コロナ「第8波」への備え 免疫学者が指摘する「意外にできていない」7つの行動

政府からは「新型コロナ感染者数の増加がこのまま続けば『第8波』につながる」との見解も示されています。特に北海道、東北地方が高い水準となっており、一層の警戒が必要です。

「しかし、すでに4回目ワクチンを接種した人も、していない人も、この冬はワクチンだけに頼らず自分の身体の免疫力を上げて応じる必要がある」と指摘するのは医師・免疫学者の新見正則先生。では、どのような行動をとればいのでしょうか。また、予防的に活用できる漢方薬について+kampo(プラス漢方)の代表薬剤師・笹森有起先生のアドバイスも。

 

「免疫力」には指標がない。とても難しい言葉です

「『免疫を上げたい』と質問を受けますが、本来B細胞・T細胞・自然免疫などの免役システムの主役達の免疫機能を現状では数値化できません。そしてそれらの総和も当然ながら数値化できていません。何をしたら上がるのかという答えを導き出すのは本当に難しいのです」

 

そもそも「免疫」とは「疫を免れる」ためのものであり、疫を免れる方法すべてを総合で言うもの。よく「適度な運動」と言いますが、この「適度」を具体的に示すことも困難です。

 

「まず、大切なのは何か1つの行動ではなく、バランスです。8時間寝ればOK、ドリンクを1本飲めばOKなんて都合のいいことはありません。かなり信頼性の高いワクチンでも、みなさんもご経験の通り最近の流行には精彩を欠きました。この『ちょうどいい』バランスも仕事や年齢、環境によって違います」

 

従って、大切なのは「快適な」運動をし、「快適」な体重を保ち、「快便」になる食事を心がけるなど、快適な状態を保つ総合的な『健康力』を自分なりに作り出すこと。自分の健康と真剣に、かつ慎重に向き合うことが免疫の向上につながるのだそうです。

 

行動1・可能なら1日1時間から2時間、無理でも30分は歩く。日光浴は大切

まずは1日1回外へ出て、ある程度の時間をかけて歩くことからスタートをと新見先生。車移動が多い人も、徒歩の回数を増やせればベターです。

 

「テレワークの人は1日中座りっぱなしですから、この冬は危機感を感じたほうがいいでしょう。これまでよりも負荷を上げて多く動くように心がけてください。外に出る時間のない日は家の中でスクワットをしてもいい。コロナ前に通勤で歩いていた歩数をなんとか取り戻す努力をしてください。ポイントはハードルを低く設定して、確実にクリアしていくことです」

 

外を歩くと日焼けで皮膚がんリスクが増えるのでは?と質問されたこともあるそうですが、日本の気候風土では心配しなくていいとのこと。むしろ日光は一定浴びて、体内でのビタミンD生成を促してください。

 

行動2・タンパク質は意識して摂取を。炭水化物は減らして

「1日3食に固執しなくてもいいかわり、食事の内容には気を付けます。ぼくも最近は1日1~2食。タンパク質を多めに、炭水化物である甘いもの、果物、主食は少なめに。月に2回は400gの赤身肉を食べ、なんでも丸ごと食べるようにしています。白米よりも玄米、小魚やエビは頭も食べています」

 

完全栄養食の卵も1日4個食べてみようとトライ中。卵でコレステロール値が上がる人は要注意ですが、大抵の人は問題なく、高タンパクでレシピバリエもあるのが魅力です。

 

「夜、ワインのおつまみはチーズです。家内と一緒に、サラダ、納豆、豆腐、チーズでワインを楽しみます」

 

新見先生は50歳までは多忙な外科で不規則な生活を送っていたため、体重は92㎏あったそう。階段を上がるのも重い上に熟眠感もなかったため、娘さんの助言もあってトライアスロンを始め、70㎏まで減量しました。

 

「免疫がよく働き、よい体調を保てる体重は個人ごとに違います。ぼくの場合は70㎏がちょうどいいですが、同じ身長でもそれが80㎏の人も60㎏の人もいる。自分の身体の調子とよく相談することです」

 

行動3・睡眠は「何時間寝るか」より「起きる時間を決める」ことを重視

睡眠は可能なら8時間取れるのがベストですが、人によってちょうどいい睡眠時間は多少異なります。それよりも大切なのは起きる時間を一定にすることなのだそう。

 

「ぼくの場合は毎朝6時です。7時にすることもありますが、そのときどきの生活パターンによって調整しています。みなさんも、毎日同じ時間に寝るのは難しいと思いますが、起きる時間を一定にすることは案外できます」

 

なお、年齢を重ねると夜間に起きることは当たり前なので不安にならなくてOKだそう。夜間のトイレも2回ほどなら「夜中によく起きてしまう」の範疇ではない、自然な許容範囲とのこと。

 

行動4・感染そのものを抑える工夫、「鼻うがい」も有効

「ぼくは感染症対策として鼻うがいを習慣にしています。コロナ後遺症の治療方法に鼻の奥、上咽頭を塩化鉛溶液で拭う『Bスポット療法』があります。igA腎症という自己免疫疾患の患者さんは上咽頭に炎症を起こしていることが多く、この炎症の治療によってigA腎症の症状が軽減するケースがあることから治療法になったもの。それをコロナ後遺症にも応用しています。鼻うがいも同等の効果があるのではと考えて。週に2回のプールでは敢えて鼻に水が入る背泳をしています。その他はお風呂で鼻うがいを」

 

水を使うと慣れない人は痛みが出るため、塩を0.9%ほど混ぜたほうがいいのだそう。慣れるまでは「ハナノア」など市販の鼻うがい剤を使っても。

 

「ぼくは朝風呂がモーニングルーティンです。毎朝15分ほど浸かりながら今日は何をするのかを考えて1日を始めるのですが、この習慣は健康にいいと感じているため続けています。このように、みんなそれぞれの快適の基準があると思います。心地よく、健康によさそうなことを続けてください」。

 

ちなみに新見先生はノーシャンプー、ノーソープ。日本人は洗剤を過剰に使いすぎでせっかくできた外界との免疫のバリアーを破壊していると感じるそうです。

 

行動5・いちばん大切なのはストレスオフ。リラックスする時間を作って

「ストレスはなるべく減らしてください。まず、嫌な人とはなるべく付き合わないこと。また、嫌なこともなるべくしないことです。たとえば、運動がどうしても嫌いなのなら、ストレスにならない『別の方法』を探してください。たとえば、ヨガならできる、森林浴がてらのハイキングならできる、何かできることを探すのが大切です」

 

新見先生は森林浴と薪ストーブがストレスオフのキーワードだそう。

 

「週末に時間を見つけては山小屋に行き、薪ストーブの火を見つめて気持ちを安らげ、ストレスオフしています。何でもいいからこれをやっていると心地いいというものを見つけ、自分をいたわってリラックスする時間を作り出してください」

 

行動6・お守りがわりに「飲んでおくといいもの」もあります

妄信するのではなく、お守りをひとつプラスする感覚でサプリ類を飲んでおくこともいいそう。

 

「ぼくの場合、友人に勧められた青汁、青魚のエキス(エパデール)、そしてぼくが普及活動をしている抗がんエビデンスのある生薬『フアイア』。かつては漢方の補中益気湯を飲んでいましたが、フアイアに置き換わりました」

 

行動7・あまり「これをやらねば」と視野狭窄にならないように

「ここまで話してきましたが、ぼくが言いたいのな『なんでも適当がいい』ということ。『ねばならない』は厳禁です」

 

1日1時間歩かねばならない、8時間寝なければならないなどの「ねば」は本末転倒になるため、むしろNG。「健康を保つ」という目標だけを決めて、ゆるやかにそこに向かうイメージを作ることがいちばんなのだそう。

 

「義務感を持つと、逆にストレスになります。ダラダラしがちな毎日の行動の許容範囲を少し健康側へずらすだけで身体はぐんと変わります。健康に過ごそうとする意識を持つことが大事です」

 

後編▶『コロナ第8波に備えて「飲んでおくべき漢方」とは?漢方薬剤師がそっと教える意外な選び方

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集長 井一美穂

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