「でんぱん」ではありません!「伝播」の読み方、知っていますか?|漢字クイズ3選

2020.12.14 QUIZ

よく目にする漢字であっても「こう読むのでは?」と推測した読み方とは違う読み方をすることがあります。漢字にはさまざまな読み方がありますから、誰しも一度は読み間違いをしたことがあるはず。でも、人前で読み間違いをしてしまうと、恥ずかしい思いをすることも…。

そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。

 

問題1:「伝播」の読み方、知っていますか?

「伝播」は普段の会話にはあまり登場しない言葉かと思います。でも「伝播」が意味する

1 伝わり広まること。広く伝わること。
2 波動が媒質の中を広がっていくこと。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という様子には、馴染みがあるかもしれませんね。

さて、そんな「伝播」ですが、「播」に含まれる「番」の漢字につられて「でんぱ“ん”」と読んでいませんか?パソコンやスマホで「でんぱん」と打つと「伝播」と自動変換されることもありますが、本来の読み方は「でんぱん」ではありません!

正解は…

正解は「でんぱ」です。

「播」には

  • 音読み バン
  • 訓読み (く)・(く)

参照元:播|漢字一字|漢字ペディア

の読み方があり、“広める”の意味をもつ「伝播」以外には

  • 播種(ハシュ)
  • 播植・播殖(ハショク)
  • 播く(まく)

など、“まく”を意味する表現に用いられます。

★「伝播」と「伝搬」

「伝播」を「でんぱ“ん”」と読んでしまう人は少なくありません。そのため、辞書によっては“でんぱん=伝播の誤読”と記載しているものや、“「ぱん」は「播」の慣用音”と記載しているものもあります(参照元:伝播(デンパ)とは – コトバンク)

また間違いやすい言葉に「伝搬」があります。こちらは「でんぱ“ん”」と読みます。

「伝搬」は

1 伝わること。また、伝えること。
2 波が伝わること。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。先で紹介した「伝播」の意味とよく似ています。

『三省堂 新明解国語辞典第四版』によると、「伝搬」は「伝播」の誤読から使われるようになった言葉だと言われています。

  1. 「伝播」が「でんぱ“ん”」と誤読される
  2. その音を聞いた人が「伝搬」と誤記する
  3. 誤読されやすい「伝播」ではなく、誤記された「伝搬」が広まる

漢字の中には、正しい読み方ではないが広く普及したことで一般化した「慣用読み」のものも多々あります。言葉は時代とともに変わりゆくものですから、いつか「伝播」も「伝搬」も「でんぱ“ん”」と読む時代がくるかもしれませんね。

出典>>「でんぱん」ではありません!「伝播」の読み方、知っていますか?

 

問題2:「合評」の正しい読み方、知っていますか?

「合評」とは

何人かの人が集まって、ある作品・問題などについて批評し合うこと。また、その批評。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。

“何人かの人が集まって”と聞くと、「合同」や「会合」などの言葉も思い浮かぶのではないでしょうか。「合同」も「会合」も「合」の字は「ゴウ」と読みます。そのため「合評」を「ごうひょう」と読んでしまった人もいるのでは?

しかし「合評」の読み方は「ごうひょう」ではありません…。

正解はこちら!

「がっぴょう」です。

「合」には

音読み ゴウ・ガッ・カッ(常用外)コウ
訓読み (う)・(わす)・(わせる)

引用元:合|漢字一字|漢字ペディア

の読み方がありますが、「合評」はそのうちの「ガッ」の読みがあたります。

“いくつかのものが一つになる”を意味する「合する」も「ガッ」の読みがあたる言葉で「がっする」と読みます。探してみると「ガッ」と読む言葉はたくさんあります。

  • 合算 がっさん
  • 合宿 がっしゅく
  • 合唱 がっしょう
  • 合戦 がっせん
  • 合体 がったい
  • 合点 がってん

日常生活において「合評」という漢字を見かける機会は少ないかもしれませんが、“作品・問題などについて批評し合う”場にいる人は「合評会」という言葉を見かける機会に巡りあうかもしれません。くれぐれも「ごうひょうかい」と読まないよう注意してくださいね。

出典>>「ごうひょう」ではない!「合評」の正しい読み方、知っていますか?

 

問題3:「笑窪」の読み方、知っていますか?

「笑」も「窪」も、比較的馴染み深い漢字です。ですが、漢字の読み方って、漢字の語源と読み方の由来がバラバラだったり、当て字だったりすることもあり、なかなか自信が持てませんよね。

ただ「笑窪」は、「笑」と「窪」の読み方や漢字が表す意味から、深読みすることなく素直に読めば正解です!

正解はこちら。

「えくぼ」です。

素直に訓読みするだけでOKです。また「笑窪」以外に「靨」と表すこともあります。いずれも意味は、

笑うとき、ほおにできる小さなくぼみ。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

です。

語源もとても明確で、「笑」ったときにできる「窪」みをそのまま表しています。「えみくぼ」と読まれていたこともありました。

出典>>「しょうくぼ」ではありません!「笑窪」の読み方、知っていますか?

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