マイノリティ上等!子どもがいない人生の答えの見つけ方

出産は女性にしかできない。だから女性は結婚の有無より、出産経験があるか、ないかの違いが大きい。子どもを産めば一生母親の肩書きを持つが、妻の肩書きは別れてしまえばなくなる。

 

子どもがいない生涯を歩む“おこなしさま”は、結婚の有無は問わない。近年の離婚率の上昇をみても、結婚は一生ものとは言えなくなっているからだ。“おこなしさま”には主に、結婚歴なしの独身、離婚歴ありの独身、既婚者の3パターンがいる。共通しているのは出産経験がなく、生涯子どもがいない人生を歩む女性であること。

 

生涯独身を貫く“おひとりさま”が増加中

調査するたび生涯未婚率が更新されるほど、生涯独身を貫く“おひとりさま”が増えている。国立社会保障・人口問題研究所によると、1990年の生涯未婚率(50歳時点での未婚者)は、男性 5.6%、女性4.3%だった。

 

その後、右肩上がりで割合は増え、2010年の生涯未婚率は、男性 20.1%、女性10.6%。さらに、2035年には男性 29%、女性 19.2%に上昇すると推測されている。つまり、男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が生涯未婚者となり、“おひとりさま”の勢力が拡大していく。

 

日本では結婚して子どもを持つことが一般的なので、独身だと「結婚は?」と問われるが、いきなり「子どもは?」と聞かれることは少ない。なかには、自らの意志で結婚はせずに自分の子どもを産む「選択的シングルマザー」の道を選ぶ女性もいるが、まだ少数派だ。

 

多数派が普通で、少数派は普通じゃないという価値観

一方、結婚すれば子どもを持つのがあたり前との価値観が根強くあるため、子どもがいないと「どうして?」と周りから疑問符を持たれてしまう。世の中は多数派が普通で、少数派は普通じゃないという偏見がある。

 

未婚率が上がり“おひとりさま”が増えてくると、いままでは結婚しないと変わった人扱いだったのに、多数派の非婚者が普通になってくる。離婚も昔は一度籍を入れたら簡単に別れるものではないと考えられていたのに、現代では抵抗感が薄れ、離婚歴があっても驚かれない時代に変った。

 

では、結婚して子どもがいない“おこなしさま夫婦”は増えているのだろうか?

国立社会保障・人口問題基本調査「第 15 回出生動向基本調査」(2015年)にある、結婚持続期間15~19年の「夫婦の出生子ども数分布」を参照してみよう。30歳で結婚して15年経てば45歳なので、概ねアラフォー、アラフィフ世代の夫婦になる。

 

子どもがいない夫婦の割合は、1977年~2002年まではあまり変動はなく、3.0%前後で推移している。それ以降は、2005年 5.6%、2010年6.4%、2015年 6.2%と、10年くらいは目立った増加はみられない。

 

DINKS はおしゃれな夫婦像ではなくなった

子どもを持たない“おこなしさま夫婦”は、2002年以前に比べると割合は約2倍になっているが、その後生涯未婚率のように急速な上昇はみられない。私は“おこなしさま夫婦”の一人だけど、子どもがいるファミリーや独身者よりマイノリティ的な存在と言えそうだ。

 

80年代後半、子どものいない共働き夫婦「DINKS(ディンクス)」が、都会派のライフスタイルとして脚光を浴びた。雑誌に登場していたのは、ラグジュアリーな部屋とセンスのいい家具に囲まれて暮らす美男美女の夫婦。肩書きは、パイロット、CA、デザイナー、モデルなど、カタカナ職業が多かった。

 

当時「DINKS」は、優雅に二人の時間を楽しむ新しい夫婦の生き方だったけど、いまでは共働きがあたり前。「DINKS」という言葉からオシャレ感は消え、単に「子どもがいない共働き夫婦」の呼称になってしまった。

 

子どもがいない専業主婦は肩身が狭い?

“おこなしさま夫婦”のなかで、専業主婦はさらに少数派に属する。現代の女性は、仕事と家庭を両立しながら、「産んでも働く」ことを求められている。働き手が不足していく時代に、子どもがいないのだから働くべきと、専業主婦への風あたりは強くなる。

 

「日中何しているの?」「ヒマでしょ?」「なんで働かないの?」と周りから聞かれるのがイヤだと、“おこなしさま”である専業主婦の友人が話してくれた。

 

みんな結婚するのに、していない。結婚したら子どもをつくるべきなのに、いない。子どもがいないなら働くべきなのに、仕事をしていない。いずれも少数派に属すると、なぜそうなのか?と答えを求められてしまう。それぞれに色んな事情があるのだから、周りが問いただすことではないのに。

 

みんな同じ生き方って、むしろ変じゃない?

幼い頃から「女は結婚して子どもを産み母親になることが一番の幸せ」と刷り込まれ、何の疑いもなくそう信じてきたけど、考えたら判で押したように同じ生き方をするのも変だよね。人それぞれ、色んな生き方があっていい。大多数に入らなかったからといって、欠陥があるわけではない。

 

きっと私は、子どもがいない“おこなしさま”の人生を歩むことが自分の運命だった。子どもがいたらかかる子育ての時間を、世の中や誰かの役に立つことに使おう。これが私の出した答え。

 

マイノリティだからといって、周りが納得するための答えを見つける必要はない。マイノリティ上等!自分で納得できる答えを見つければいいだけの話だ。

 

 

マイノリティ上等!子どもがいない人生の答えの見つけ方 【おこなしさまという生き方 Vol.44

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