「きする」ではありません。「嘉する」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「嘉する」です。
「嘉する」の読み方は?
「嘉」が「喜ぶ(よろこぶ)」などの「喜」に似ていることや、「加」が含まれていることから、「嘉する」を「きする」「かする」と読んだ人がいるかもしれませんが、残念ながらそれは間違い。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「よみする」です。
「嘉する」は
神や上位の者が、人間や下位の者の言動を褒める。よしとする。
出典元:よみ-する|言葉|漢字ペディア
という意味です。「善みする」とも書きます。
「嘉」には
①よい。めでたい。りっぱな。さいわいする。
②よみする。ほめる。出典元:嘉|漢字一字|漢字ペディア
という意味があり、
- 音読み カ
- 訓読み よ(い)・よみ(する)
と読みます。
では「嘉魚」はなんと読む!?
「嘉」がつく言葉は基本的に「カ」と読むか、「よ(い)・よみ(する)」と読む言葉ばかりですが、「嘉魚」だけは当てられた漢字と読みの由来が異なります。
「嘉魚」は一般的には「岩魚」と表されます。
「嘉魚・岩魚」は「いわな」と読みます。本州山間部の渓流に生息するサケ科の淡水魚で、体色は暗褐色、体側に橙色や赤色の小斑点があるのが特徴です。
「岩魚」の漢字の由来は分かりやすく、岩の下に潜んでいることからきています。一方「嘉魚」はめでたい魚であることに由来するとされています。しかしなぜめでたいのかは明らかになっていません。「嘉魚」の由来を探っていたところ、古代中国の詩の総集を解説した書籍の中に「南有嘉魚」という詩が紹介されていました。「南有嘉魚」は「南に嘉魚(かぎょ)有り=南方の河にはたくさんの良い魚がいる」を意味します。
参考文献でも「嘉魚」が示す魚の種類までは記されていませんでしたが、河で獲れる魚であることは「いわな」と共通していますね。
参考文献:田中和夫訳注『毛詩注疏訳注 小雅(三)』(白帝社、2019年)
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