この「めまい」って更年期かな…?どうすれば見分けられますか?
「突然、めまいや立ちくらみが起こる」
「体がぐらぐらしてまっすぐ歩けない」など、40~50代になり、こんな悩みがありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「めまい」があります。
今回は、更年期のめまいの改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期の歩き方(38)
トイレの中でも食事中でも…どこでも頻発する「めまい」
工場で仕分けパートとして働く、ゆうなさん(48歳)は、少し前から立ちくらみやめまいが続くと悩んでいました。
「最初はイスから立ち上がったときに軽くふらつく程度だったのですが、だんだんと座ってじっとしているときにもからだがグラグラと揺れる感じがするようになってきてつらいです」
最近は、トイレに座っているときや食事中、テレビを見ているときなど場所や状態を問わずにめまいの症状がでるようになったという、ゆうなさん。
「ひどいときには、ぐるぐる回るようなめまいが一日中続いて、気分が悪くなって吐き気が止まらないこともあります。自分でもどうしたらいいのかわからなくて……」
いつめまいが起こるのかわからないため、運転も怖くて、買い物にも思うように行けないと、ゆうなさんは途方に暮れていました。
更年期障害で休職中の友人も「めまい」に悩んでいた
あるとき、ゆうなさんは昔からの友人が更年期障害による不調が原因で休職するという話を聞いたそうです。
「その友人はいつも元気でハツラツとしていたので、とても驚きました。私もめまいなどの不調を抱えて悩んでいたので、彼女に詳しい話を聞いてみたんです」
友人はほてりや多汗といった身体症状だけでなく、鬱や情緒不安定など精神的な症状もあり、すっかりまいってしまったとのことでした。
「そういえば、私の不調も最初はめまいから始まった気がするわ。そのうち治ると深く考えずにそのままにしていたの。そしたらめまいも悪化するし、他の不調もどんどん出てきて……あなたも気をつけてね」
そう友人に言われたゆうなさん。
自分と同じめまいから始まった友人の不調の話を聞いて、ゆうなさんは強い危機感を抱いたそうです。
「早く病院に行かなきゃと思いつつ、なかなか行けなくて……そんなときに、実際は揺れていないのに、まるで地震かと思うような激しいめまいに襲われたんです。出かける予定があったのですが、キャンセルしてずっと横になって過ごすはめになりました」
またひどいめまいが起きては大変と、ゆうなさんは病院の受診を決意しました。
めまいは更年期症状の代表的症状のひとつ
ゆうなさんはようやく重い腰を上げて、めまい外来のあるクリニックを受診しました。
いろいろな検査をしましたが、脳や三半規管などに異常はみられなかったそうです。
「めまいの他に気になる症状はないですか?」
医師に聞かれたゆうなさんは、そこで初めて肩こりやだるさ、頭が重く感じることなど、自分にめまいの他にも慢性的な不調があることに気づきました。
「検査では異常がないですし、他の不調から考えてめまいの原因は更年期でしょう。更年期になると、女性ホルモンが急激に減少するため、自律神経のバランスが乱れてめまいを生じやすくなります」
そう医師に説明されて、漢方薬が処方されたそうです。
処方された漢方薬は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)。
当帰芍薬散は血(けつ)を補い巡らせ、からだの中の余分な水を取り除き、めまいの改善が期待できる漢方薬です。
「漢方薬を飲み始めてから、だんだんと激しいめまいが起こる回数が減ってきました。しかも、めまいばかりに気をとられて自分では気づかなかった肩こりや疲れやすさなどの不調も軽減してびっくりです」
すっかり元気になったゆうなさん。たまに立ちくらみが起きることはあるものの、以前のようにいつ起きるかわからないめまいに悩まされることはなくなったそうです。
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「根本的に体質を変えたい」人には漢方がオススメ
「繰り返すめまいから根本的に解放されたい」
「いろいろ試したけれど、めまいが治らない」
そんな方には、漢方薬がおすすめです。
漢方医学において、めまいは脳・耳・自律神経の異常が原因と考えられています。
自然由来の漢方薬はさまざまな症状のめまいに効果が認められていて、実際に医療現場でも使われています。
漢方は、からだの内側から気の流れ、水の流れ、血の流れを整えて、心とからだのお悩みを根本改善することを目的としている点が特徴です。
自然の生薬で作られた漢方薬は毎日のむだけで、からだにやさしく作用し、理想の健康を目指すことができます。
更年期のめまいにおすすめの漢方薬
・女神散(にょしんさん):のぼせや不眠も気になる方に。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):ホットフラッシュやイライラも気になる方に。
・半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう):頭痛や立ちくらみ、胃腸虚弱も気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
相談もスマホで完結ですので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期のめまいには漢方薬を試してみて!
「最近、急に立ちくらみやめまいが起きる」
「目が回るようなめまいがつらい」
そのめまいの原因は更年期かもしれません。
更年期のめまいはホルモンバランスの乱れやストレスも関係しています。
ひとりで悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も笑顔で過ごしていきましょう。
この記事を書いた人
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
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