「しげる」でも「はんりゅう」でもありません。「繁縷」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「繁縷」です。
「繁縷」の読み方は?
「縷」がつく言葉で代表的なものに「一縷の望みをかけて」といった表現があげられます。この表現のおかげで、「縷」の読み方を知っている人は少なくないはずです。
とはいえ、表題の通り、「繁縷」の読み方は「しげる」ではありません。
「繁縷」はある植物の名前を表しています。
正解は……
「はこべ」です。
「繁縷」を辞書で引くと、
ナデシコ科の越年草。道端などに生え、高さ10~30センチ。茎は斜め上に伸び、緑色で柔らかく、卵形の葉が対生する。春から夏にかけ、多数の白い花をつける。花びらは5枚で、深く二つに裂ける。春の七草の一。粥や汁に入れて食用とするほか、小鳥の餌にする。はこべら。
出典:小学館 デジタル大辞泉
とあります。「はこべら」とも読み、古名(今は使われない呼び名)では「はくびら」と読みます。「繁縷」の他、「蘩蔞」とも書くことができます。
「縷」がつくおもしろい言葉
「繁縷」の「縷」には元々、以下の意味があります。
①いと。いとのように長いもの。いとすじ。
②こまかい。くわしい。
③ぼろ。ぼろきれ。出典:縷|漢字一字|漢字ペディア
「縷」には
- 音読み ル・ロウ
- 訓読み いと・いとすじ・こま(かい)・ぼろ
とさまざまな読み方がありますが、日本語・漢字検索サイト「漢字ペディア」を見る限り、「縷」がつく言葉のほとんどは「ル」と読みます。
そんな中で見つけた「縷縷綿綿」という言葉。「いと」や「ぼろ」などを表す「縷」と、「繊維が絡まりあって塊の状態になっているものの総称」を表す「綿」を重ねたこの言葉がどんな意味を表しているかというと……
話が長くて、くどくどしいさま。
出典:ルルメンメン|言葉|漢字ペディア
「縷縷(ルル)」とは
①糸のように、細く長く続くさま。
②こまごまと詳しく述べるさま。出典:ルル|言葉|漢字ペディア
を表す言葉なのですが、「綿綿」も長く続いて絶えないさまを表しており、それらを重ねて用いることで、“話が長くて、くどくどしいさま”という風に、その意味が強まっています。
例文には「思い出話を縷縷綿綿と聞かされる」とあります。話の長さにげんなりしている人の姿が思い浮かびます……。
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