38歳で始まった更年期障害。「日替わりで不調に襲われる」つらい日々、心のよりどころは?

閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

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【100人の更年期#86】

ラムネさん 48歳 九州某県で夫と2人暮らし。30代からずっと近隣の会社でパートタイム勤務を続けている。

 

38歳、新居への引っ越しをわくわくしながら待つ日々だったのに

こんにちは、私はいま48歳です。閉経は少し早めで、46歳でした。こんな私の更年期体験を少しお話しさせてください。

 

私に更年期障害の症状が出たのはかなり早く、38歳ぐらいでした。今から11年前、37歳のときにに子宮内膜症にかかって手術をした後、しばらくしてからすべてが起こりました。

ちょうど当時は自宅を新築しているところで、ワクワクしながら新居の準備をする楽しい日々でした。なのに、建設中に昔から親の様に可愛がってくれていた叔父が他界してしまったんです。この頃から徐々に体調の変化が出始めました。

じつはこの後も毎年1人ずつ親戚や父親や友人が亡くなっていって。心も身体も辛い時期に突入してしまったんです。

 

動悸、めまい、息苦しさ。私、もしかして死んでしまうのかな?不安の症状が強かった

私の更年期症状は、「尋常ではない毎日の疲れ」から始まりました。徐々に症状は増えていきます。次にめまいが出て、不安や動悸、夜中に歯がガタガタするような異常な寒気も出ました。眠れない日が続き、大好きだったカラオケや飲み会に行ってもなんだか苦しさを感じます。

 

「もしかして私は今、倒れるのではないか。そのまま命がなくなるのではないか」と、死の恐怖さえ頭をよぎるような感じでした。今思えば典型的な「不安の症状」です。

 

その他にもこの10年、顔面神経痛や乳腺症、逆流性食道炎や良性発作性頭位めまい症からのふらつき、頭痛や耳鳴り、肩こり、腰痛、眼精疲労、急激な血圧上昇、指の関節の痛み……「更年期症状のデパート」とでもいわんばかりの数々の症状に見舞われました。ふらつきは半年以上続きましたし、そうこうしている間に「楽しいと思う感情がわかなくなっている自分」に気が付いたり。

 

毎日毎日、日替わりで悪いところがでてくるので、自分でもどこまでが病気で、どこからが更年期か分からないくらいでした。夫にも「体調がよい日がないね」と言われる始末です。

 

検査でも「悪いところは見つからない」のが更年期症状の典型

にもかかわらず、いくつも病院に通って検査をしてもらいましたが、これといって病気は見つかっていません。だからこその更年期障害なんですよね、先生は自律神経の乱れかな?っておっしゃっています。

 

婦人科でホルモン値を検査したところ、更年期の補充に該当する数値なので、ホルモン補充療法も試しました。もちろん、漢方薬も。でも、乳腺症になったり、下腹部の痛みを感じたりで断念しています。

 

とはいえ、ホルモン値の低下に身体はゆっくり時間をかけて慣れていきますし、それに従って自分の身体に出る症状も変わっていきます。今は、以前は合わないなと思った「命の母」と苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、エクオールサプリを飲んで、少し動けるまでに体調が戻りました。

 

更年期の苦しみは「女性なら誰でも分かち合える」わけではない

苦しかったことを振り返ると、まず、更年期の軽い人や症状のない人に話をしてもこの辛さを分かってもらえないことが辛かった。また、丁寧に話を聞いてもらうことができたときでも、あまりに私が口にする症状の数が多いため、「この人大袈裟に話してるって思われてないかな……」と考えてしまいます。

 

また、話を聞いてもらっていても、自分の体調の悪さを説明しながら、自分で虚しく、悲しくなってしまうこともあります。

 

心が折れそうな時は、ネットを検索して、同じ症状の人の話を読んでいました。今も、更年期は時間さえたてば絶対治るから大丈夫!と自分で自分を奮い立たせながら頑張っています。中でもフェイスブックの更年期のグループには同じ悩みの人が沢山いて、何度も支えてもらいました。

 

パート勤めの会社にも、今年の6月に「更年期でめまいやふらつきがする」と相談して、思い切って体調の悪いときは早退できるようにお願いをしてみました。上司からは長期休暇を取るか?と言われましたが、家にいたらきっとこの症状のことばかりを考えてしまうと思い、仕事は続けることにしました。

 

ですが、以前みたいには働けない、無理はできない状態ですから、体調のよくない日はキリの良いところで帰らせてもらうようにしています。

 

気を抜くと「更年期の辛さ」ばかりに心が支配されてしまう。別のことも考えるように

今は、なるべく普通通り仕事をして、ツラい時や休める時は休むのを第一にしています。また、なるべく脳の中を楽しいことで満たすよう、何か楽しむ事を考えて、食べ歩きやライブ、買い物を楽しんだりと、「更年期」に心が支配されないよう気分転換を強く意識しながら生活しています。

 

更年期って、病院に行っても正直医師に煙たがられてるなってわかることすらありますし、誰かに言っても理解はしてもらえなかったりして、本当にツラい日々でした。まだまだ続いていますが、でも自分で更年期をコントロールしようと自覚してからは、ゆっくりゆっくり、いつかこの霧が晴れる日がくると信じられるようになりました。

 

辛い日々を過ごすみなさん、いっしょに頑張りましょうね。

 

 

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