50歳「母の介護」「姉との確執」「仕事のストレス」3拍子揃って放置していたけれど、実は自分の身体が【100人の更年期#85】前編
閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
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【100人の更年期#85】前編
カナコさん 53歳
86歳の母との二人暮らし。大学の非常勤講師をしながら研究者を目指し、並行して派遣・契約社員として翻訳やリサーチの仕事に20年従事後、53歳で転職。経営コンサルタント会社に正社員採用され、2022年11月から勤務。
50歳、母が認知症かも…心配のあまり自分の体のことはすべて後回しに
はじめまして、現在53歳のカナコです。私が更年期かもしれないと感じた体調の変化は、50歳を超えてから始まりました。
私はもともと、寒がりの冷え性でした。それが、50歳を過ぎた辺りから人より暑がりになったんです。周りの人が長袖の服を着て暖房をつけて過ごす季節でも、私は半袖の服を着て汗をかいている状態です。ですが、この頃は母の看護、姉との確執、仕事のストレスが重なり、自分の体にかまっていられない時期でした。
3年ほど前から、母に認知症を疑う言動が現れ始めました。それまで母とは別の場所に住んでいたのですが、物忘れがひどくなると同時に転ぶことが増えたので、万が一を考えて同居することにしました。
そんなある日、母はついに転んで足を骨折してしまい、歩けなくなってしました。
なんとか以前の元気な母に戻って欲しくて、何度も医師に相談したり、認知症について学んだり、食事のケアをしたり、足のリハビリに付き添ったりと、できる限りのサポートをしました。ちょうど、この時期とコロナ禍が重なり、在宅勤務が増え、母のそばで仕事ができるようになったことは、私にとっては救いでした。
家の土地をめぐり姉との関係が悪化。ストレスのせいか生理が半年こなくなり…
私には姉がいますが、姉は母を私に任せっきりです。もともと姉と私の仲はよくないのですが、母の看護に加え家の土地をどうするかというプレ相続問題が加わり、関係は最悪になりました。
家族の問題に向き合うことは、家族として自然の流れだと思っています。ですが、やはりストレスは溜まっていきました。眠れない日が増え、睡眠不足で昼間に眠たくなって、仕事の効率が悪くなる悪循環に陥りました。
この頃から、生理の周期の乱れや量の変化が激しくなりました。生理が半年こないから「閉経?」と思ったら急に始まったり、血の量が減って色も鮮やかさがなくなったりしました。このとき、なんとなく「更年期に入ったのかな?」と思いましたが、自分の体より母の健康を心配していた時期でしたし、生活に支障はなかったので、気にはかけつつも見ないふりをしてやりすごすことにしました。
その後、母は通院とリハビリの甲斐あって、認知症らしき言動は少なくなり、骨折の治療もうまくいって歩けるようになりました。これで母の看護は一段落だな、そう思った矢先、今度は仕事でトラブルが起きました。
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