もうマイノリティじゃない!近未来には“おこなしさま”が4割!? |おこなしさまという生き方(30)
推測ではママ:おこなしさま=6:4になる?
国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成24年推計・中位仮定値)によると、「子どもがいない無子割合」は、1950年生まれで10.6%、1970年生まれで 28.4%、1975年生まれは30.3%、1995年以降生まれだと35.6%と、年代とともに割合は増加。低位仮定値でみると、1995年以降生まれでは 41.2%と推計されています。
他に有識者による見解、各研究機関などが推計するデータを参照してみても、おおむね「生涯無子の割合」は、団塊ジュニア世代が約3割、それ以降の世代は3.5~4割と推測されています。
長らく少数派に属していた“おこなしさま”の割合は徐々に広がり、マイノリティから静かな多数派を意味する「サイレント・マジョリティ」になりつつあります。将来的にも「生涯無子率」が高くなることは明らかですので、もっと社会に対して声を発してもよい立場ともいえるのです。
そろそろ必要かも? 子ども無し支援
それでも「子どもがいる人ばかり優遇されて、ズルい」などと言おうものなら、時速100キロの石が各方面から飛んできそうで、とても口に出来ない。まさに物言わぬサイレント状態で、黙々と仕事をこなす日々。逆に子育て中の女性側からすると、“おこなしさま”が発するチクチクした空気を感じ、いたたまれない思いを味わっているかもしれません。
少子化対策や子育て支援に社会全体が目を向けていますが、その後ろには生涯子どもがいない層が決して低くない割合でいることに気がついてほしい。社会や地域で子育てを支えていくことは重要なことですが、未婚・既婚を問わず「生涯子どもがいない大人」が過去にこれだけ多く存在した例はないでしょう。
子どもがいない人のことまで手が回らないとの見解もありますが、未来に何が必要になるのかを考えていかないと、これから想定外のことが起こり得るかもしれません。何故なら“おこなしさま”は、もうマイノリティではないのですから!
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『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』 著者:くどうみやこ
(主婦の友社 編/1,300円+税)
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