「仕事と育児が両立できない…」しなくていいんです!プロがずばりと指摘する「頑張らなくていいもの」が意外すぎる

2022.12.06 WORK

 

「仕事が生きがいだけれど、今は子育て中でお休み中」

「自己研鑽のチャンスだけれど、ほとんど着手できていない…」

なんて、焦っている働くママは多いのでは?

 

でも、諦めないで!

コロナ禍を経て、リモートワークの浸透などでフレキシブルな職場環境になった、パートナーも家のことに積極的に携われるようになった、なんて声も聞かれるポストコロナ時代こそ、ママたちが自己実現のルートを絶たずに、ビジネスでの活躍を続けられる時代にシフトするチャンスかもしれません。

 

これまで数々のプロフェッショナル人材の紹介や企業の人事コンサルテーションを通して多数のキャリア女性を目の当たりにし、自身も母となってキャリアを積んできた株式会社コトラ社長の大西利佳子さんに、子育てをする女性でもキャリアを諦めず、自分の人生を輝かせるための「やらなくていいこと」と「やっておくべきこと」を、2回に渡ってズバッとアドバイスいただきます。

 

株式会社コトラ 代表取締役 大西利佳子さん

第1回は、子育て中に、スキルアップも子育ても、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ!完璧にしなくては…」などと思ってしまう女性たちに向けての、「やらなくていいこと」。

 

捨てる1・そもそも余裕がない時期に「自己研鑽」などしなくてよし!あとでできる!

「一生懸命仕事を頑張る方ほど、キャリアを通して自己を成長させなくては、できることをもっと増やさなくては…という自己研鑽の呪縛がある方が多いのではないでしょうか。コトラに転職のご相談にきてくださる子育て中の女性たちも、実に優秀な方ばかりですが、意識が高いだけに余計にプレッシャーに苛まれてしまっているように思います。

 

子育て中は通常業務をこなすだけで精一杯なのは仕方のないこと。しかし、スキルアップのための勉強などをやらないことへの自己嫌悪があるでしょう。

『今すぐ必要なスキルではないけれど、将来のために…』、そんな目的が曖昧なスキルアップに、小さな子どもに手がかかるうちは手を付ける必要はありません。

『必要なもの、今担当している業務の成果が上がるもの』のなかでもさらに最低限のものに絞り切って、スキルをインプットするようにしましょう。

スッキリと『自己研鑽はやらない』と決めてしまうのも一つの手。

『余裕がでたらやればいい』と割り切ってみてください」

 

捨てる2・じつは疲弊ポイントの最たるもの…「子どもの習い事」にこだわるのをやめる

 子どものポテンシャルを伸ばすために様々な習い事をなるべく幅付録やらせてあげるべき、という論調もあるかと思います。しかし大西さんは、習い事をさせてあげなくては…というプレッシャーも捨てていいと話します。

 

「習い事を小さなときから詰め込まなくても、小さいときにはなかなか習得できなかったり、集中して学べなかったことが、小学校低学年くらいになると意外とアッサリとできるようになるのもよくあることです。

 

親子共に無理をせず、幼少期の体力は小学校高学年になるまで温存しておくのもベター。

才能があれば早くからやったほうがと思うかもしれませんが、逆に才能があれば、大きくなってから始めてもすぐに追いつくというものです。」

 

3・「お迎え」に奔走するのをやめる

習い事や、保育園へのお迎えのせいで時短にせざるをえない、残業できない、という声もよく聞きますが、このお迎えもやらなくていい、と大西さん。

 

「毎日のお迎えに奔走してしまうという親御さんも多いですが、そのための仕事時間や仕事に集中できる意識の損失はもったいないですし、パフォーマンスも下がります。

子どもの園へのお迎えは親でないと…というこだわりも、あまり意味がないと思います。

地域で子育てを支えあっていくサービスの『ファミリーサポート』などを活用して保育園のお迎えを依頼し、仕事に集中できる環境づくりをすることをおすすめします。

また、業種によっては仕事も持ち帰りも可能だと思います。

ベビーシッターさんの依頼が難しい場合も、“お迎えだから中断する”だと業務に支障が出てしまうのであれば、スマートフォンやノートPCで、業務時間中は継続してコミュニケーションは取れるようにしておくなどの工夫をすることもおすすめです」

*ファミリーサポート(ファミサポ)/育児を手伝ってもらいたい「依頼会員」と、育児を手伝いたい「提供会員」が参加し、地域で子育てを支えあっていくサービス。厚生労働省が設立を始めた制度で、各市区町村が設立運営するファミリー・サポート・センターという組織がファミリーサポート会員の仲介や支援、講習の実施・運営などを行っていて、地域によりますが時給800円程度~という料金で子育てサポートをしてもらえます。

 

次回は大西さんのアドバイスする、子育て中の仕事において「やるべきこと」を紹介します。

 


大西さんが実行委員長を務める、女性管理職を表彰するアワード『TIGER WOMAN OF THE YEAR 2022』が本年初めて開催されます。

旧来式のビジネスや組織に革新をもたらす女性管理職を一般公募して表彰するアワードで、大西さんが代表を務めるコトラをはじめ、株式会社ポピンズ、一般社団法人社外取締役女性ラボとの共催、及び経済産業省、一般社団法人新経済連盟、一般社団法人 日本プライベート・エクイティ協会後援のもと、2022年12月13日(火) 16時から、東京のJPタワーホールにて開催されます。

「女性のマルチタスクをこなすことができる能力に紐づいたジェネラルマネージメントへの適性、目配せが効くコミュニケーション能力、人と丁寧に向き合い、訴えかけることができる感受性などは、組織をより円滑にし、進化させるのに必要な能力。

その能力があるのにもかかわらず女性リーダーが少ないのは、マネージメントを担うまでのキャリアを積んできた女性が男性に比べて圧倒的に少ない現状があるからです。この現状を変えるには、女性たち自身が一歩を踏み出せるような空気感の醸成が大切と考えています。

思い切り仕事をしたい人が、仕事に全力でコミットすることで、組織を率いるだけの経験、能力を身に着けることができます。このアワードを通じて、そこに遠慮や尻込みがなく、一歩を踏み出し前進するプロフェッショナルの女性たちが増えると嬉しいです」

アワードの模様は当日、Web配信されるほか、後日アーカイブ配信もされますので、ぜひチェックしてみて。

『TIGER WOMAN OF THE YEAR 2022』特設サイト

 

【プロフィール】

株式会社コトラ 代表取締役 大西 利佳子さん 

慶應義塾大学経済学部卒業後、日本長期信用銀行(現新生銀行)にて長銀証券に出向しマーケット業務従事後、事業法人担当として、融資、金融商品アレンジ業務などを担当。新生銀行になってからは、事業法人本部にて営業企画業務に従事。2002年にプロフェッショナル人材紹介と人的資本経営コンサルティングを提供する株式会社コトラを設立、代表取締役就任。以来、プロフェッショナル層、リーダー層を中心に多数の企業の人材紹介、人的資本経営コンサルティングに従事する傍ら、自らも複数企業での社外取締役を歴任。

日本の大企業における女性マネージメント層の薄さに課題を感じ、女性リーダーが育成され、経営を牽引できる環境の醸成を目指し、「TIGER WOMAN OF THE YEAR」を旗揚げする。多数の優秀なマネージメントをメンタリングし企業の人的資本価値を底上げしてきた自身の事業の枠に留まらない、日本のプロフェッショナル全体の人的資本価値創造を目指している。

 

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