【金スマ】小林カツ代の「肉じゃが」「から揚げ」、担当編集者がお伝えする伝説レシピ

2017.05.26 FOOD

 

「金スマ」の小林カツ代さん特集を見ながらこの記事を書いています。カツ代さんと言えば何と言っても「肉じゃが」。私が編集し、昨年出版したカツ代さんの代表作を集めたレシピ集『小林カツ代の永久不滅レシピ101』でも、「肉じゃが」を一番はじめに紹介しています。テレビを見ていたらまたすぐにでも作りたくなってきました!

 

こってりとほっくり、2つの味の絶妙バランス

カツ代さんの肉じゃがは、牛肉はしっかり甘辛い味がして、じゃがいもはほっこりやさしい味がして。1つの料理なのに味に強弱があって食べ飽きなくて、何度食べても「うーん、やっぱりおいしい」としみじみ実感するのです。

 

それなのに、材料は牛肉、じゃがいも、玉ねぎ。調味料は、砂糖、しょうゆ、みりん、ごま油。それを鍋1つで煮るだけと、いたって普通です。美味しさの秘密は、まず牛肉にだけ、コテっと味をつけてしまうこと。そして、じゃがいもと水を加えて強火で、ガーッと煮るだけ。たったそれだけ。超簡単!じゃがいももほくほくに仕上がります。
「料理の鉄人」での陳建一さんとのじゃがいも対決では、奇をてらった作戦のようにも思われましたが、当時から20年たっても、このレシピが抜群においしいんですから、カツ代さんの肉じゃがは本当に画期的だったんですね。

 

ガーッと、わーっと作れば失敗しらず!

「コテっ」や「ガーッと」「ぴゃーっと」とか「わーっと」という言葉が出てくるのがカツ代流。単語だけ並べると、なんだかわからなくても、「焼きそばを、わーっと炒める」「しょうゆを、ぴゃーっと回しかける」って聞くと、あら不思議、なんだかその風景が浮かんでくるのです。

 

実際に、小さい声で「ぴゃーっと」と言いながらしょうゆをかけてみてください。味がびしっと決まるはず。こんな風に、カツ代さんのレシピは独特のユーモアで「これならできそう!」と作る人に思わせ気持ちを明るくさせてくれるものばかり。

残されたレシピは、今でも変わらずいきいきしてる

『小林カツ代の永久不滅レシピ101』では、「家庭料理とはごちそうさまのあと、もう一度食べたいと思う料理でなければならない」という小林カツ代さんの信念のもと、肉じゃがを含む代表レシピを多数掲載しています。

▲から揚げ
カツ代レシピの代名詞。皮はカリッと、肉はジューシーな小林家の特別な日のおかず。

▲鶏肉と野菜の煮物
カツ代さんのお母さまの味。大好きな里いもを欠かさないのがカツ代流。

さらに、生前カツ代さんがラジオでおしゃべりしただけのレシピを再現し、はじめて料理本として掲載した「書籍初掲載レシピ」も多数。「ちくわのスペイン揚げ」という謎の料理名もあり。聞いただけでワクワクしませんか?ぶわーっと膨れる料理なんですよ、ぶわーっと。

カツ代さんは残念なことに、この世を去ってしまわれましたが、残されたレシピは、今でも変わらずいきいきしています。「懐かしい」と思われた方も、「面白そう」と思われた方も、
カツ代レシピを作って「楽しい! おいしい!」と言ってくださることを祈ります。

 

『小林カツ代の永久不滅レシピ101』
2014年に逝去した国民的人気料理研究家・小林カツ代さんが、
料理書や雑誌で発表したレシピから代表作を集めた決定版を、
小林カツ代先生の一番弟子である料理研究家の本田明子さん
料理監修のもと 再編集、新撮影を加えた一冊。
から揚げ、煮物、オムライス、母さんカレーなど、くりかえし
作りたい定番レシピのほか 、鶏のハイカラ煮、ちくわのスペイン揚げ、
梅シロップなど、 長年出演していたラジオ番組で紹介していた料理の中から、
写真つきの料理レシピ本で未発表だったものを発掘し、再現し、
初めて写真を撮ってご紹介。
残したい、伝えたい、簡単おいしいレシピ決定版。
本体1200円+税
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