続柄は「ぞくがら」じゃないの?みんなが間違えている読み方10選
この前、「続柄」を「ぞくがら」と読む声が聞こえ、ちらっと横目で見てみると、ちゃんとした大人の女性でした。こうして訂正される機会がなかった人って、結構多いのだろうなと思いました。
今日はそんな言葉の中から普段使うものを10個集めてみましたので、こっそりチェックしてみてくださいね。
1 続柄
- 正しい読み「つづきがら」
- 間違った読み「ぞくがら」
原因
「続」を訓読みで「つづき」と読むのが正しいのですが、送り仮名の「き」がないので、つい音読み「ぞく」にしてしまったのでしょうか。
意味
親族としての関係
例文
世帯主との続柄(つづきがら)を書けばよいのですか?
2 乳離れ
- 正しい読み「ちばなれ」
- 間違った読み「ちちばなれ」
原因
意味の一つである「離乳」「断乳」の意味からでしょうか。「ちち」が優位なようですね。「ち」は「血」を連想させるからかもしれません。慣用的にOKになっている読み方でもありますが、比喩的に使う場合には間違っても恥ずかしくない「ちばなれ」で。
意味
乳児が生長して、乳以外の食物をとるようになること。比喩的に、成長して保護を必要としない一人前の人間になること
例文
いつまでたっても乳離れ(ちばなれ)しない、大学生の息子。
誤解が怖いので、大人の人間には使わない方が良いかもしれません。
3 間髪を容れず
- 正しい読み「かんはつをいれず」
- 間違った読み「かんぱつをいれず」
原因
おそらく「危機一髪」「間一髪」の「ぱつ」が原因のように思います。
意味
間に髪の毛1本を入れるすきまもない。事が非常に切迫して、少しもゆとりのないときにいう。転じて、即時に、とっさに、の意。
例文
その質問には、間髪(かんはつ)を容れずに答えた。
4 出生率
- 正しい読み「しゅっしょうりつ」
- 間違った読み「しゅっせいりつ」
原因
「率」が付く場合は「しゅっしょう」です。戦時中「出征(しゅっせい)」の知らせがあった関係で区別したとも言われています。ちなみに「出生前診断」は「しゅっしょうぜんしんだん」と読みます。
意味
人口1000人に対する1年間の生産児数の割合。
例文
日本の出生率(しゅっしょうりつ)は下がっている。
5 逝去
- 正しい読み「せいきょ」
- 間違った読み「いきょ」
原因
「逝」の読みが分からずに「逝く」(いく)から判断して読んだのでしょうか。
意味
他人の死の尊敬語。
例文
彼のご逝去(せいきょ)を悼む人たちが集まりました。
6 発足
- 正しい読み「ほっそく」
- 間違った読み「はっそく」
原因
「発」は「はつ」と読むからでしょう。「ほつ」は呉音、「はつ」は漢音で、近年では漢音が優勢になってきたので「ほつ」から「はつ」への読みの変化もあるそうです。発音も似ているので、読み間違えてもそれほどダメージはないようですが、本来の読み方をきちんと覚えていて損はないと思います。
意味
出発すること。組織などが活動を始めること。
例文
この会が発足(ほっそく)して今年で20年になります。
7 遵守
- 正しい読み「じゅんしゅ」
- 間違った読み「そんしゅ」
原因
「遵」の「尊」部分が「そん」と読むからでしょう。しかし、この字は「じゅん」としか読みません。この漢字が国語審議会で削除になったため「順守」を代用しますが、言いつけを守るというより、そのものの考えなどに感服して従うような場合に「遵」の字を用います。法令などはこちらの漢字になりますので、読み方には気をつけましょう。
意味
言いつけ・きまり・法律などにそむかず、それをよく守ること。
例文
基本的に、法令を遵守(じゅんしゅ)することが大切です。
8 五月雨
- 正しい読み「さみだれ」
- 間違った読み「さつきあめ」
意味
陰暦五月頃に降る長雨。また、その時期。つゆ。
例
五月雨(さみだれ)の季節になりました。
説明
「五月」には特別な読み方をする熟語があります。
五月……さつき
五月雨……さみだれ
五月晴れ……さつきばれ
五月蠅い……うるさい
「意味」のところにもありますが、五月雨は陰暦五月頃の雨ですから、今の六月、そう、梅雨のことです。同様に「五月晴れ」は六月の晴れ、梅雨の晴れ間を指しますので、五月に「今日はすがすがしい五月晴れだね」というのは誤りです。
9 雰囲気
- 正しい読み「ふんいき」
- 間違った読み「ふいんき」
意味
その場面またはそこにいる人たちの間にある一般的な気分・空気。周囲にある、或る感じ。ムード。
例
雰囲気の良いレストランですね。
説明
漢字をそのまま読めば間違いはないのですが、言いやすさから「ふいんき」と読む人も多いようです。また「囲」の字を「因」と間違えているという説も以前NHKで紹介されていました。
10 柔和
- 正しい読み「にゅうわ」
- 間違った読み「じゅうわ」
意味
性質・態度がやさしくおとなしいこと。
例
柔和(にゅうわ)な目をしている女性。
説明
「柔」は「柔道(じゅうどう)」や「柔軟剤(じゅうなんざい)」の「柔(じゅう)」なのでそう読む人が多いのでしょう。しかし「にゅう」とも読む漢字で「柔和」の場合は「にゅう」と読みます。
出典>>「押印」おういん?簡単なのに読み間違える漢字10選
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