ワクチン副反応、解熱鎮痛剤は「いつ飲む」のが正解なのでしょうか?【医師に聞く】

1月末のオミクロン株の感染爆発時、東京の湾岸エリアで往診を始めた東京・江東区、はるそらクリニックの土屋裕先生。

前編『ワクチン3回目副反応「どうすればいいですか?」医師が教える「副反応対策」』に続き、副反応にはどういう対策がベストなのかを詳しく教えていただきました。

 

解熱鎮痛剤は「いつ飲む」のが正解なのでしょうか?

――どのタイミングで解熱鎮痛剤を飲むべきか、質問されます。予防的に飲むことは厚労省は推奨していません。

 

厚労省のガイドラインに、解熱鎮痛剤は発熱してから飲むのがよい、前もって飲むのはおすすめしませんと書かれています。

 

これは解熱剤では蕁麻疹や腎・肝機能障害が出たり、喘息をお持ちの人では喘息発作を誘発させたり、アナフィラキシーのリスクもあるためです。

 

以前も述べましたが、コロナワクチンのアナフィラキシーの発生頻度は、ファイザーが100万人に4.7人、モデルナが100万人に2.5人、一方ロキソニンやボルタレンなどの解熱鎮痛剤では100万人に1300人くらいと言われています。

 

こうした点からも解熱鎮痛剤を安易に予防的に飲むことはお勧めしません。熱そのもので死んでしまうことはまずないので、飲まずに様子をみられる程度ならみてください。

 

解熱鎮痛剤はどのくらい熱が出たら飲んでいいのでしょう?

――何度まで発熱したら解熱鎮痛剤を飲んでいいのでしょうか?

辛さの度合いは個人によって違うため、何度の発熱という確たる設定はありません。ご本人が熱が出てつらい時点で飲んでください。

 

なお、前もって飲まないほうがいいとはいえ、同じ個人ではワクチン2回目と3回目の副反応の度合いと種類はだいたい同じだと言われています。2回目に熱が出た人は3回目にも出ることが多い。事前にわかっていて2回目が本当につらかったという人は熱が上がってきたら早めに飲んでもいいと思います。

 

また、「解熱」「鎮痛剤」なので、発熱だけでなく、打ったところやリンパ節の痛み、頭痛を止めるために飲むこともできます。辛かったら飲んでいいんです。

 

接種部位は冷やす?温める?湿布は効果ありますか?

――リンパ節の腫れに苦しんだ方は、間違った対処でひどくするのが怖くて冷やすこともできなかったそうです。

 

痛みが強ければ冷やしてください。また、もまないほうがいいです。温めた方がいいという意見もありますが、接種後炎症を起こしている部位は、発熱、血管拡張、痛みがあります。温熱はこれらを助長させ逆効果になるため温めることはお勧めしません。

 

日本をはじめアジアでは湿布をよく使いますが、欧米ではそもそも湿布自体を使われることがほとんどないためワクチンを打った後の湿布の効果についてはきちんとしたデータはありません。

 

ただし、炎症が強い場合には消炎・鎮痛効果のある湿布を貼るのはありでしょう。また、あまり痛みや痒みが強い場合には引っ掻いたりせずステロイドや抗ヒスタミン薬の軟膏を塗ったりすることもあります。接種部位の症状が強い場合には医師にご相談ください。

 

――入浴はどうでしょうか?高熱に苦しむ人は汗もかくので、入りたいけれど迷うようです。

入っても大丈夫ですが、身体を温めると炎症を助長させるため、腫れて痛みが強い場合は避けたほうがいいでしょう。長湯や痛い部分をごしごしこすることもNG。さっと入ってさっと出る分には問題ありません。身体を温めたほうが免疫力が上がるとはいえ、熱は体力を消耗するのでご高齢の方はお風呂での体力消耗は避けたいもの。さっと入ってさっと出てください。

 

――吐いてしまうときの注意点はありますか?

脱水に気を付け、水分だけは補給してください。通常は2日3日でよくなりますので、それまでは水分を摂りながら自宅でゆっくり休んでください。吐き気が強ければ吐き気止めを処方してもらってください。

 

――ワクチン接種前日から水分を多めに飲むとよいという話がありました、この説はどうでしょう?

ワクチンを打つときに脱水があるとアナフィラキシーになりやすいという話があります。また脱水があると血圧が下がりやすくなり、接種時に恐怖心や痛みで血圧が下がる「迷走刺激反射」を起こしやすいと考えられています。これらを考え合わせると水分は多めに摂っておくことがよく、また接種後では意味がないため打つ日の前日くらいから身体の中に水分をため込んでおく必要があります。いっけん「?」と思う対策かもしれませんが、理にかなっていると感じます。

 

前の話<<<<ワクチン3回目副反応「どうすればいいですか?」医師が教える「副反応対策」

 

お話/医療法人長生会 豊洲はるそらファミリークリニック

院長 土屋裕先生

医学博士、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医、日本医師会認定産業医。

「2020年4月に開業したときには新型コロナがまさに流行り始め、呼吸器内科を標榜しての開業が危ぶまれました。しかし呼吸器内科医として逆にこういう時こそ新型コロナに立ち向かわなければいけないと奮起し、開業と同時に発熱外来を立ち上げ、都内で2番目の新型コロナPCR検査を公費でできるクリニックに承認され、新型コロナワクチンも基本型施設となり地域の中核として接種してきました。コロナ診療以外もアレルギー、咳や喘息、肺炎の患者さん、生活習慣病の患者さんが日々多く来院され、スタッフ全員春風のような優しい笑顔をモットーに診療にあたっています」

東京都江東区豊洲4-10-18 プライヴブルー東京1階

03-6211-0833

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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