暑い時期こそ「鍋」を食べる! 時短「温活鍋レシピ」で老けない体に

2022.08.20 FOOD

想像以上に気温が高くなり、毎日地獄のような暑さ。これは9月以降も続きそうな気配です。ずーっと冷房をつけ、冷たい飲み物をたくさん飲み、マスク上からミニ扇風機で風を送る。そんなことをしていると「冷え」が慢性化して代謝が落ち、免疫力が下がる、太る、更年期の悩みも増えてしまいます。

そこで、簡単にできる「温活鍋」の出番。料理研究家の浜内千波さんが考案したレシピは、どれもカロリー控えめながら代謝アップが期待できます。

 

なぜ「冷え」を放置しておくといけないのか?

なんとなく体がだるい、胃腸の調子が悪い、太りやすくなった。それは、からだが「冷え」ているせいかも? 冷えの原因は夏に始まります。

 

「暑い時期はついつい冷たい飲み物、食べ物を摂り、からだがいつの間にか冷えているのに気づかずに過ごしています。冷えを放置すると体に蓄積され、本来からだに備わっている体温調節機能が低下し、平熱が35~36℃の低体温となって、慢性的に冷えを抱えやすくなります」(神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授/川嶋朗先生)

 

また、更年期世代はホルモンバランスの乱れによって自律神経のバランスが崩れ、冷えが起こります。基礎代謝も落ちている年代ですし、若い頃から冷え症だった人はさらに悪化するリスクが高くなるそう。

 

「冷えると血液の循環が悪くなり、細胞に酸素や栄養素を届けて老廃物を回収するという働きが滞ります。その結果新陳代謝が低下。体温が下がると免疫力が低下することは、基礎的な研究によって明らかになっています」(川嶋先生)

 

つまり、冷えを放置してたままだと、血行不良から新陳代謝や免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる、太りやすくなる、肩こりや腰痛などさまざまなトラブルの原因に。まだまだ新型コロナ感染症の不安もあるし、健康面・美容面からも「冷え」ないからだを手に入れたいものです。

 

冷えを解消する温活法とは?

「自分のおなかに手を当てたとき、冷たいと感じる人は内臓が冷えているのかも」と川嶋先生。「全身の約7割もの免疫細胞が集まる腸は冷やさないこと。季節を問わず、体を温める温熱性食材を積極的に摂りましょう」(川嶋先生)

 

温熱性素材とは、ニンジンやかぼちゃ、玉ねぎ、鶏肉、羊肉、みそ、ニンニク、ショウガ、小豆、納豆など。これらの素材をたくさん使うならスープや鍋がてっとり早いですね。

 

今回ご紹介するのは、料理研究家の浜内千波さんが考案した、暑い時期でも食べられる「温活鍋」のレシピ3つ。ハフハフおいしく食べながら、寒くなる前に「冷え」の蓄積を防ぎましょう!

 

 

浜内千波さん考案「温活鍋」3レシピ

「エアコンのきいた部屋に長くいることで体が十分冷えているのに、さらに冷たい食べ物や飲み物をとることで、内臓の働きが悪くなり代謝が落ち、太りやすい体になってしまいます。でも鍋を食べれば、お腹の中から冷えやすい手足まで簡単に温めることができるんです。また、〆を用意することで、1品だけで家族の夕飯の支度が済んでしまうのも鍋ならではの魅力です」と料理家の浜内千波さん。提案するのは、『夏の“ス” タイル鍋』。

 

「”ス”タイル鍋の”ス”は、サマー、すっきり、スタミナ、スタイリッシュ等からつけました。鍋料理は寒い季節のものだけでなく、温かい季節も食べることで代謝が上がり、夏の冷えを解消しながら、すっきりとした体を目指すことができます。旬の野菜をたっぷり使った温かい鍋料理を食べて、身体をいたわってください」(浜内さん)

 

1.すっきりラタトゥイユ鍋 

一見「ラタトゥイユ」のような食材に、鶏胸肉を合わせ抗酸化力抜群。生姜は加熱することで、体のすみずみまで巡りをよくしてくれる鍋になります。パサつきがちな鶏胸肉も、野菜と一緒に煮込むことで、しっとり柔らかく。つけダレは、ポン酢に、オリーブオイルと玉ねぎのみじん切りを加えて洋風に。

 

【材料】(3~4人分)
パプリカ・・・200g
ズッキーニ・・・200g
玉ねぎ・・・200g
生姜・・・20g
フルーツトマト・・・150g
鶏むね肉・・・300g
塩・・・小さじ1強

A
玉ねぎみじん切り・・・50g
ポン酢・・・大さじ4
オリーブオイル・・・大さじ1
ご飯・・・適量
粉チーズ・・・適量

 

【作り方】
①パプリカ、ズッキーニ、玉ねぎは1cm幅の細切りにする。生姜は皮を削り薄切り、トマトは半分に切っておく。
②鍋にすべてを入れ、塩を加えざっくりと混ぜ、水を注ぎ蓋をして火にかける。Aを混ぜてつけダレを作る。火が通ったらタレをつけながらいただく。
③具材を食べきったら、シメのご飯を。粉チーズをふると、リゾットのような味わいが楽しめる。

 

2.酸っぱ辛い鍋  

抗酸化作用のあるレモンに、脂質の少ないタンパク質を組み合わせ、唐辛子の発汗作用もあるヘルシー鍋。レモンは火を通すことで甘みが増し、酸っぱさがまろやかになります。身近な食材を塩で味つけ、エスニック風に仕上げますが、ナンプラーやニョクマムなどを加えると、さらにエスクニックな味わいに。

 

【材料】(3~4人分)
エビ・・・10尾
豆腐・・・1丁
キャベツ・・・300g
もやし・・・200g
レモン・・・1個
唐辛子・・・3本
塩・・・小さじ2
水・・・600cc
春雨・・・30g

【作り方】
①鍋に水、塩を入れ溶かす。
②豆腐は一口大、キャベツはざく切り、レモンは薄切りにする。
③海老、豆腐、キャベツ、もやし、レモン、種をとった唐辛子を入れて蓋をして火にかける。
④具材を食べきったら、シメに春雨を入れていただく。

 

3.スタミナしゃぶしゃぶ鍋

味付けされた汁の中でしゃぶしゃぶすることで、豚肉からアクも出にくく汁まで美味しくいただけます。代謝を上げるだけでなく、抗酸化作用のある食材と、豚肉×ニラで疲労回復効果も抜群な鍋。簡単な用意で、調理の手間はほとんどありません。

 

【材料】(2~3人分)
ニラ・・・100g
豆苗・・・1パック
サニーレタス・・・1個
豚ロース肉(しゃぶしゃぶ用)・・・200g

A
しょうゆ・・・大さじ2
塩・・・小さじ1
酒・・・大さじ2
水・・・600cc
中華麺・・・1束

 

【作り方】
①ニラと豆苗は5cm幅に切り、サニーレタスは1枚ずつはがしておく。
②鍋にAを入れて一煮立ちさせる。
③野菜、豚肉をしゃぶしゃぶしながらいただく。
④具材を食べきったら、シメに中華麺を加える。

 

監修:川嶋 朗(かわしま・あきら)先生
神奈川歯科大学大学院 統合医療学講座 特任教授
医学博士。北海道大学医学部卒。東京女子医科大学大学院修了。ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院留学。東京女子医科大学准教授、東京有明医療大学 保健医療学部 鍼灸学科 教授を経て現職。西洋医学、東洋医学などの枠を越えた「統合医療」の視点から、QOL(人生の質)を尊重し、患者目線での診療姿勢を旨としている。著書に『冷えとりの教科書』『心もからだも「冷え」が万病のもと』『川嶋流「温活」で心とからだの万病を防ぐ (医者が太鼓判)』など多数。

 

料理・レシピ制作:浜内千波(はまうち・ちなみ)先生
料理研究家。食生活コンサルタント。ファミリークッキングスクール主宰。テレビやラジオ、講演会、各種料理講習会、雑誌や書籍などで活躍。「料理は人を幸せにする」をモットーに、健康に留意した独創的なレシピ、人を惹きつけるコミュニケーションカに定評がある。
https://www.fcs-g.co.jp/

続きを読む

【編集部からアンケート】 よりよいページづくりのために、
「あなたのこと」をお聞かせください!

▶ご協力くださる方はコチラから

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク