相手を激怒させない!CA直伝「今すぐ使えるお詫び」4つの心得

2017.04.28 WORK

うっかりミスで顧客を怒らせてしまった。社会人になれば、誰もが経験することでしょう。今回は怒りのメカニズムを知るとともに、怒らせてしまった相手に取るべき対応を考えましょう。元CAの筆者が実例を挙げてお伝えします。

怒りは「二次感情」である

CAの職場・キャビンは、様々なトラブルやクレームが生じます。「頼んだコーヒーがまだ来ない」「天候不良のため、目的地への着陸が困難」など、人為的ミスからそうでないものまで様々。そのつど、CAたちは反省とともに心からお詫びをし、迅速で誠実な対応を心がけています。
相手の怒りを鎮める前に知ってほしいのは、「怒りは二次感情」であることです。「一次感情」というステージを経て、怒りが生じるのです。

 

そもそも一次感情って?

・落胆
・傷つき
・不安
・不満
・寂しさ
・悲しみ
・痛み
・恥ずかしさ
・ふがいなさ
・残念
・苛立ち
これらのネガティブな感情です。

前述した「頼んだコーヒーがまだ来ない」は、「自分はないがしろにされているのでは?」という「不満・落胆」が、「天候不良のため、目的地への着陸が困難」では、「苛立ち・不安」が「防御反応」という怒りとなって現れます。本来、飛行機は「安全性・定時性・快適性」を備え、乗客を目的地にお連れすることが役目なのですから、お客様が抱いて当然の感情です

では「ご立腹のお客様」に対応すべき態度は?(CAマニュアルより)

1・心からお詫びをする。
2・よい聞き手となって、相手に心の内を十分述べてもらい、真摯に受け止める。
3・早い段階でチーフCAに報告し、場合によってはチーフも一緒に謝罪する。
4・どのように対応すると納得いただけるか、謝罪とともに誠意を伝える。

オフィスを例に挙げると?


例えば「自分の連絡ミスで、納期が遅れ、取引先が激怒」という場面に遭遇した場合。

1・誠心誠意、心からの謝罪。


こちらもCA同様、お詫びの言葉を述べましょう。注意欠陥、配慮のなさが原因で、相手は大きな不安を感じ、金銭等の損害、時間のロス、本来使うことのなかったエネルギーを要するわけですから、心からの謝罪が必要です。

2・相手方のクレーム内容をじっくり聞く。


激昂した相手の口からは、容赦ない怒りの言葉を浴びせられるかもしれません。その時、どんな言い分があろうとも、決して口をはさんではいけません。相手には、気が済むまで話してもらいましょう。一般的に、人の怒りは30分間ほどと言われています。「迷惑をかけて、心から反省している」という佇まい、表情などの「非言語情報」も気を抜いてはいけません。例え電話口であっても同様です。

3・迅速に上司に報告。


相手とのやり取りが終わったら、迅速に上司に報告しましょう。些細な情報も伝えることが肝心です。私的感情を入れず、もちろん隠し立てもせず、起きたことを漏れなく話すこと。上司との信頼関係をより強固なものにしますし、何よりスピーディかつ協力的に問題解決に挑めます。「一緒にお詫びに行こう」と言われた際は、迷わず同行しましょう。

4・相手が何らかの要求をしてきた時は、臨機応変に。


激怒している相手は、無理難題を押しつけてくるかもしれません。金銭の払い戻し、より詳しい説明、中には「土下座しろ」なんて事態も。この場合、相手は大きく分けて二種類。一つは「要求の内容に、『YES』と答えさせることで納得する相手」。もう一つは、「すべての要求は無理でも、せめて要求を小分けにしたり、代替え案を提示することで納得する相手」。これは上司(もしくは会社)の指示に従ってください。いずれにしても、「お客さまに納得してもらうため、できる限りのことをさせていただきます」「同じ間違いは繰り返しません」との謙虚な姿勢が重要です。

 

いかがでしたか? 仕事にトラブルはつきものです。ただ、ピンチをチャンスに変え、今まで以上に良好な関係になる可能性もゼロではありません。トラブルから逃げず、誠実に対応すれば、相手の信頼が回復するばかりか、クレーム処理から新たなビジネスが生まれるかも知れないのです。

 

 

 

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