「仕事辞めたら?」更年期のドライアイ、画面がぼやけて仕事が進まない…
「目が乾燥して充血しやすい」
「目が疲れやすくなった」
「目のかすみが気になる」など、40~50代になり、こんな悩みがありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「ドライアイ」があります。
ドライアイでは目の乾燥だけでなく、目の疲れや目のかすみ、充血などの目の不調が生じます。
今回は、更年期のドライアイの改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期の歩き方(28)
これ老眼なのかな?ぼやけてパソコンが見えない!
事務職として働くミホさん(53歳)は、目の調子が悪くて悩んでいました。
「ここ半年ほど、目の乾きがひどくて疲れやすく、目薬が手放せません。パソコンでのデータ入力がメインの仕事なので、文字が見えづらく、目の調子が悪いと仕事に支障がでて困ります」
目のかすみや充血も気になるというミホさん。
「老眼なんじゃない?」と、職場の同僚から冗談半分に言われるそうですが、冗談でなく本当に目の調子が悪いので弱っているそうです。
「遠くは見えるけれど、近くが見づらいというわけでもないので、老眼とは違う感じがして……。目薬だけでなく、仕事中も画面から離れて目を休めるように意識したり、寝る前には蒸しタオルで目を温めたりしていますが、あまり効果はありません」
さらに最近、目の奥に痛みを感じるようになってきたそうです。
目の調子が悪いせいか照明の光が眩しく感じるので、ミホさんは夕方になっても薄暗い部屋で過ごすようになりました。
「ある日、いつもより早く帰宅した主人が『こんな暗い部屋でどうしたんだ?』と驚くので、目の調子が悪いことを話すと、ひどく心配されてしまいました。ただの目の疲れ、そのうちよくなると思っていたのですが、今のうちになんとかしたほうがいいのかもと、私まで不安になってきました」
眼科医から言われた驚きの原因…実は『更年期』だった
目の病気についてネットで調べれば調べるほど不安は増すばかり。
「このまま見えなくなってしまったらどうしよう…」
ミホさんは思い切って眼科を受診してみることにしました。
「目の調子が悪いのは、長時間パソコンを使う仕事も一因ですが、『更年期』によるドライアイが原因でしょう。更年期になると女性ホルモンの分泌が減少するので、全身のうるおいが減ってきます。そのため目も乾燥しやすくなり、ドライアイが生じます」
そう眼科医から説明を受けました。
更年期障害といえば、ほてりやのぼせといったホットフラッシュやイライラというイメージがあったミホさんは、まさか更年期が目の不調の原因とは思わず、医師の言葉にとても驚いたそうです。
更年期の不調には漢方薬が有効
受診した眼科の医師は偶然、漢方にも詳しかったそうです。
「検査で異常がないようですし、更年期の不調には漢方薬も効果的なのでそちらで対処していきましょう」
そう医師に言われて、漢方薬が処方されました。
処方された漢方薬は「六味丸(ろくみじおうがん)」。
六味地黄丸は、津液(しんえき)や血(けつ)を補い、加齢による目のトラブルの改善が期待できる漢方薬です。
「実は、目薬でも改善しなかったのに、漢方薬で目の調子がよくなるなんて半信半疑だったんです。でも、漢方薬を飲み始めてから、だんだんと目の乾きが軽減してきました。しかも、目だけじゃなく、からだも疲れにくくなってきました。不思議ですね!」
1か月後の眼科の再診時には、ミホさんの目の症状はかなり改善されていました。
「目の乾きや充血はあまり気にならなくなりました。前より目の痛みやぼやけも和らいでいます」
と、うれしそうに医師に報告したミホさん。
漢方薬を飲んでいる方が体調がよいとのことで、今も続けているそうです。
★もしかして、こんな悩みもないですか?
詳しくは>>>寝付きが極端に悪くなり…あわや失業の危機、これって更年期のせい?
漢方薬を気軽に飲み始める方法
「目薬だけではドライアイが改善しない」
「繰り返すドライアイに悩まない体質を目指したい」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
目の疲れや目の乾燥などに効果が認められている漢方薬はあります。
漢方は心とからだのお悩みを、からだの内側から気の流れ、水の流れ、血の流れを整え、根本改善することを目的としています。
自然の生薬で作られた漢方薬は毎日のむだけで、からだにやさしく作用し、理想の健康を目指せます。
更年期のドライアイにおすすめの漢方薬
・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん):疲れ目や視力低下も気になる方に。
六味丸に、菊花(きくか)と枸杞子(くこし)という目によい生薬を加えた漢方薬です。
・人参養栄湯(にんじんようえいとう):疲れや食欲不振、手足の冷えも気になる方に。
・麦門冬湯(ばくもんどうとう):喉の乾燥やドライマウスも気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
相談もスマホで完結ですので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期のドライアイには漢方薬を試してみて!
「最近、目が乾いて見えづらい」
「目が疲れやすくて困っている」
更年期になると、目が乾燥しやすくなるのでドライアイになりがちです。
ひとりで悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整え、目の潤いも補って、更年期も笑顔で過ごしていきましょう。
執筆/あんしん漢方 薬剤師 清水 みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
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