広末涼子、ちょっとアレな噂を逆転「女神の座」に戻ったプライベートの背景とは
個人的な話で申し訳ありませんが、私の母はま~、料理が下手なのです。
特に弁当を作るのが嫌だったようで、ごはんにおかずが一品だけしか入っていないなんてことは、ザラ。
ちなみに普通の食事は一汁三菜を守っていたのに、なぜおかず一品なのかは謎です。友達に「貧乏なの?」と聞かれたこともありました。
料理はオンナの義務で、オトコのためにするものなのか?
大学生になると、女子が男子の分の弁当を作って持っていくという通過儀礼を経験します。
サンドイッチとかおにぎり程度のものでしたが、女子と女子がどちらの料理がおいしいかで競争しあい、男子が品評するという形がアホくさくて受け入れられず、オレの居場所はここにないと思ったことを覚えています。
会社員となり、彼氏と同棲していた友人が料理を習いに行くというので、私も一緒にいったところ、とても面白かったのです。
結構長く習い続けていたのですが、同期の女子に「いいお嫁さんになるアピール」、男性の先輩に「胃袋くらいつかまなきゃ」と言われて閉口したことを覚えています。
テニスを習ったら、テニスが好きなんだなとしか思われないのに、料理を習うと「結婚のため」「オトコのため」と思う人がいる。それは、「料理は女性が作らなければならない」と考えられているのかの現れだと思うのです。
日本の女性はご飯を作りすぎ?
私は海外で暮らしていたことがあるのですが、本当にあちらはご飯を作らない(冷凍食品やお惣菜が充実していた)。そもそも、日本のように一汁三菜という考えもないので、品数も少ない。友人のお姉さんがフランス人と結婚したのですが、「こんなに品数はいらない」と嫌がられたそうですし、宗教によっては、火を入れた食事は一日に一度でいいと考えるそうです。
日本のお母さんたちはお子さんのためにせっせとキャラ弁を作りますが、あちらのお母さんは食パンにハムとチーズを挟んだだけで「ほれ、持っていけ」ということも珍しくないようです。東南アジアに赴任した友人も、食事は外でするのが基本なので、家に台所はないと言っていましたから、やはり日本は「料理は絶対にしなければならない」「料理は女がするものだ」という圧が強い国なのではないでしょうか。
しかし、時代は確実に変わってきている模様。料理研究家の土井善晴センセイが「一汁一菜」を提唱しだしたのです。ごはんと具沢山の味噌汁とお漬物、食事はこれで十分。食材は包丁を使わずに手でちぎってよし、味噌汁の具からコクがでるから、出汁もいらないという革命的な教えなのです。
HUFFPOSTの取材に対し、土井センセイは
「毎回の食卓で一汁三菜、つまりおかず3つを作って大変なことですよ。そこに使う時間、エネルギー、発想力、献立のバランスと統制力を考えたら、できなくって当たり前。専業主婦のお母さんでも大変だし、仕事しながらがったら、なおさら無理でしょう。つまり、絶対にできないようなことを要求されているのが、今の日本の女性たちなんです」(要約/出典)
とお話しています。ズボラ主婦ではない、きちんとした料理研究家のセンセイが言ってくれるからこそ、意味があるのです。
「家庭的ではない」と言える広末の凄さ
料理に対する過剰な信仰を壊してくれそうな有名人が、もう一人。女優・広末涼子です。
「ぴったんこカン・カン」(TBS系)に出演した広末は三人のお子さんの弁当を作っていることを明かした上で、「『料理が好き』って言うと男の人って勘違いしやすくて、家庭的だと思われる」と発言しました。つまり、自分は料理は好きだけれども、必ずしも家事全般が得意なタイプではないと言いたいのかもしれません。
これまでのトップ女優は、絶対に「自分は家庭的ではない」だなんて言わないものでした。実際に家庭的なのかもしれませんが、家庭的でない女性だと思われると、自分の女優としてのイメージも低下すると思ったのかもしれません。
しかし、広末は恐れることなく「料理は好き」(だけど、家庭的ではない)と言った。そう言えるのは、女優としての順調なことと、積極的に家事を引き受けてくれる夫がいるからではないでしょうか。弱みを見せられるのは、自分に自信があるからだと思うのです。
できるほうが、できることをすればいい。こういうシンプルなことほど、実は社会的成功者が言わないと効果がありません。女優としてのキャリアを重ね、家事をしてくれる夫を見つけ、三人の子どものお母さんでもある女神・広末の発言が、日本を救うのかもしれません。
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