「そもそも骨盤ってゆがむものなの?」新常識で正しい理解を
最近では「骨盤のゆがみ」は美容の面でも、健康の面でも問題視されていますよね。確かに気になる問題です。でも、「骨盤がゆがむこと」は本当に問題なのでしょうか。
今回は骨盤に関しての新しい常識もご紹介します。信じていたことが事実であるか知ること、そもそも「ゆがみ」とはどういう概念なのかをロジカルに考えることも、美しく健やかなボディを維持したいアラフォーには必要ではと私は考えています。
太ってしまう原因は骨盤のゆがみ?
健康やダイエット、ボディメイクに関心が高い人々の間では、「骨盤のゆがみ」は太ること、不健康になることの原因だと考えられることが多いようです。しかし、この背景には大きな勘違いがあるかもしれません。もう少し「骨盤のゆがみ」を正しく理解し、効率よく体型を整えましょう。
まず、知っておきたい3つのこと
1.常に骨盤は動くもので、当たり前のようにゆがんでいる。
2.骨盤がゆがんだのではなく、体幹と筋肉が弱って偏ったと考えるべき。
3.アラフォーからは猫背とスウェーバックを直していく必要がある。
「?」となるかもしれませんが、3つのことを知って、さらにどうすればいいのかを考えていくことも重要なのです。
そもそも骨盤は左右対称ではないし、動いている
まず、あなたの顔を鏡で見てください。完璧に左右対称でしょうか。実は、身体のどの部分でも、左右対称という形になっている方は本当にごく稀です。つまり身体も左右非対称で当たり前。そのため骨盤自体も左右対称ではありませんし、固定されているものではありません。
骨盤はその日の眠り方や関節の動かし方、ストレスや体調でも傾き方や動き方が変化します。つまり同じ位置でずっと変わらないという仕組みではないのです。また動くことで身体そのものが無理なく動ける仕組みにあります。
ですからゆがみに関しては太ることと関係ないといってもいいのです。いわゆる骨盤のゆがみとされる症状は健康であっても当たり前にあることですし、動けない骨盤では身体の動きも制限されてしまいます。常に動き、ゆがみがあるのが骨盤です。
確かに、骨盤輪不安定症で痛みなどが起こるケースもあります。骨盤のじん帯が妊娠6週目で分泌されるリラキシンというホルモンで骨盤内のじん帯が緩められることで起こる症状ですが、こうしたケースではない限りは深刻に考えるべきではないのです。
つまり
1.常に骨盤は動くもので、当たり前のようにゆがんでいる。
というわけです。
疑うべきは骨盤のゆがみより、体幹と筋肉の弱体化
アラフォーに差し掛かる頃には、いろいろなくせがついているものです。表情もその1つですし、姿勢や歩き方もくせに加わってしまいます。こうしたくせの中で厄介なのは体幹と筋肉を弱めてしまう類のもの。自覚しにくいから困ったものです。
人体の中で骨は骨盤も含めて、身体を支えているパーツの1つ。その骨格をさらに支え、動かしていくのは体幹や骨格です。しかし好ましくないくせで骨格が歪む前に筋肉にまず偏りが起こります。内部で支える体幹も弱り、身体がゆがんで下半身太りも起こって当然です。
太る原因と考えがちな骨盤のゆがみは無関係。もともと左右非対称でさまざまな要因で動いている骨盤が歪んだことが原因ではなく、体幹と筋肉が弱って偏って発達したことで起こっているというのが正解です。身体のくせを矯正しないと結果が出ません。
大怪我などで骨盤の損傷を起こした経験があれば、確かに「骨盤のゆがみ」は起こりうること。でも骨格にまで損傷を受ける大怪我などがなければ、単純に体幹と筋肉が弱り、偏った発達の仕方で太ったと考えることができないとアラフォーからの美しい身体は困難です。
そのため
2.骨盤がゆがんだのではなく、体幹と筋肉が弱って偏ったと考えるべき。
となるのです。
セルフケアで行うべきこと
身長がすらっと高いことは決してマイナスではないはずです。しかし女性の場合は背の高さを気にしてしまい、猫背になってしまうことが珍しくありません。猫背は見た目の問題だけではなく、身体への負担が大きく好ましいものではないのです。
またスウェーバックという姿勢をご存知でしょうか。上半身は猫背、下半身はお腹を前に出して、骨盤を前に出させている姿勢のことです。こちらも見た目が悪いですし、猫背と同じように身体への負担が大きく、好ましい姿勢ではありません。
猫背にしても、スウェーバックにしても、体幹と筋肉をてきめんに弱らせ、さらにこれらのゆがみと偏りを招いてしまう姿勢です。慣れていると楽な姿勢であることが大きな問題でくせになりやすいということも知っておくべきでしょう。
アラフォーは特に体幹と筋肉が弱る時期とリンクしています。自分で体幹と筋肉を鍛えつつ、矯正していくしかありません。正しく美しい姿勢に直すことが課題です。姿勢に関してはセルフケアがモノを言います。姿勢を正すためにプロに頼ることもおすすめです。
つまり
3.アラフォーからは猫背とスウェーバックを直していく必要がある。
これも忘れるわけにはいきません。今日から実行してみてはいかがでしょうか。
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