知っておきたい「子どもなしコース」の歩み方 <注意点編>|おこなしさまという生き方(32)

5.離婚のリスクをもたらす可能性

「子はかすがい」というように、夫婦が不仲になっても「子どものために」と離婚を思い止まることはある。子どもというブレーキがない“おこなし夫婦”は、離婚率が高いようです。また結婚してから「子どもがほしい、いらない」の意見の相違や「子どもができないから」との理由で、離婚に発展してしまうこともあります。

厚生労働省の平成22年「子の有無別離婚件数」のデータでは、離婚件数は25万1,378組。そのうち子どもなしの夫婦は10万4258組で、割合にすると41.5%になる。さらに国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」(平成22年版)によると、子どもを生まなかった夫婦が全体の6.4%のため、子どものいる夫婦に比べて離婚率は6倍以上になってしまう。自分たちの感情だけで離婚に踏み切れてしまう“おこなし夫婦”は、離婚のリスクが高まる可能性があるということ。子どもがいない夫婦生活は、パートナーとの信頼関係を築くことが重要。相手への暴言は慎みましょう。

 

幸せなのは、どっち!?

結局、「子どもありコース」と「子どもなしコース」は、女にとってどっちが幸せなのか?

それは「マンションと戸建」、「賃貸と分譲」を比べるのと同じように、ライフスタイルの違いだけ。富士山へ登る登山道がひとつではないように、女性が歩むライフコースにも正解なんてない。それでも歩むルートが決定したのなら、そのコースの特徴に合わせて装備を整え、ゴールまでの道のりを楽しめばいいんです。

「子どもありコース」は、前半は子育てというキツイ傾斜は続くけど、後半はだんだんと緩やかになり、子どもが手を離れて自分のペースを取り戻せる。そしてゴールが近づく終盤には、優しく手を引いてくれる子どもが待っていてくれる。

「子どもなしコース」は、前半は軽快に飛ばしているけど、徐々に傾斜の角度が上がってくる後半は自分の足と杖を頼りに進んでいく。終盤に動けなくなった時のためにサポート要員を決めておき、ゴールのテープは自分で手配する。

“おこなしさま”が歩む「子どもなしコース」は、後半~終盤に向けて装備を揃えながら、自分の歩幅で進んで行けばいいのです。今から少しずつ用意をしておけば、いざという時に慌てなくて済む。そしてフッと横を見た時に同じような人がいれば、お互いに手を貸しあえばいい。

なによりも大切なことは、カッコよく年を重ねながらハッピーに過ごせるかだけ。女の40代は、そろそろ人生の後半に向けて準備を始める適齢期です!

<<前の話

誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』 著者:くどうみやこ

(主婦の友社 編/1,300円+税)

1 2

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク