ザ・昭和から洗練の逸品まで。大人を魅了する、至福のナポリタン

2017.05.24 FOOD

ナポリタン──。そう聞いて何を思い浮かべるでしょう? 子どもの頃、ママンが作ってくれた家庭の味でしょうか? それとも服にケチャップを飛ばしながら食べた、喫茶店やファミリーレストランのものでしょうか。

第二次世界大戦敗戦後、横浜のホテルニューグランドの当時の総料理長が、米兵が茹でたスパゲッティに塩、胡椒、トマトケチャップを和えた物を食べているのを見て、独自のトマトソースを考案したのが発祥と言われています(さまざまな説がありますが、これがいちばん有力とされています)。その後、1950年代の喫茶店ブームで、ナポリタンは日本中に広がっていったのだそう。

ナポリタンはその後、さまざまなかたちで発展し、今では、昭和を感じさせるケチャップ味や、ホテルなどで出されるトマトソースを使った上品なものまで、多種多彩個性豊かなナポリタンを食べることができます。バーでお酒を飲みながらいただく、ちょっと辛めのナポリタンもいいですよね~。

ナポリタン、それは心の奥底をくすぐる、ちょっとした魔法のことば。というわけで、今回はオトナサローネ世代の郷愁を誘うナポリタン特集です!

 

ラグジュアリーホテルのこだわりが詰まった、大人の「ナポリタン」

東京で美味しいナポリタンといったら、真っ先に推奨したいのがこちら。「グランド ハイアット 東京」1階のイタリアンカフェ「フィオレンティーナ」のナポリタンです

オーセンティックかつ旬の素材を活かしたイタリア各地の料理が楽しめる「フィオレンティーナ」は使い勝手抜群。待ち合わせにもおすすめです。天井が高く、また、けやき通りに面していて自然光もたっぷり。これからの季節はテラス席も気持ちいいんです!

その「フィオレンティーナ」の密かな(?)人気メニューが、バブル時代を経験した人にも懐かしんで欲しいという意図から「70s」と銘打たれた「スパゲティーニ ナポリタン 70s」(2,400円、税・サービス料別)です。

ナポリタンって、通常、ソーセージやベーコンを使うことが多いのですが、「フィオレンティーナ」ではパンチェッタやチョリソーを使用。これがアルデンテの中細麺のパスタと絶妙に絡み合うんですよね。心地よい刺激を持つ、大人なピリ辛ナポリタンに仕上がっています。生クリームや完熟トマトを使用しているのもポイントで、ほどよいコクも後を引き、「今日はお酒は飲まないぞ!」と心を決めてきても、ついビールや白ワインをオーダーしたくなってしまうんですよね~。すみません、ビールくださ~い!

家庭の味の懐かしさに、ホテルならでは洗練さが絶妙に加味された「スパゲティーニ ナポリタン 70s」。決してお安くはありませんが、時々どうしても食べたい衝動にかられてしまいます……。ホテルのカフェということで昼と夜との間の休憩時間がなく、中途半端な時間の食事にもおすすめ。

あー、また食べたくなってきちゃいました。これから行ってこようかしら。

提供場所:グランド ハイアット 東京 イタリアンカフェ「フィオレンティーナ」
提供時間:11:00~22:00
問い合わせ先:03-4333-8780
https://www.tokyo.grand.hyatt.co.jp/restaurants/

 

有名シェフの折り紙つき! 「画廊喫茶」のナポリタン

表参道を歩いていて、突然ナポリタンが食べたい症候群に襲われ、ネット検索。そこでヒットしたのが、某有名シェフが某テレビ番組で100点をつけたナポリタンがあるという、こちら、「画廊喫茶 神宮苑」です。雑誌、新聞が置かれ、テレビもついている昔ながらの喫茶店風であると同時に、「画廊喫茶」とあるように、画廊・アトリエを併設。周辺で時間が空いたときは、ここで漫画を読みふけるのもありかもしれません。

さあ、実食です! すかさず「神宮苑特製ナポリタン」(800円、税込)を注文したいところですが、一応、メニューも拝見。さきほど「某有名シェフが某テレビ番組で」と書いたばかりですが、ちゃんとメニューに「お願いランキングで川越シェフに100点満点いただきました」と書いてあるので公にしていいってことよね。書いちゃお! あら、サラダ、スープ、ドリンクが200円で付けられるのね。これはお得かも。さっそくセットでオーダー。また、100円プラスで目玉焼やとろとろチーズをトッピングできるようですが、まずはオーソドックスなバージョンを!

喫茶店のナポリタンの定番の茹で置きではなく、こちらでは注文後に茹でた麺を使っていました。

昔ながらの銀色の食器に盛り付けられた細麺ナポリタンは彩りも美しく、食欲をそそります。具材はオーソドックスなピーマン、たまねぎ、ウインナーの組み合わせ。見た目以上にボリュームがありましたが、いい感じに辛味がありペロリ。粉チーズとの相性も○です。

ちなみに、「しっとりふわふわ自家製厚焼きホットケーキ」も有名で、こちらを目当てに訪れる人も多いそう。「熟撰オムチーズカレー」(800円、税込)にもそそられます。メニューを片っ端から頼みたくなるような一軒です。表参道散策の合間に立ち寄り、ほっこりとした時間を過ごしてみませんか。

提供場所:画廊喫茶 神宮苑(東京都渋谷区神宮前3-14-17)
提供時間:11:00〜19:00
問い合わせ先: 03-6804-3536

老舗純喫茶「アマンド」の昭和の香り漂うナポリタン

六本木交差点の待ち合わせスポットといえば、そう「アマンド」。どことなく昭和のイメージが漂う「アマンド」ですが、創業70周年(1946年、東京・新橋に創業)を迎えるにあたり、これを強みとして、かつて存在していたレストランルームの味を復活させる試みる「昭和食堂」プロジェクトをスタートしたんですって。

「スパゲティナポリタン」も「昭和食堂」プロジェクトのメニューのひとつ。昭和の味を再現しているそうです。これは食べてみねば!

サラダ付きで1,000円(税込)の「スパゲティナポリタン」は、15時前なら飲み物も付いていてお得! ケチャップをベースにサルサポモドーロを加えたナポリタンは、なるほど昭和の喫茶店のものを思いださせる懐かしの味。粉チーズやタバスコをたっぷりかけたくなるあの味です! ピーマン、玉ねぎを主体にした具材も正当派(笑)です。さらにマッシュルーム、肉類はベーコンのほか、ウィンナーも入っていてなかなか食べ応えがあります。

ちなみに、「昭和食堂」のメニューには、「スパゲティコスモポリタン」(1,000円、税込)なんてものも気になるところ。こちらは、エビで出汁をとったアメリケーヌソースをベースに小エビとナポリタン具材を加えたもので、昭和40年代に人気を博したそうです。

提供場所:アマンド六本木店(東京都港区六本木6-1-26)
営業時間:月火水日祝10:00〜23:00、木金土10:00〜翌3:00
問い合わせ先: 03-3402-1870

 

奥が深すぎます、ナポリタン! まだまだ紹介したい店、行ってみたい店が盛りだくさん。今後も新たなナポリタン、探していきたいと思いますっ!ぜひまた第2弾の特集を組ませていただきますね。

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