#13前編 44歳、バツイチ。まさかの相手とベッドを共にすることに…?【40代、50代の性のリアル】
いまやマッチングサービスは、世代を問わず不可欠な出会いのツールとなっている。40~50代でも、婚活や恋人探し、飲み友だち探しとさまざまな目的で利用している人が少なくないことは、OTONA SALONEの読者ならご存知のとおり。相手の人となりをある程度把握したうえで会えるということで、コロナ禍に入ってからサービスに登録した人もいるだろう。
どんな人と出会えるか。それは楽しみであると同時に、不安でもある。もし意外すぎる人とマッチングされてしまったら? たとえば、古い友人の家族とか……。
特別な経歴じゃなくていい、ただ「普通の人」と出会いたい
シングルマザーのヨシミさん(44歳)が、年上の同僚に教えてもらいながらいくつかのマッチングサービスに登録したのは、一昨年のこと。女性に誘いの声が殺到するのはこの手のサービスの常だが、そのなかに心惹かれるものはなかった。
「私は、普通の人に出会いたかっただけなんです。文面から人柄って伝わってきますよね。やたら『何人と逢いました?』と聞いてくる人とか、実は既婚者だとか、そういう人ではなくちゃんとした人。だから私は自分から男性にアプローチしていきました。ハイスペックな男性は最初から求めていませんから、私と同じく離婚歴があって、まじめな人がいいなって。いろいろ考えたんです、何しろ出会いを求めること自体、15年ぶりだったから」
離婚したあと、息子から言い渡されていた「恋愛禁止令」
ヨシミさんの声は、まっすぐで明るい。聞いていると、安心感を覚える。それは、看護師という職業ゆえかもしれない。29歳で離婚して以来、働きながら息子をひとりで育ててきた。
「離婚後は心細くて、再婚を考えた時期もあったんです。でも息子が『彼氏ができたら、そいつを殴ってやる』なんて言うんですよ。私は私で、学校でいじめられたり不登校になったりする息子とできるだけ一緒にいたかった。ふたりで釣りに行ったり、アウトドアのイベントに参加したり。もともと私もそういうことが好きなので、余裕がなくて必死でしたが楽しく子育てしてきました。息子が高校3年生になったとき、突然『お母さん、もういいよ』と言ってくれたんですよね」
それまでにも、秘密にしながら男性と交際することはできたかもしれない。でも息子に対して後ろめたさを感じたくはなかった。晴れて解禁となったヨシミさんは、マッチングサービスでノブオさんと出会う。不器用な文面から、実直な人だろうと推測した。
まさか、そんなことって…?「あの彼」とのマッチング
「同じ地域に住んでいて、親近感がありましたね。やり取りがはじまって仕事や家族構成を教えてもらうようになると、あれ私この家族のこと知っているぞ……と。よくよく聞いたら、40年来の幼なじみの元夫だったんです」
子ども同士も歳が近く、同じ学校に通い、同じ部活に所属していた。運動会のとき家族でお弁当を食べる姿を遠くから見たこともある。そんな彼と、ヨシミさんは飲みにいく約束をした。当日現れたのは、幼なじみからの家族写真入り年賀状で見たことのある顔だった。
「私がひとりでがむしゃらに仕事をし、息子を育てていたときに、幼なじみは立派な家を建てていて、思わず自分と比べたこともありました。そういう気持ちも、彼と話してみたい動機につながったように思います。一緒に飲んでみたら話が尽きなくて、あっという間に時間が経ちましたね。楽しすぎて私は酔ってしまったし、夜も遅くなったのでお開きにしようと思っていたら……彼が突然『じゃあホテルに行こう!』と言い出したんです」
マッチングサービスでは俗に”ヤリモク”と呼ばれる、セックスだけを目的とした男性も多い。しかしノブオさんは、そうではないと確信できた。
二人はベッドに…そして迎えた「まさか」の展開って?
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