ホットフラッシュが辛くて転職を繰り返した結果、たどり着いたのは…【100人の更年期#95】後編

48歳でホットフラッシュがひどくなりまた転職を決意

 

その後、ナオミさんは他の介護施設に転職して、経血量の乱れとつきあいながら、日々の生活を送っていました。

 

すると48歳になったころから、今度はホットフラッシュに悩まされるようになりました。最初は、周りの人より暑がりになった感じがする程度でしたが、そのうち真冬でも汗をかくようになり、仕事に影響が出始めました。

 

「施設の入居者さんを看護するときも汗が滝のように流れてきて、入居者さんの体に私の汗が落ちそうになったんです。清潔維持は徹底しなければいけないので、タオルで汗を拭きながら看護しましたが、いつか入居者さんに汗を落としてしまうんじゃないかと思うと、毎日ヒヤヒヤでした。施設は入居者さんの体調を基準に室温設定しますから、私がホットフラッシュで暑いからといって室温を下げるわけにはいかず…… その状態が季節を問わず続き、思うように仕事ができないストレスが溜まっていきました」

 

自宅では自分の部屋だけをクーラーで冷やせばなんとか乗り切れても、職場は自分だけの希望で室温調整することはできず、暑さでイライラするようになったナオミさん。処方された漢方薬もまったく効き目を感じないどころか、日々症状が辛くなっていきました。

 

「ちょうどこのころ、次女の学童保育がなくなって夕方から家にいるようになっていたため、私もなるべく家にいられるよう、勤務時間を短縮したいと思っていました。でも、働いていた施設は短時間勤務ができなかったんです。それもあって、自分の体と子どものために、また転職することにしました」

 

更年期世代が多く働く職場へ転職して再び楽しく仕事ができるように

短時間勤務ができて、かつホットフラッシュが起きても仕事への影響が少なくてすみそうな職場を探し、ナオミさんは別の介護施設で働くことにしました。

 

「いまの施設は同世代の女性スタッフが多く、ホットフラッシュ中の人だらけなので、従業員の部屋はいつもキンキンに冷えています。たまに取引先の若い人が入ってきて『北極』と言いながら去っていくほどです(笑)」

 

ホットフラッシュからくる仕事への影響やストレスを減らすため転職を繰り返し、いまの職場にたどり着いたナオミさん。50歳のときには閉経し、これで少しは更年期の症状が軽くなると思ったら、実際は違ったといいます。

 

「閉経後もホットフラッシュは続いています。頭部からの発汗がひどく、一時期は皮膚炎になってしまいました。いまは髪型をボブにして内側を刈り上げることで、頭部に熱がこもらないようにしています。

最近では関節の痛みが加わり、テニス肘(肘関節の障害)に悩まされています。仕事中はサポーターをはめてなんとか耐えていますが、お風呂に入るときに湯桶を肩まで持ち上げられないなど、困ることはあります」

 

それでも、いまは職場に同じ悩みを抱えたスタッフが多数いる環境なので、励まし合いながら楽しく仕事ができているそうです。

 

 

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