「えりごのみ」?「よりごのみ」?「選り好み」の正しい読み方とは…?!
漢字にはさまざまな読み方があります。たった1つの漢字がいくつもの読み方を持っていることも少なくありません。そのため「え、こう書かれてるときはなんて読めばいいの?」「よく□と読まれているのにこのときは△って読むの?!」と戸惑うこともしばしば。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「選り好み」とあったら、あなたはなんと読みますか?
その1:「選り好み」の読み方は?
「選り好み」とは
自分の好きなものだけを選び取ること。
引用元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「選り好みが激しい人」「選り好みしないで誰とでもつきあう」などの例文が挙げられています。
“選り好みが激しい人”などの言葉を聞いたことがある人は少なくないはず。ただ、その読み方が「えりごのみ」か「よりごのみ」に分かれるのではないでしょうか。そして「“え”り」も「“よ”り」もどこかで聞いたことあるような…。
どちらかが正しくて、どちらかが間違っていたりするのでしょうか。
正解はこちら!
正解は「えりごのみ」「よりごのみ」どちらでもOKです!
「選」という漢字の読みを調べてみると
音読み セン
訓読み えら(ぶ)(常用外)え(る)・よ(る)・すぐ(る)引用元:選|漢字一字|漢字ペディア
とあります。
常用漢字表外の読み方ではありますが、「える」も「よる」も「すぐる」も全て「選る」だとわかります!
“よいものの中から、さらによいものを選び抜く”を意味する言葉に「選りすぐる」がありますが、決して漢字で書かれることはないにしても「選り」+「選る(すぐる)」ですから、相当選び抜いていることが伝わってきますね…!
「える」と「よる」ですが、「える」の方が「よる」よりも古い言葉のようです。『精選版日本国語大辞典』の用例によると、「える」の用例は720年の『日本書紀』や10世紀終わり頃の『枕草子』、「よる」は1582年の『多聞院日記』とのこと。
とはいえ、どちらで読んでもOKな漢字なので、“選り好み”せず、ぜひとも両方お使いください。
>>出典記事
その2:「言い包める」の読み方は?
「包」は「包装(ほうそう)」や「包む(つつむ)」など、比較的馴染み深い漢字かと思います。ただ、上記で挙げた読み方で「言い包める」を読むことはできません。「包む」の「つつむ」以外の読み方が、正しい答えになります。
「言い包める」の意味を知ると、すんなりと「包む」の他の読み方が思い浮かぶかもしれません。
「言い包める」の意味は
言葉巧みに相手を信用させてだます。口先でまるめこむ。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。「相手を言い包める」などが例文として挙げられます。
正解は……
「いいくるめる」です。
常用漢字表外の読みではありますが、「包む」の訓読みに「くるむ」があります。
よく似た言葉「言い籠める」はなんと読む?!
「言い包める」によく似た言葉に「言い籠める」があります。この「篭める」の部分、なんと読むか分かりますか?
なお「言い籠める」の意味は
弁舌で相手の抗弁の口を封じる。議論してやりこめる。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。
「籠」は竹などを編んで作った入れ物を表す「かご」と読むことができますが、「いいかごめる」と読むのは間違い。
正解は……
「いいこめる」です。
ゲン?ゴン?どっちで読む?「言い包める」の類語
それから「言い包める」の類語に「口車に乗せる」「甘い言葉で釣る」のほか、「甘言で釣る」があります。この「甘言」はなんと読むでしょうか。私は「言」を「ゲン」と「ゴン」どっちで読むか迷い、間違えました。
なお「甘言」の意味は
相手の気に入りそうなうまい言葉。相手の気分をよくさせて取り入るための言葉。甘辞。甘語。⇔苦言。
出典元:精選版 日本国語大辞典
を表します。「甘言」の意味に対義語として「苦言」が挙げられていますが、この読みが分かれば、「言」の読みに迷わずに済むはずです。
正解は……
「かんげん」です。
もうお分かりかと思いますが、「苦言」の読みはもちろん「くげん」です。
>>出典記事
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