【脚のむくみ・だるさ】40歳過ぎのひざ下の不快症状、もしかしたら下肢静脈瘤かも?
しつこい脚のむくみ……血管も浮き出て見栄えが悪い!
真知子さん(50歳)は、2年ほど前から脚のむくみやだるさが続くと悩んでいました。
「飲食店で立ち仕事をしているので、多少の脚のむくみや疲労感は仕方ないとは思っていたんです。ですが、最近、脚の血管がボコボコと浮き出ていて見た目も悪く……」
気になりつつも、加齢のせいだろうとそのままにしていました。
下肢静脈瘤でまさかの手術に⁉
そんなある日、夜中に突然、激しい脚の痛みとしびれが15分以上続きました。
「初めての経験だったので、慌てて朝一で病院へ行ったんです。すると、下肢静脈瘤と診断されてびっくり。医師からは手術をすすめられました」
受診した病院はすでに手術予約でいっぱいだったので、真知子さんは隣街の総合病院を紹介されることに。
下肢静脈瘤は更年期世代の女性は注意すべき病気
下肢静脈瘤は、脚の皮膚に近い静脈が太くなって瘤(こぶ)のように浮き出た状態をいいます。
血液が全身の臓器から心臓に戻るときに通る血管が静脈です。
下肢の静脈には逆流防止弁があり、立っているときも血液は静脈を通り逆流せずに心臓に戻ります。この静脈の弁が何らかの原因により機能しなくなると、うっ血を起こし静脈瘤を形成するのです。
下肢静脈瘤は、男性よりも女性に発症しやすく、妊娠や出産によって症状を進行させるとされています。
また、加齢によりふくらはぎの筋力が低下し、静脈の逆流防止弁の老化が進行するため、発症リスクが高くなる傾向にあります。さらに、女性ホルモンが減少する更年期は、末梢血管の血流が低下しやすくなるため、更年期の女性はとくに注意が必要です。
下肢静脈瘤は、直接、命に関わる病気ではありませんが、自然治癒は期待できません。
脚のむくみやだるさが続く、こむら返りを繰り返すといった場合は、「血管外科」もしくは「形成外科」を受診するようにしましょう。
つづき▶ 下肢静脈瘤による脚のだるさの軽減に効く漢方は? …【後編】はこちら
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
参考文献:静脈学(24巻2013 3号)林 忍
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