そのお作法、気を付けて!レストランで「お育ちバレ」します!
「気遣い」と「心遣い」は少し違います。「気遣い」は、神経を使って「あれこれと気を使うこと」を言いますが、「心遣い」は「気を配り拝察すること」で、心から相手のことを思いやっての振る舞いであると(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生。
もちろん、どちらも大切ですが、敬意表現としての「心遣い」を身につけることでよりレディに磨きをかけたいですね。前編「お育ちバレする残念な振る舞い。ホテルやレストランで気をつけるべきこと」の続きです。
【連載/気品を身につけるシンプルな教え#33後編/ホテルやレストランでの振舞い編】
実例4:香水をつけてレストランへ
ホテルのレストランでデート。香水はつける? つけない?
食事の時は、料理の味や香りも含めて堪能しますので、料理の邪魔にならないように香水をつけることを控えるとよいでしょう。同様に、柔軟剤のニオイが強い衣類を着用していくのもNGです。香りは、慣れてしまうと自分では気づかない場合が多いのです。
それでも、デートなどでドレスアップしてレストランへ行きたい方、「香水やコロンもお洒落の一つとして身につけたい」という方は、ひざの裏やドレスの裾に香りをしのばせるようにつけましょう。その際は、 優しい香りやほのかな香り立ちのフレグランスがよいでしょう。
実例5:無言で料理を残す
どうしても料理が食べきれない。そのまま残す? サーブの方に言葉を添える?
体調が優れなかったり、苦手な食材が出てしまい、残してよいのか迷うときがあります。そのようなときは、遠慮せずに残してよいのです。しかし、レストランではシェフが腕を振るっておいしい料理を作っていますので、その敬意はあらわしたいですね。
ぜひ、サーブの方がお皿をさげにきたときに、「とてもおいしかったです。残念なことにおなかがいっぱいで残してしまいますがごめんなさい」などと言葉を添えるとレストラン側も不安がなくなりますね。
レストランへ行ったら、一緒に食事をする方にも配慮は必要ですが、作ってくださった方への感謝も忘れずに。
実例6:レストランの中で大声で会話
レストランの中で声の大きさは小さめ? 普通? どれくらいがいいの?
会場内に流れているBGMの大きさが、話をする声の大きさの目安だと覚えておいてください。
静かなクラシックが流れているところでは、静かに話します。大声で話すのは、周りの方々へ迷惑となりますので、気をつけましょう。
また、お食事の時には、会話もお料理の一部ですので、お食事とともに会話を楽しみ、よりよいコミュニケーションをはかるのも、相手への敬意表現であり心遣いです。
実例7:料理をSNSに投稿
食事中のスマホ撮影。今やはばからずに撮っていい?
とても見事な盛り付けになっている料理やインスタ映えする料理が目の前に置かれたら、つい撮影をしたくなるものです。
カジュアルなレストランでは、撮影はかまわないというところも多いのですが、そうでない場合は、初めにレストランのスタッフの方にお料理の撮影の確認を取りましょう。
また、撮影したものをSNSなどに投稿する場合、厳格なホテルやレストランでは掲載不可もありますので事前に確認しましょう。そして、一緒に写った同席の方にも一言SNSに投稿することをお伝えしておけば、トラブルを未然に防げます。
加えて、テーブルで同席者と撮影する場合は、他のお客様が入らないようにする配慮もして おきましょう。ちょっとしたことですが、これらも同席者やレストランへの敬意表現であり心遣いです。
実例8:会計時、席でお金を出す
友だちと割り勘にする場合、席でお金を出していい?
レストラン等で食事をし、いざ会計となると、同席者が皆、テーブル席で財布をあけて割り勘をしているシーンがありますが、麗しい姿ではありません。なるべく、代表の方が会計を済ませて、お店を出た後でお一人ずつの清算をすればスマートですね。
ホテルやレストランでの振る舞いは、周りへの心遣いやホテル側への心遣いができていると、素敵なゲストだとホテルは感じます。ホテルの雰囲気を壊さず、よりその場の空気をグレードアップできる、そのようなゲストになりたいですね。
前編>>>「お育ちバレする残念な振る舞い。ホテルやレストランで気をつけるべきこと」
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