50歳、更年期離婚寸前!私たち夫婦を救った治療方法は意外にも【100人の更年期#71】後編
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オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
この記事の前編『イライラが止まらない!ホルモン治療したいのに「あなたはできません」と言われ…』に続く後編です。
マユミさん 51歳
会社を退職後、不妊治療を経て42歳で授かった子どもと夫の3人暮らし。昔からPMSの症状がありホルモンに関する勉強やセルフケアをしていた。
ホルモン治療をしてもらえない私。残された道は意外にも…
HRTができないとなると、イライラや気分の落ち込みが辛い私に残された道は、精神科・心療内科です。心の病院に通うことはハードルが高いですが、このままでは息子に悪影響を及ぼしかねません。
息子には前々から「お母さんは更年期でホルモンが減っていくんだよ」と話していました。息子なりに理解して、ときどき「更年期の調子はどう?」と聞いてくれるのが、救いでした。
実はこの頃、夫との関係が険悪になっていました。私がイライラするので夫も機嫌が悪くなってイライラするという負のスパイラル。息子の教育方針の違いも手伝って言い争いが絶えなくなり、つい1カ月前まで、息子と家出してホテル住まいをしていたほどです。
私はいつしか、心のどこかで、心療内科へ行ってみる決心をしていました。
思い切って受診した心療内科。結果は…
50歳のある日、私よりひどい倦怠感に悩んでいた友人に会いました。でも彼女は明らかに、前より調子がよくなっていました。毎朝、子どもを送り出してからは動けなくて寝込んでいた彼女が、今は日中も元気に活動できているというのです。
どうやって回復したか聞くと、心療内科で治療しているとのこと。その心療内科を教えてもらい、どんな先生がいるのか調べてみたところ、精神科の専門医が揃ったクリニックだったので、私も受診してみることにしました。
診察後、ジェイゾロフトという、セロトニンの働きを高めて不安や落ち込みなどの症状を改善する抗うつ薬(SSRI/セロトニン再取り込み阻害薬)を処方されました。効き目がおだやかで、初めて抗うつ薬を飲む人に処方されることが多いそうです。
1週間飲みましたが、吐き気がするだけでイライラは治まりませんでした。先生に話すと、レクサプロという抗うつ薬に変えてくれました。レクサプロを飲み始めてから、生理前以外のイライラの頻度が徐々に減り、心が穏やかなときも増えてきました。料理をしたい気持ちも戻ってきていて、完全に元通りではないものの、少しずつ料理をする日が増えてきました。
心の治療で家族崩壊の危機をまぬがれた!
イライラが治まってきたことによる何よりの変化は、険悪だった夫との関係。私がイライラしなくなったので、夫の機嫌が悪くなることも減り、子どもの教育について冷静に話し合ったり、家族みんなで食卓を囲んだりできるようになりました。
こんなことなら、ためらわないで早く心療内科へ行けばよかったと今は思います。心療内科へ行くのがあと1カ月遅かったら、離婚話になっていたかもしれません。
▶この記事の前編 『イライラが止まらない!ホルモン治療したいのに「あなたはできません」と言われ…』
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