バービー×編集部長・アサミ対談「婚活は競争市場」婚活と結婚の是非を語る【バービー降臨!】vol.3

2021.07.24 LOVE

2021年4月、年下の一般男性との結婚を公表したお笑いコンビ・フォーリンラブのバービーさんの短期連載インタビュー。

最終回の今回は、オトナサローネで約5年、リアル婚活記を綴ってきた編集部長・アサミとの対談が実現!

これまで婚活で100人以上もの男性と出会ってきたアサミだが、

最近では「結婚という状態は、ベストな形ではないかもしれない」という考えに至り、婚活改めパートナーを探す“パー活”へシフト。

そんな時、バラエティ番組では破天荒エピソードを語り、自身の著書でも「結婚に後ろ向き」発言をしていたバービーさんが結婚!

 

新婚のバービーさんには聞いてみたいことが山ほど。

少しでもパー活に参考にすべく、いろんな質問を投げかけてみた。

そこにはバービーさんらしい、心に刺さる深くて本質的な答えが待っていた……。

 

突然の運命的な出会い…なんてない

 

アサミ:バービーさんは結婚前、パートナー探しは積極的にされていたんですか?

 

バービーさん(以下バービー):いや、まったくしてないですね。出会い系アプリを活用したり、合コンもたくさんしましたが、そこで彼氏をつくろうとか、結婚相手を見つけようと思ったことはないです。どちらかというと、「男性と一夜を共にしたい」という気持ちだけで動いておりまして……。

 

アサミ:そこは人間の本能ですものね(笑)。

 

バービー:そのあとももっと相手を知りたいとか、会いたいと思ったら『おつき合いしますか?』という流れになる感じですね。ずっとそんなスタンスです(笑)。

 

アサミ:じゃあ、そんなバービーさんにとって「婚活」ってどんなイメージがありますか?

 

バービー:自分の場合はですけど、「婚活」=負け戦になると思っていて。「婚活」という競争市場って、どうしても誰かとの “比較”になってしまうじゃないですか。それってすごくリスクが高い気がしてしまうんです。

 

比べられる内容としては容姿だったり、相手側が求めている能力だったりするわけですが、特に婚活市場って求められる条件って、高かったり多かったりしそうですよね。私は結構、ずるい考えの持ち主なので(笑)、わざわざその市場にのらないほうがうまくいくんじゃないかと、思っています。自分なりのリスクヘッジですね(笑)。

 

アサミ:たしかに、常に比べられている感覚はありますね。婚活アプリなんかもやりましたけど、男性からの「いいね!」の数が目に見えてわかってしまうので、「今の自分のニーズって、これくらいなんだなぁ」と思ったりはします。実際はそんな風に人の価値は測れないものだと思うのですが、すごく比較されているのを感じますね。

 

バービー:数字で可視化されてしまうのって怖いですよね。気持ちも穏やかでいられなさそうです(笑)。「いいね!」の数が多くても、それを「キープしなきゃ!」という焦りが生まれそうですし、少なかったとしてもそれが自分の価値だと思い込んでしまって、落ち込んでしまいそう。

 

アサミ:現代は出会いの形も多様化しているので、婚活アプリや結婚相談所などは、「出会いの場の一つ」くらいに思っておくといいのかもしれないですよね。まわりの友達と話しているとよく、「自然な出会いがしたい」という声を聞くんですよ。それができたらもちろんベストな形なのですが、じゃあ自然な出会いってそもそもなんだろう?と最近考えてしまって。「これ、落としましたよ!」みたいな、漫画であるような出会いなんてそうそうないじゃないですか(笑)。

 

バービー:なかなかないですね(笑)。私も出会い系のサービスはめちゃくちゃやっていましたし、そのほうが出会いの効率もいいと思うので、おっしゃる通り出会いの場の一つとして使うことには賛成です。ただいわゆる「婚活アプリ」となると、条件も厳しいし、うまくいかないことが続いたら自信も失いそうかなと(笑)。であれば正攻法にこだわらず、「Tinder(ティンダー)」のようなライトなマッチングアプリを活用してもいいと思うんです。案外そのほうが、インスピレーションが働いて、本当に相性のいい相手が見つかったりしそうな気がします。

 

アサミ:そうですね。結局、どんなに並べた条件にハマっていたとしても、ダメな時はダメだし、最終的にはフィーリングなんですよね。

 

“適齢期”という言葉の呪縛

 

バービー:これをいうと元も子もないですが、結婚だけをゴールにしてしまうと理想通りにいくことって難しいし、自分が辛くなりそう。お互いのニーズがカチッと合うのが一番いいですよね。需要と供給が成り立っているというか。以前お友達の男性芸人5人に、Tinderを勧めたことがあるんです。彼らは若者に人気の某ショッピングビルでゴミ清掃のアルバイトをしていて、買い物に来る可愛い子達に「ゴミの人」なんて呼ばれたりして、すっかり自信を失っていたんです。

 

アサミ:「ゴミの人」……。ちょっと大人の男性としては、自信を失くすかもしれないですね。

 

バービー:それを見かねて、「Tinderをやってみたら?」とおすすめして。それで、いい出会いがあって結婚した人、もともと結婚していて不倫した人、芸人ということがわかって「情事をバラす」と脅された人、Tinder内でモテちゃって何股もかけた人、全然モテなかった人……と5人それぞれが全然結果が違ったんですよ(笑)。

 

アサミ:すごい! 見事にみんな違いますね。

 

バービー:モテなくて余計こじらせちゃった人もいますけど(笑)、すごくいいマッチングがあって自信がついた人もいたので、紹介してよかったと思いました。特に何股もかけて入れ食いしていた一人は、婚活をしないキャリア女子や、婚活に疲れた女性にすごくモテたんですね。彼はお金持ちではないかもしれないけど、いい性格だったし、疲れた大人の女性の癒しになったのではないかと。

 

アサミ:結婚している状態が、必ずしも心地いいとは限らないですよね。まずはどういう状態だと自分は快適に生きられるのか、ということを改めて考えることが大切だと、私自身も思っています。それもあって、5年もの間婚活をしていたものの、最近ではパートナーを探す活動、“パー活”と言い改めているんですけど……。

 

 

 

バービー:パー活に切り替えた理由はなんだったんですか?

 

アサミ:理由は2つありまして。一つは、コロナの影響で在宅勤務を余儀なくされて、家にずっといたんです。その時、「ここにもう一人、他人がいたらやだな……」と思っちゃったんですよね。自分の部屋は自分だけの空間であってほしくて。もう一つの理由は、名字を変えたくないから。仕事もそうですが、手続きとか大変じゃないですか。かといって、婿養子をとりたいかというとそこまででもないし。そんなことを考えていたら、結婚する必要ってあるのかなぁ?と思い始めてしまって。

 

バービー:わかります。私も、メディアに出る仕事をしていなかったら事実婚を選んでいたかもしれませんね。旦那さんと二人でたくさん話し合った結果、入籍するという結論には至りましたが、そこまでくるのに2年ほどかかりましたね。

 

旦那さんも結婚という形にこだわるタイプではなかったんですけど、バービーとしての見え方もそうだし、社会的な影響を考えても、事実婚を公表するのか、入籍を公表するかでこの先変わってくることもありそうで。なかなか決断ができず、彼とはこの件で何度も喧嘩しました。「あなたはいいわよね! そういった社会的影響を考えなくていいんだから」みたいな愚痴は相当言ってしまった気がします(笑)。

 

アサミ:では、バービーさんの仕事が第一にあって、彼としてはそれに同意してくださったという感じなんですかね?

 

バービー:そうですね。「二人の関係や絆みたいなものは、第三者に何を言われたとしても変わらないよね?」ということをお互い確認したうえで、私の仕事にとって支障がない方法をとる、という決断をしました。

 

アサミ:今の時代、女性も仕事をバリバリやっている人が多いですし、結婚の時期も、結婚する・しないも人それぞれでいいかもしれないですよね。私も結婚は、自分がやりたいことをやってみてからでもいいかな、と思うようになりました。“適齢期”という言葉ができてしまったので、そこにとらわれてしまっている人も多いのだと思います。

 

年齢に左右されることもないし、60代や70代でも結婚してもいいと思うんです。私の場合は、「海外に住んでみたい」、もっと言えば「外人になりたい!」という願望があるので、それを果たしてからでもいいかな……と。

 

バービー:すごく共感できます。私も結婚したら何かを制約される感じがしていたし、できることよりできなくなることの方が多いんじゃないか、と思っていました。今まで仕事を死ぬ気で頑張ってきて、結婚したことで何かを失う可能性だってある。それもあっていろいろ話し合いがもたついていたのもあります(笑)。実際には、結婚したからといって、そこまで変わらなかったんですけど。

 

浮気よりも耐えられないのは、尊敬できないこと

 

アサミ:「結婚してよかった」と思う瞬間はありますか?

 

 

バービー:う〜ん、なんとなく、遠慮なしに休めるようになったことでしょうか。今までは、「休む」ということに対してちょっとしたギルティを感じていたんです。でも結婚して気持ちに余裕ができたのか、「一人じゃない」と思えるようになったからか、「疲れたら寝ようかな」と休めるようになったんです。それと同時に「この家に金をもたらさなければ」というよくわからない責任感も生まれましたが。

 

アサミ:「家庭を守らなければ」という責任感ですかね(笑)。ちなみに、あるあるな質問かもしれないですけど、彼が浮気したら離婚しますか?

 

バービー:どうだろうなぁ〜……。その場にならないとわからないですが、浮気は許しちゃうかもしれないですね。逆に私が浮気をしたら、フラれちゃうんじゃないかな。もし私の方から離婚したいと思うとしたら、顔も見たくないくらいウザくなったら、ですかね(笑)。あとは尊敬の念がなくなってしまったら無理かも! 

 

アサミ:わかります……! 人として尊敬できないとちょっと、難しい。

 

バービー:今までつき合ってきた人の共通点ってあんまりないんですけど、別れた理由には共通点があって。それは、「その人の向上心が見られなくなったから」ということなんです。確実にこれは、私の「何くそ精神」がアダになっているんですけど(笑)。相手が「怠惰な生活しているな」という風に見えたら、「ちっ!」と思ってしまいますね。

 

アサミ:「一緒に階段を昇っていきたい!」というタイプなのかもしれないですね。

 

バービー:そうなんです。でもそれを彼に押し付けてしまっているなぁ、という気もしていて……。いやぁ……ちょっと言い過ぎかなぁ?(笑)。結構彼にもこのことを言ってしまっているので、わりと向こうも過敏になっていると思います。この間も一緒にドラマを観ていて、「あなたは怠けてばかりでいいわよね!」みたいなセリフがあったんです。そしたら「あ、僕のこと言ってる〜」と言っていたので。「あ、気にしてるな」と(笑)。

 

アサミ:(笑)。私の場合は、私を否定してくる人はイヤですね。モラハラ的な。そもそもそんな人とはおつき合いすらしないと思いますけど。どちらかというと、「俺についてこい」タイプより、私についてきてくれるような人が理想ですね。

 

でもこういうことがわかったのも、年齢と経験を重ねてきたからなのかなと。 適齢期だからといって焦って結婚していたら、自分と全然合わない人と結婚していたかもしれないですし。「恋愛って楽しい!」と思えるようになったのも、実はわりと最近で。

 

バービー:へ〜! いいですね。大人になってからドキドキするって。

 

 

アサミ:婚活して出会って、おつき合いしていた方がいたんですが、すごくその方のことが好きだったんです。毎日、「カッコいい〜」と相手に伝えていましたし、相手も私のことをたくさん褒めてくれて。その時初めて、恋愛を満喫できたような気がします。その彼とは、いろいろあってお別れしてしまったんですが。

 

同時に、女性であることを心から楽しめるようにもなりました。実は若い頃、男性のことが好きなのか、女性のことが好きなのかわからなくなるくらい、なぜか「女性らしく生きたくない」と思っていたんです。「料理で胃袋を掴むなんてあり得ない!」と思っていて、恋人に手料理を作ったこともない。謎の反抗心ですよね(笑)。最近ようやく、女性であることを受け入れられるようになったし、女性を楽しまなきゃ!と思うようになりました。普通なら20代で楽しむようなことを、40代で味わっている感じです。

 

バービー:バイクで二ケツとか?

 

アサミ:二ケツはまだ、してないですね(笑)。

 

自分らしくいることで、絆が深まる関係に

 

アサミ:でも、バービーさんご夫婦は彼が支えてくれている感じがして、とても素敵だな、とお話を聞いていて思いました。

 

 

バービー:支えてはくれていますね。私がやることすべてに対して、とても応援してくれます。でも、恐妻によく思われがちなのですが、そうではないということは、言っておきたい(笑)。

 

アサミ:お互いが支え合える関係性ということですかね! そういった絆が深い関係になるには、どうすればいいのでしょうか。

 

バービー:「自分らしくいること」が一番大事な気がしています。私は変にモテようとしたり、誰かの真似をしようとしたことがないんです。最初にもお話した「婚活市場にのらない」のと同じで、モテ市場にものろうとしない。そこと横並びになったら勝ち目がないと、思っているんです。それより、ありのままの自分でいたほうが、見た目や条件とかでつき合ったカップルよりもぐっと深い繋がりになるのかな、と思いますね。

 

それをやっていると最初はモテないかもしれないけれど(笑)、恐れずMy wayでいったほうが、良きパートナーが見つかる近道になると思っていて。そのほうが凸と凹のハマり方がより強固なものになるのではないでしょうか。

 

 

 

アサミ:世間のモテ論には、振り回されないほうがいいということですね!

 

バービー:ですね。誰かと比べたりせず、自分は自分で、他の人の意見を鵜呑みにしないことが大切かなと!

 

アサミ:とても深いですね……。これからのパー活の参考にさせていただきます! ありがとうございました!

 

 

vol.1はコチラ▶バービー「後ろ向きだった結婚に踏み切った理由」を赤裸々告白 

 

vol.2はコチラ▶「結婚前と結婚後、仕事のスタイルは変わる?」バービー的仕事論

 

 

●PROFILE  

バービー/1984年北海道生まれ。2007年、お笑いコンビ「フォーリンラブ」を結成。テレビではコメンテーターとしても活躍。ジェンダーに関する発信も注目されてる。YouTube「バービーちゃんねる」https://m.youtube.com/c/barbie0126も人気。     

 

Photographs/Tomoya Takano(PEACE MONKEY)  

Styling/Takuty  

Hair&make-up/Shiho Kato(PEACE MONKEY)  

Writing/Sonomi Takeo

 

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