「かんし」ではありません。「官吏」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「官吏」です。
「官吏」の読み方は?
「官吏」の「吏」は「史実(しじつ)」や「歴史(れきし)」などに用いられる「史」によく似ていることから、ついつい「官吏」を「かんし」と読みたくなりますが、残念ながらそれは間違い。
確かに「史」と「吏」はよく似ていますが、「吏」に「シ」の読みはありません。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「かんり」です。
「官吏」とは
1 国家公務員のこと。役人。官員。
2 明治憲法下で、天皇の大権に基づいて任命され、国家に対し忠順かつ無定量の公務に服した者。高等官および判任官をさす。出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。
一般社団法人日本漢字能力検定協会が運営する日本語・漢字検索サイト「漢字ペディア」によると、「吏」の漢字のもとは「史」と同じだったとあります。のちに、音と字形が少し変わり、下級役人の意として用いられるようになりました。
なお「吏」のもとの字でもある「史」は象形文字(ものの形をかたどって描かれた文字)で、神への祈りの言葉を書き、それを結びつけた木の枝を持つ手をかたどっています。そこから記録を担当する役人、歴史的な記録をつかさどる人、また、それを書き記したものを意味するようになりました。
現代では「史」には
①ふみ。文書。社会の移り変わりの記録。
②ふびと。ふみびと。記録を書きしるす役人。また、文章にたずさわる人。出典元:史|漢字一字|漢字ペディア
という意味があります。
そして、そんな「史」の音と字形が変化した「吏」には
つかさ。役人。
出典元:吏|漢字一字|漢字ペディア
という意味があります。「吏(つかさ)」は昔の中国の役人や下級の役人を表します。
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