放置していたマッチングアプリ、3年後ついに運命の出会いが!【オトナ婚/第13話(前編)】
40代以降で結婚した人=オトナ婚の経験者にインタビューするシリーズ第13回目は、初のご夫婦で登場です。妻のあかりさんは43歳、夫のまことさんは48歳の時に結婚し、現在は福岡在住です。
どこで彼と出会ったの?
彼はどんな人?
どうしたら結婚できたの?
などなど、気になるオトナ婚の実態に、ライターのミナト薫(47歳)が迫ります。
つづき▶▶2話「プロポーズを受け指輪を買った夜に、彼からまさかのカミングアウト!」・3話「一難去ってまた一難!? 急展開すぎる40代スピード婚に待ち受けていたのは?」
相手に気を遣って勝手に疲れてしまう……そんな不毛な恋愛を繰り返す日々
こんなことを言うのも失礼かもしれませんが、あかりさんはすごくおキレイだし、明るく天真爛漫な女性のように見えます。43歳まで独身だったのには、なにかワケがあるんですか?
「ただ男運がなかっただけです(笑)
私、相手に尽くしすぎてしまう傾向があって。付き合っていても、相手のペースにばかり合わせてなかなか対等な関係になれないんです。付き合ってきた男性の方も、『やってもらって当たり前』というような、いわゆる『オラオラ系』の人が多くて。
自分の父がそうだったんですよね。亭主関白で、気に食わないことがあるとすぐに不機嫌になるようなタイプでした。『父のような人とは付き合いたくないな』と思ってたはずなのに、回り回ってなぜか父のような人をいつも選んでしまってたんです(笑)」
尽くしすぎて自分だけが勝手に疲れちゃう恋愛を繰り返す女性は多いですよね。まずは、対等な関係が築けないと、長続きはしませんよね。
「あと婚期が遅れた理由として、私の職業にもあると思います。私はフリーランスのグラフィックデザイナーなので、基本的に自宅から外に出ないんです。通勤電車に乗ることもないし。そうなると、出会いも少なくなってきますよね」
男性と知り合うチャンスも少なく、気づけばアラフォー。このインタビューを読んでいる人も、同じ状況の人が多いと思います。
登録だけしておいたマッチングアプリが運命を変えた!
そんな変わり映えのしない毎日を送っていたあかりさんでしたが、どうやってまことさんと知り合ったんですか?
「マッチングアプリです。40歳になった頃から『独り身は辛いなー!』と感じ始めて、そんな時に友人から勧められて登録しました。自分の住んでいる場所の近くにいい人がいたらいいな、というくらいの軽い感じで」
そうやってアプリに登録したわけですが、あかりさんなりに「これだけは譲れない条件」みたいなものはあったんですか?
「これまでの恋愛の反省を生かして、『自分の意見ばかりを主張する人』『自分が絶対正しいと思っている人』『すぐに機嫌が悪くなる人』といった、相手に気遣いができない人だけは引っかからないようにしよう、と思っていました。無理せず自分の素が出せる男性に出会えたらいいな、と。
それで、最初の頃は何人かの男性と会ったりもしたんですが、変な人ばっかりで(笑)」
いい人に巡り合える確率は低い。そこがマッチングアプリの問題点ですよね。どんな人がいましたか?
「年齢詐称している人、仕事や年収について明らかに誇張している人、下心丸出しで夜にばかり会おうとする人とかですかね。なので、思うような結果も出ず、気づけば登録して3年が経っていました」
それで43歳の時にまことさんと出会うわけですが。これまでの『変な人』とは最初から違いましたか?
「違いましたね。とはいえ、アプリという性質上、最初の段階では相手の職業もわからないし、何もわかりませんよね。まずは、『住んでいるところが近くて、年齢もちょうどいいな』という感じだけで彼と連絡を取るようになった気がします。
そこからメッセージのやりとりが増えてきて……。そのやり取りの感じがよかったんですよね。例えば人によっては、返事を何日も寝かせる人とかいるじゃないですか? そういうのではなくて、ちょうど私の好きなテンポで返事をくれるところとか。メッセージの内容も、いつも私に『共感』をしてくれる内容で。それで『感じのいい人だな』と思いました」
連載初の旦那様登場パターン!率直な気持ちを語る
そして、ついにまことさんの出番です(笑)。「オトナ婚」連載初の旦那様出演ということで、夫側からの率直な意見も聞けたらと思っています! あかりさんとアプリで知り合って、その後はすぐにリアルで会われたのですか?
「いや、お互い『会いましょう』がなかなか言い出せなくて、1ヶ月ぐらいはメッセージのやり取りだけでした。メッセージのやり取りをしていくうちに、お互いの趣味が野球観戦だということがわかったので、『プロ野球を見に行きませんか?』と僕から誘いましたね」(まことさん)。
「それが日本シリーズの観戦で。私たちはともに福岡ソフトバンクホークスを応援していたのですが、なんと観戦予定の試合が行われないことになっちゃったんです!」(あかりさん)。
「ホークスの日本一が決まってしまったので、自分たちが観戦する予定だった試合がキャンセルになってしまいました……(笑)」(まことさん)。
「そこからまた会う口実がなくなって、しばらく時間が空いちゃったんだよね」(あかりさん)。
初めてのデートがそんな形でなくなるとは(笑)。珍しいパターンですね。
お互い等身大でやり取りしていたから、初対面を好印象で迎えられた
野球観戦デートが流れてしまって、リベンジは居酒屋だったそうですね。
「はい、お互いの誕生日が近かったこともあって、『一緒にお祝いしましょうか?』という話になったんです。それが初顔合わせですね。居酒屋さんに行きました」(あかりさん)。
初めて会ったまことさんの印象はどうでしたか?
「今までメッセージだけのやり取りだったので、実は期待と妄想が膨らみすぎちゃってたんです(笑)。あとこれまで自分が付き合っていた人が『俺様系』だったのもあり、そっちの悪い予感もあったり。本当に妄想が膨らんでましたね。それで実際会ってみると、ほんわかしたいい人だな、という印象でした。『可もなく不可もなく』という……(笑)いい意味で、ですよ!」(あかりさん)。
あかりさん、正直すぎます。でも、たしかにアラフォーの考える結婚観って多様化していますもんね。ミナトの場合、これから出会う男性に刺激なんて求めていません。スリルのあるオトコじゃなくて、穏やかな安心できる相手を求めています(本音)。
「私も同じです。刺激なんてもういりませんよね! それより、居酒屋での時間もまことさんとはすごく話が合って。マッチングアプリを3年もやって、やっとここまで話が合う人に出会えたので、自分の中でも『この先、これ以上の男性とは出会えないかもしれないな』と思ったんです。ただまだ結婚までは意識してなかったです」(あかりさん)。
まことさんの方はどうだったんですか? マッチングアプリをしていた目的は、やはり「結婚相手を探す」でしたか?
「僕の方は、最初から結婚相手探しが目的でした。年も年なので、ただ恋愛を楽しみたいという気持ちではなかったですね。素敵な女性に出会ったとしても、一緒に暮らせるかどうかまで考えながら付き合うつもりでした」(まことさん)。
「私は、まだ最初のうちは探り探りでした。『いい人そうだけど、裏の顔があるかもしれないし』と思ったり」(あかりさん)。
そうですよね。慎重になるのは大切だと思います。居酒屋さんでまことさんと初めて会って、「いい人だな」と思ったエピソードはありますか?
「私の話を最後まで聞いてくれたことに感動しました。私の話に共感してくれ、一度も否定しなかったんです。私はこれまで相手の話を聞くことの方が多かったし、たまに自分の意見を言っても『いや、それは違う』と否定されたことの方が多かったので。『こんな男性いるんだ』と思いましたね」(あかりさん)。
まことさんはどうでしたか?
「ここまでのインタビューでも気づかれたと思うのですが、とにかくよくしゃべるんです。僕はそれを聞いているだけでも楽しいんですよね。初めて会った時も、お互いが緊張しないようにいろいろな話題を振ってくれて。自分のことについても隠さず話してくれました。すごく楽しかったのを覚えています」(まことさん)。
では、初めて会った時からお互い好印象だったんですね。違和感というか「ん?」と思うようなところはなかったんですか?
「それがマッチングアプリのいいところなんですが、会う前から趣味や仕事の話をたくさんしていたので。初対面なのに、どことなく親戚と話しているようなリラックスした感じはありました」(あかりさん)。
「会う前のメッセージのやり取りの時に、お互い嘘いつわりなく話していたのが良かったんだと思います。そこで自分を大きく見せていたり、猫かぶったりしていたら、実際に会った時に違和感を感じたかもしれませんよね。お互い等身大でやり取りをしていたので」(まことさん)。
そうして初めてのデートを楽しく終えた二人。ここから一気に結婚まで突き進む……はずが、婚約指輪を買ったその夜に、まことさんから思いもよらなかった「カミングアウト」が!
つづき▶▶2話「プロポーズを受け指輪を買った夜に、彼からまさかのカミングアウト!」
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