「在宅勤務でおかしくならない」ために知っておきたい!先駆者が教える10か条

2020.04.10 WORK

リモートワークが推奨されたものの、今回、いきなり切り替えなくてはならないこととなり、戸惑う方も多いでしょう。

 

私は新卒で出版社に勤務し、退職して、すでに20年以上フリーランス生活をしています。在宅ワークが当たり前なので、今回周囲が困っていることを訴え始めるまで、不自由さに気づきさえしませんでした。

 

そんな私が自分なりに見つけ出した快適に在宅ワークを続けるコツを10か条にしてみました。

 

1・いちばん重要?「規則正しく動く」こと

基本は8時までに起床、8時半に始業。午前中にデスクワークを済ませ、昼ごはんは12時から13時、午後のメールチェック後、15時からの3時間でやらなくてはならない案件に集中。18時までの終業を目指す。これが私のパターンです。

 

実際にはそんなうまくいかず、出張や撮影が続いたり、夜更かしが過ぎて午後から勤務になったり、どうしてもやる気になれずだらだらしたりもするのですが、基準があると意識でき、軌道修正しやすい。

 

8時から始まる朝ドラを見続けると自然に8時に食卓、というパターンになり、スイッチが入ります。つまり、朝ドラのストーリーを追えているときは、順調に、規則正しく回っているってことなんです。

 

15時から18時の3時間を猛烈ゾーンとし、早く予定の業務が終われば後はフリー。外出や趣味の時間などに費やします。予定通りに終わらなければ残業、もしくは翌日早めに始めることに。頑張れば頑張っただけ、自由時間が増えることにすればモチベーションもアップ。

 

先日、睡眠研究所所長に、ソーシャル・ジェットラグ=社会的時差ボケについて取材したのですが、睡眠不足よりも国内にいながら時差ボケ状態になり、睡眠サイクルが崩れるほうが危険だそう。毎日、雨戸を開け、朝の日光を目にするだけでも、生活のリズムが整うはず。自分次第の在宅ワークだからこそ、朝から活動して、日が沈んだらゆるめるルーティンって大切!

 

2・その日のタスクを明確にする

机に向かってまず、やるのはTo Doリストをつくること。本日中に仕上げなくちゃいけない締め切り、そろそろ連絡しなくてはいけない案件、さくさく作業が進められればここまでやっちゃいたいなという希望的観測も含め、業務をリストアップします。

 

余裕があれば散歩がてら図書館に行く、この映画見る、今日見るテレビはこの番組、など業務以外のあらゆるスケジュールも記入。

 

私の場合、紙であることが重要です。終了した項目は黒く塗りつぶし、終了したらそのスケジュール表を丸めてポイ。これが快感!

 

3・お仕事セットを用意して切り替える

自宅内がオフィスなので、机に向かうときも、テレビを見ながら作業したくてリビングに置くときも、近くのカフェで集中したいときも、すぐ動けるように、PC、資料、スケジュール帳、充電器、メモなどを入れたA4サイズのトートバッグを「お仕事セット」としています。

 

業務終了のときもそのトートバッグにしまうことでTurn Off。PCは仕事以外でも使うからそのまま机に置きっぱなしだけれど、仕事関係のものが視界に入らないだけで、気分が切り替えられます。その時期に必要な資料一式をまとめているから、探す手間も省ける。

 

家の中、ベッドから数歩の距離でも、オフィスか、プライベートかを切り替える手段として、お仕事セット、おすすめです。

 

4・Wi-Fiからオフになる時間を設ける

原稿を書きながら、データを確認したり、メールを掘り起こしたり。Wi-Fiからの情報は必要不可欠で、すごく便利ですが、それゆえ振り回されがち。メールのやり取りが永遠に続いたり、思わぬ面白いサイトを見つけて脱線し、つい読みふけってしまったり。とにかく現実逃避の宝庫です。

 

そこで自分がしていること。強制的にWi-Fiがつながらない状況をつくります。

 

今は気軽に外出できませんが、作業しやすいカフェに行く、PCを持たずに広場や公園など屋外で資料を読む、出張中は移動時間を利用して校正の時間にあてる。(到着までに終わらせなくてはいけない緊張感で集中できるので笑)

 

とにかくWi-Fiがつながらない時間をつくり、データの確認などはそのあと、一気にやる。それが自分にとっては集中力アップの秘訣なんです。

 

5・エクササイズ休憩をとる。1時間半ごと

30分に一回はストレッチを、なんて言われているけれど、集中しているときに作業が途切れるのもなんだし、なによりも怠ける言い訳にしてしまう…!(のが私)そして頻繁過ぎても守れない。

 

なので、私は1時間半に一度を目安に、その日のスケジュール表に書き込みます。そのときによって5分だけ首や肩を回したり、1時間走ってきたり、気分転換方法はいろいろ。自分の性格上、休憩時間が長すぎて、焦るくらいの方が効率がいいようです。

 

時間を決めてテレビを見ながら柔軟、ストレッチをするのも気分転換になっておすすめ。そうするとキツい筋トレの時間ではなく、仕事途中にテレビを見る休憩の時間だと脳が解釈するので笑

 

6・全力にしない。さぼり日やさぼり時間をつくる

機械じゃないから(そして自宅では監視する目もないので)常に常に目標どおりには進まない。そんな日、時間帯もあります。

 

ならばその日は甘やかす日、チートDayにしちゃう。もうぐずぐずしてもいいんです。マンガ読んでだらだら過ごしたり、二日酔いでぶっ倒れていたり。毎日だと困るけれど、なんとなく平均して働くより、私の場合、メリハリがあったほうがかえって能率がいい。夏休みの宿題も31日にやるタイプです。

 

チートTimeに関しては、誰にでもどうしてもやる気になれない時間帯ってあるようです。朝が苦手な人もいれば、夜は集中できないという人も。

 

私は昼ご飯を食べてからが眠くなる! なので買い物やリサーチなどの外出する用事を入れてついでにランチも楽しんだり、メールチェックの時間にあてたり、企画書を書いたり、出張の宿を探したり、作業そのものを楽しめる業務をこの時間にあてています。それでもだめなら思い切って昼寝しちゃう!

 

前出の睡眠研究所の教授いわく、人間のもつサイクルとして、13時から15時のこの時間帯はどうしても、たとえ睡眠時間が足りていても眠くなってしまうものだそう。

 

ならば単純作業や外出など、デスクで脳を酷使しない業務にあてたほうが賢明だそう。

 

なるほど。ただし、昼寝は夜眠れなくなるからNGだそう。睡眠サイクルが乱れ、ソーシャルジェットラグ、社会的時差ボケの状態になってしまうとか! 私は昼ごはんあとから15時までを自分にとってのチートTimeとし、好きな作業、気分転換の散歩など、昼寝しちゃわないように気を付けつつ、自分を甘やかすことにしました。

 

7・やりたいことがあるときは無理をする

自分のペースで動けるのが在宅ワークのメリット。

 

朝のこのクラスを受けたい、友だちとランチをゆったり楽しみたい、この映画は初日に観たい、出張ついでに1日プライベートで観光したい。そんなときは徹夜で残業して2日分進めるとか、明け方4時始業とか、無茶なセルフ時差勤務を敢行します!

 

体はつらいけれど、動きやすい平日に休んだり、趣味のための時間は無理やりでも作るほうがいい。そのためには犠牲をいとわず!

 

在宅でも勤務時間が固定の人にはできないことですが、在宅ワークだから得しちゃった! と思える努力です。

 

8・こまめに居場所を変える

私が飽きっぽいからかもしれませんが、同じ方向をずっと向いていると集中力が低下し、作業のスピードが落ちてしまうんです。そんなときは自宅の中でも、リビングに坐る、太陽の動きに合わせて向きを変えてみる、いっそベランダで作業する、と自宅の中でも居場所を変えています。

 

カフェなどがオープンしていなくても、ちょっと近くの公園のベンチで作業する、インタビューの音源をウォーキングしながら聞きとる、など外に出ると気分転換になります。歩くと脳の働きが活発になるような気も。

 

ソーシャルディスタンスをきちんと保ち、慎重に行動すれば青空オフィスは快適。この季節は風や光が心地よく、爽快です。

 

9・業務メールは余談の「気持ち」も盛り込んで伝える

オフィス内での会話ならばその感情が無理なく伝わることも、業務メールだけのやり取りだと、思いがけずキツい印象になってしまいがちです。

 

今までの経験でも、あれ? これってクレーム? 責められている? と思った反応が、実際に会って打ち合わせをするとまったくそんなことはなかったことも結構ありました。また逆に納品後、感想やお褒めの言葉を添えてくれる相手にはすごく親近感をもったり。

 

なので、自分自身は、毎回ではないですが、お天気や季節の話、そのメディアの感想など、ちょっとした一言を付け加えたり、いいと思ったことは言葉にして送っています。

 

だれだってポジティブな言葉には励まされるもの。離れているからこそ、ちょっとした一言がコミュニケーションを円滑にしてくれるかもしれません。

 

10・どうにもならないときはあきらめる

オフィス内でも在宅ワークでも、なかなか自分の思うようには進まず、イライラもすれば、奈落の底に落ちるようなどんよりとした気分になるのが仕事ってもの。お金を稼ぐって本当に大変ですよね。

 

どう気持ちを奮い立たせても気分が乗らない、体調が悪く机に向かうのでさえつらい、というときは思い切ってその日の作業をあきらめてしまうのも必要かも。

 

フリーランスの私は、クライアントあってのお仕事なので、締め切りは必ず守る、クオリティも絶対キープ、を心がけていますが、どうしても無理な時もある。逆に予定していたことが進まず、楽しみにしていたその後の予定をキャンセルするしかないことも。

 

そんなときは頑張らず、すこし納期を遅らせることはできないかとしれっと弱音を吐いちゃいます。意外と相手にとっては少しの遅れは問題ではではない、ということもあるかも。お互いにとって負担にならないのであれば、甘えちゃってもいいのでは?

 

とにかく自分次第の在宅ワークは、厳しく律することと、必要に応じてゆるませるメリハリが大事。長期的なスタミナを保つためにも頑張りすぎず、自宅でも仕事に気持ちをシフトできる環境づくりを工夫してみて。視界に和めるオブジェを置く、頑張る時間帯は気持ちがあがるアップテンポの曲を流す、リラックスできる香りを楽しむなど、五感を刺激するなにかでモチベーションをアップさせましょう。

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