会社を出てすぐホテルへ…「不倫社員」のレッテルを貼られた彼女がとった、驚きの行動とは(後編)
ジェクス ジャパン・セックスサーベイ2020によれば、浮気・不倫経験があると答えた男性は67.9%、女性は46.3%。40代女性の32.9%が「特定の人物1人と(現在も)している」と答えています。婚外恋愛は、決して遠い対岸の火事ではありません。
では、過去に不倫を経験した人たちは、その後どんな人生を歩んでいるのでしょうか。
相手との関係や自身の生活の変化について、女性たちのリアルをお伝えします。
【不倫のその後#5】
<<この記事の前編:「お局に粘着されている」と怒る彼女。しかし最初に彼女が「やらかしていた」こととは「私だって大変なの」と彼女は言うけれど
「ね、先に私から『この人がやっていることはコンプライアンス違反です』って、人事に言ってもいいかな?」
アサミは意気込んで言った。私はしばらく考えてから、
「そうだね、やめてほしいときちんと伝えたのにその人がまだ勝手にこだわっているって感じだし、迷惑をしていることは知ってもらったほうがいいかもね」
と慎重に答えた。「その通りよ」となぜかテンションの上がった声で返すアサミは、今や「一方的に攻撃される被害者」の面をかぶっていた。
「隠せるんだね?」
続けて質問すると、「え?」と聞き返したアサミはすぐに意味を理解して
「隠せるわよ。彼のことは誰にも話していないもの。そもそも、ホテルに入ったのが確実に私だったって証拠もないのよ」
と答えたが、語調はかすかに揺れていた。この「お局さま」の状態を第三者を通して問題にするのなら、「噂の真相」について確認されることは必須で、アサミは嘘をつき続けないといけないのだ。
「こっちだって大変な思いをしているのよ」
拗ねた口調でアサミは言うが、それが自業自得だとは思わないのだろうか。不倫はもとより不貞行為であって重い責任がつきまとううえに、噂が流れたのもアサミたちの軽率な行動が原因なのだ。
「ま、いつまでもこのままは嫌だものね」
アサミの気持ちをかわしてこの話題を終わらせるつもりでそう返すと、
「私は何も悪くないのに」
と、今度は暗い調子の声色が返ってきた。
不倫を正当化する彼女に… 次ページ