【40女の恋愛事情】story1 私はいつか結婚できますか?-39歳・恭子の場合(2)-
「何もしなくても男性が寄ってくる運気の人もいるわ。でも自分から動かないと何も始まらない運気の時もある。あなたはそれだったのよ。だから出かけてみてって言ったのに」
「そんなのって不自然じゃないですか」
いろんな場所に出かけて、物欲しげに周りの男性を見つめる、そんな自分は想像しただけで、あさましくて、痛々しい。私はもっと自然の流れの中で、運命の人に出会いたい。無理矢理の出会いを作りたくなんかない。
「申し訳ないけど、何もしなかったのであれば恋人はできなかったと思うわ」
「そんなのずるいです」
あきらめきれなかった。
「じゃあ恋人になるはずだった男性って、今頃どうしてるんですか。私と出会って恋をするはずだったんですよね?」
「さあ。あなたと出会えなかったんだから、今でも一人でいるか、それか、他の女性と出会ってしまったかもしれないわね」
リリサラさんはそう言い放ってから、あら、とつぶやいた。
「0時を過ぎちゃったわね。40歳のお誕生日、おめでとうございます」
私の胸に、熱い何かがこみ上げてきた。
【-39歳・恭子の場合(3)につづく/毎週火曜17時更新】
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