
がんの治療の病院、選び方の3ポイントは?そんなことでいいんだ…【医師の本音】#2
「子宮頸がんかもしれません」、ある日突然そう言われたらどうしますか?
あるいは、乳がん、子宮体がん、卵巣がんなど女性特有のがん。
「がんのセカンドオピニオン」を中心に診察する医師・新見正則先生に「どうすべきか」心構えを教えてもらいました。
「女性特有のがん」と40代【医師に聞く】
「がんの治療」の病院選びには3つのポイントがある
新見「婦人科のがんの病院選びは意外とシンプルなんです。
1・近い
2・以前かかったことがあり、以前の自分の状態と比較ができる
3・執刀数症例数が多いところ
上から順番に重視してください」
アキ「これまでかかってきた病院も大切なんですね。よく週刊誌は胃がんなどの執刀数ランキングを掲載していますが、執刀数だけが重要というわけではないんですね?」
新見「執刀数は多いに越したことはありません。ですが、がんには『がん登録』という仕組みがあり、生存率が重視されるため、専門病院では他の疾病を持っていて合併症での死亡リスクの高い人は診ない傾向があります。患者さんが執刀数から病院の正確な力量を推測するのはなかなか難しいでしょうね」
アキ「どういうがんでも、自分が過去受診した履歴があるほうが重要なんですね?」
新見「医療は点で見るより線で見たほうが診断の正確性が上がるものです。前に検査したことがあり、カルテが残っている病院があればそこがいちばんです。過去の履歴と比較して病状が進んだかどうかの判断ができるからです」
もう子どもを望まない人ならば、子宮全摘出も検討できる
アキ「私は出産後、過多月経に悩んできたため、子宮全摘出はうっすらと念頭にありましたが、こうして教えていただくと、それも積極的に検討したいと思い始めました。子宮全摘出のメリットとデメリットは何なんでしょう?」
新見「手術後に術部がちょっと痛い以外、デメリットはほぼありません。実は子宮って赤ちゃんの入れ物であって、それそのものはほぼなにもしていない、例えていうならいわゆる盲腸(虫垂)のような存在。卵巣のようにホルモンを分泌する内分泌器官ではないのです」
アキ「そうなんですね? 女性らしさのために必要な臓器なのでは?って思っていました」
新見「そのような気持ちの部分も非常に重要です。実際、摘出のメリットとデメリットを時間をかけてきちんと説明した場合でも、摘出を決断する女性は半分にとどまります。医師からすれば、例えるならロングヘアをショートに切るのと同じくらいの意味合いなのですが、いっぽうで女性性と密接に関わる臓器でもあります。難しいんです」
アキ「ちなみに、とった部分ってぽかっと開くんですか?」
新見「腸が移動してきてそのスペースが埋まりますよ。子宮ってみんな赤ちゃんが入ってるときのイメージで捉えがちですが、実はほんの6から8㎝、おちびの洋ナシ程度しかないんです」
アキ「そんなに小さいんですか? 両手で輪を作ったサイズくらいだと思ってました…」
つづき>>>医師は病院を選ぶとき「ここ」をチェックしていた!
>>>こちらからご覧ください
お話/新見正則医院 院長 新見正則先生
1985年 慶應義塾大学医学部卒業。98年 英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2008年より帝京大学医学部博士課程指導教授。2013年イグノーベル医学賞受賞。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在はがん患者に対するセカンドオピニオンを中心に、漢方、肥満、運動、更年期など女性の悩みに幅広く寄り添う自由診療のクリニックで診察を続ける。セカンドオピニオンのパイオニアとして次の仕事は「第三者がオンラインで参加する開かれた診察室」を広めたいと思っている。また漢方の勉強中に出会った世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙をライフワークにしている。
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