「きのい」ではありません。「木乃伊」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「木乃伊」です。
「木乃伊」の読み方は?
「木」「乃」「伊」はそれぞれ「き」「の」「い」と読むことができますが、「木乃伊」の読み方は「きのい」ではありません。漢字だけでは容易に想像できないものの名称を指します。
正解は……
「ミイラ」です。
「木乃伊」は
人間や動物の死体が腐敗せずに原形に近い状態を保っているもの。土地や空気の乾燥・寒冷などによる天然のものと、宗教上の理由から遺体の保存を望み、種々の防腐・保存処置を施して作る人工のものとがある。エジプトをはじめ世界各地にみられる。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。カタカナで「ミイラ」と表記されるのが一般的ではありますが、漢字では「木乃伊」と表します。
「木乃伊」の語源は、一般には「ミイラ」を表す英語表記のmummyやオランダ語のmummieからきているといわれています。
14世紀ごろの中国の書物に「木乃伊」という表記が記されています。mummyやmummieを漢文に訳したものが「木乃伊」であり、小学館『デジタル大辞泉』の補説には“没薬の意”とあります。
「没薬(もつやく)」は
熱帯産のカンラン科の低木コミフォラからとれるゴム樹脂。堅い塊状をなし、黄黒色で臭気が強い。エジプトでミイラ製造の防腐剤や薫香料に用いた。痛み止めや健胃薬・うがい薬などに利用される。ミルラ。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。
ミイラ製造の防腐剤として用いられた「没薬」を意味する「木乃伊」は、現代の中国語では「ムゥナァィイー」と読み、英語のmummyの発音に近いものがあります。
「木乃伊」の表記は中国から、「ミイラ」という音は伝来したポルトガル人から伝わり、「木乃伊(ミイラ)」と読むようになったと考えられています。
参考文献
- 『デジタル大辞泉』(小学館)
- 『精選版 日本国語大辞典』(小学館)
- 「木乃伊」と書いて「ミイラ」と読ませるのには、どういういわれがあるのでしょうか?
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