46歳「そういえばトイレが近い、不調もいろいろ出てきた」。まさか更年期だとは思っていなかったけれど【100人の更年期#88 前編】

閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

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【100人の更年期#88】

ユイさん 48歳
夫と二人暮らし。ジュエリーショップ勤務。趣味は推し活で、好きなアイドルのコンサートなら日本全国どこへでも遠征する行動派。

 

ガマンできず2時間おきにトイレに…さすがに同僚も「回数が多くない?」

販売員として働く48歳のユイさんは、46歳の夏頃から体調に変化を感じ始めました。トイレへ行く回数が、明らかに増えたのです。以前は、朝起きてからと仕事に出かける前、職場に着いてすぐ、昼休み、職場を出るとき、帰宅直後、寝る前の1日7回をベースに、体調や水分の摂取量などで多少頻度が変わる程度でした。それから徐々に回数が増え、ついには1時間半~2時間おきにトイレへ駆け込むようになりました。

 

「職場の人たちから『またトイレ行くの?大丈夫?どこか悪いんじゃない?』と言われて、自分でも、ちょっと回数が異常かなと思うようになりました」

 

この頃、ユイさんの父親が病気で入院し、ユイさんは休日のすべてを看病や実家の片付けに充てていました。休日にしっかり休めない状態でフルタイム勤務を続けていたユイさんは、トイレの回数が増えたことを、疲れが原因だと思っていました。

 

 

父の他界。葬儀や相続の手続きで疲労困憊した体にさらなる異変が

ユイさんの懸命な看病もむなしく、父親は翌年の1月に他界しました。小学生のときに母親を亡くしたユイさんは、悲しむ間もなく、妹と二人で葬儀や相続の手続きに追われました。

 

この頃から、ユイさんの体にさらなる異変が。

 

これまでは、トイレの回数が増えたのは日中だけでした。ところが、この頃は夜中でも、2時間おきにトイレへ行くように。寝る前に水分の摂取を控えてみましたが、効果はありませんでした。

 

「トイレへ行くたびに起きるようになったので、睡眠が浅くなり、よく寝ていないからか疲れがますます取れなくなっていきました。眠れないのは、いちばん体にこたえました」

 

眠れないぶん、仕事中に眠気が襲うようになるも、我慢して仕事を続け、休日には実家へ行き、遺品整理や遺産相続の手続きに追われたユイさん。思いのほか相続手続きが難航したこともあり、ユイさんの心も体も、休む暇がありませんでした。

 

それでもユイさんは「大変なのは今だけ。遺産のことが落ち着けば、少し楽になる」と自分に言い聞かせ、疲れを感じながらも日々を忙しく過ごしていました。

 

 

職場で突然のめまい。初めて自分と更年期が結びついた

父親の他界から1カ月経ったある日、職場にある背が低いショーケースを覗くため、何気なくしゃがんだユイさん。立ち上がろうとした瞬間、ふらふらとめまいがして、ショーケースの角に頭をぶつけそうになってしまいました。

 

幸い、周りにいた職場のスタッフが駆けつけて難を逃れましたが、もしも一人だったら、頭をぶつけて大変な事態になっていたかもしれません。そして、この出来事で、ユイさんは自身が更年期ではないかと思うようになりました。

 

「私の様子を見た職場の60代の女性から、『あなたもしかして、更年期じゃないの?』と言われて、初めて自分と更年期が結びつきました。更年期という言葉は知っていても、いわゆる更年期の症状とされるホットフラッシュやイライラやほてりを感じたことがなかったので、自分事としては考えていませんでした」

 

実はこの頃、他のスタッフからも「大丈夫?生気がないよ」と心配の言葉をかけられていたユイさん。疲れだけが原因ではないと思い、婦人科へ行くことにしました。

 

【後編】▶さっそくスタートした更年期の治療。しかし、意外な原因が浮かび上がってきて……本当に治療してよかった

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