独断と偏見!勝手に「TVドラマ」アワード【2017年1-3月期編】

気がつけば、3月も残すところあと1週間。1月スタートのドラマも、次々に最終回を迎えているわね。ついこの間始まったような気がするのに……時の流れが速すぎて怖い!

というわけで今回は、なかなか豊作だった2017年1-3月期のドラマから、完全な独断と偏見で、アタシなりにベスト作品を2本だけ選んでみたわ!

何もかもが素晴らしすぎた『カルテット』

前回のコラムでも触れたけど、アタシにとって、今期のベストドラマは、なんといっても『カルテット』。キャラクター設定、やりとりの面白さ、小ネタや伏線のちりばめ方とその回収の仕方、役者さんたちの演技、エンディングのかっこよさ、映像の美しさ。何もかも素晴らしくて、「ドラマのTBS」と、そのTBSで初めて連ドラ脚本を手がけた坂元裕二さんの本気を見た感じ。

あと、全体的に不穏な雰囲気が漂い、毎回ラスト数分であっと驚くような出来事が待っているものの、蓋を開けてみれば、殺人とか大きな犯罪がらみのことはほとんど起こらず、必ず肩透かしをくらう――という展開もよかったわ。ほかのドラマだったら、「思わせぶりなネタでひっぱりやがってッ」とイライラするところだけど、『カルテット』に関しては、ラストでぶっこまれるネタにも(ただ興味をひっぱるためだけに入れられたわけではなく)ちゃんと意味があったせいか、まったく腹が立たず、その「揺さぶられ感」を楽しむことができたのよね。

一方で、視聴率自体はさほど伸びず、「作品の質」や「話題性」と「視聴率」の問題を、あらためて浮き彫りにした『カルテット』。これがドラマの制作現場に、どう影響を与えるのか……。もしかしたら今後、日本のドラマ史を語る際には、「カルテット以前」「カルテット以後」という表現が使われるかもしれないわね(大げさ?)。

山田孝之×テレ東は最強? 『山田孝之のカンヌ映画祭』

「ドラマ」と言っていいかわからないけど、毎週楽しみで仕方なかったのが、この番組。内容は「山田孝之が『カンヌ映画祭で賞を獲りたい』と言いだし、映画づくりに乗り出す」というものなんだけど、次々に無茶なことを言いだす山田くんの鬼畜っぷりと、周りの人たちの振り回されっぷりが素晴らしかったわ。

突然「漫画家の長尾謙一郎さんに描いてもらったイメージイラストだけを基に、(台本なしで)撮りたい」と言われ、戸惑うスタッフたち。首を吊る練習をさせられたり、即興で歌いながらセリフを言わされたりしたあげく、「歌がイマイチ」という理由で降板させられた村上淳。「本物感を出したいので、ちゃんとヌードになってほしい」と迫られ、迷った挙句降板した長澤まさみ(しかし流れで、『山田孝之のカンヌ映画祭』のナレーションを担当)。そして何より、受験勉強で忙しい中、方々ひっぱりまわされたり、「蛇にかまれてほしい」と言われたりしても文句ひとついわず、女優魂を見せまくった芦田愛菜。

おそらくこの番組、「思いつきで現場をひっかきまわすプロデューサー」を皮肉った完全なフィクションなんだろうけど、ドキュメンタリーのテイをとっている(そして、なまじ山田くんの演技が上手い)だけに、「山田孝之ってヤバくない?」と本気で思ってしまう視聴者もいそう。そんなリスクを承知のうえで、こういう番組を作ってしまう山田くんは、やっぱり面白くて素敵。これからもアタシ、山田孝之×テレビ東京の番組は追い続けるわ!