」と思った人もいるかもしれません。結論から言うと、先でも軽く触れた通り「同じ部位」です。
平安以降、「ふくらはぎ」を表す名称として使われてきた「こむら」または「こぶら」。しかし近世になると、言語の勢力図が変化していきます。
近世語は、江戸時代前期と後期に二分されます。前期は京・大阪を中心とした上方語が勢力をもっていましたが、後期は江戸に発達した、東国語を基盤とした江戸語が成立します。
「ふくらはぎ」は東国語系の言葉。江戸語に受け継がれた「ふくらはぎ」は、言葉が勢力を広げると共に浸透し、「こむら」に取って代わりました。
「ふくらはぎ」も「こむら」も同じ意味ですが、今では「こむら」は「こむらがえり」という言葉の中に残るのみです。
参考文献
スポンサーリンク