40代で絶頂を知り、性行為観が変わった【40代、50代の性のリアル】♯11(後編)
ふたりで絶頂を“研究”する
「それまで経験してきたセックスでは、手や口での前戯でイクことはできるんですが、中でイクというのがわからなくて。もしかしたらこのまま感じつづけたらイクのかもしれないけど、自分が知らない感覚の渦に巻き込まれるようで怖くてなっちゃってやめる……というのパターンでした。シンゴさんは40代後半の男性で、お仕事は研究開発。だからなのか、セックスについてもすごく研究熱心で、私の反応を見ながらいろんなことを試し、分析と検証を重ねていました(笑)。私にも『あのときこんな反応をしていたけど、それはこういうメカニズムなんだよ』と説明してくれて。私はそうまでして中でイクにこだわらなくても、という気持ちがあったのですが……」
シンゴさんはあきらめなかった。ふたりは一度別れたがヨリを戻し、現在進行形で交際している。そのあいだにチヒロさんはオーガズムを体験した。
長時間に及ぶセックス
イクとは“反射”だといわれている。鼻の穴に細いものを差し込んでくすぐればクシャミが出るように、適切な刺激を与えればほとんどの女性はイケるということで、一度オーガズムを身体が覚えればその後は比較絶頂感を体験しやすくなる。
「シンゴさんとのセックスはこれまで経験したことのないほど長くて、挿入してから1時間半ぐらいかかるんです。私はそのあいだずっとイキっぱなし。メーターを振り切った状態がつづくので終わったあとは綿のように疲れきってしまうのですが、彼はその反応を見ているのがおもしろいようでいつもたっぷり時間をかけてセックスします」
オーガズムを知る前と知った後とでは、セックス観が変わったのだろうか?
もうファンタジーじゃない
「変わりましたね。こんな世界があるんだ! って目が開かれた感じです。それまでは、肉体的には誰としても同じ。愛されている、大切にされているという実感はあっても、身体の満足感はといえばどんぐりの背くらべでした。だから、セックスを愉しんでいる人の話を聞いてもよくわからなかったんです。私にとってはほとんどファンタジーの世界の出来事だったのですが、いまはその気持ちよさを知っているのでそれを追究しようという人の気持ちもわかるようになりました。結婚していたころは子どもがほしかったのと、義務感からセックスをしていましたが、いまは好きな人との共同作業や共通の趣味といった感覚です」
では今後も、充実したセックスライフを送っていきたい?
「更年期が始まると身体にもいろんな変化があるといわれますが、いまみたいな感じだったら、お互い工夫しながら歳を重ねても一緒に愉しめると思いますね」
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【編集部より】
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