「更年期が…」と言っていられない事態発生!! 夫の浮気発覚、子どもの就職、進学、犬の病気…問題が山積!気が休まる暇がない

経血量が増えた時期と家庭が大変な時期の一致は偶然なの!?

もともと経血量以外に更年期による体調不良がなかったサチコさんは、閉経後はなんの健康不安もなく、おしゃれや旅行も自由に楽しめて幸せだと言います。

 

「いま思えば、経血量が一気に増えた時期は家庭が崩壊しそうな状態だったので、ストレスも影響していたかもしれません。長女は就活、次女は大学入試を控えてみんなピリピリしていたのに加え、犬が心臓病にかかってしまい、しばらくして亡くなりました。極め付きで、夫の浮気が見つかりました。いまここで私が弱気になったら家庭は崩壊してしまう。子どもが成人するまでは家庭を守る。そう思い、自分の気力を奮い立たせていました」

 

 

離婚を決めて実現するまであしかけ12年

サチコさんは浮気をした夫に、私と別れるか浮気相手と別れるかの選択を迫りました。夫はサチコさんを選び、浮気相手とは別れると約束。しかし、それからたった3カ月で、夫と浮気相手はよりを戻していました。

 

「このとき私は、離婚すると決意しました。ただ、生活を考えると、感情に任せてすぐに離婚するのは得策ではありません。私は夫と家庭内別居状態を続けながら、子どもに迷惑をかけずに生活できる資金を稼ぐためダブルワークに励み、年金や相続の足固めをし、義父の1周忌を終えた後、夫に離婚を切り出しました。夫の浮気発覚から、12年の年月が経っていました」

 

このときサチコさんは60歳。いくら家庭内別居状態だったとはいえ、夫は10年以上前の浮気がきっかけで今さら離婚を切り出されるとは夢にも思っていなかったのか、しばらくぼう然としていたそうです。浮気相手とは復縁後すぐに振られ、その後は家族と同じ屋根の下で生活していただけに、青天の霹靂だったのでしょう。

 

「この日を10年待ちましたからね。離婚して本当にすっきりしました。私たちは学生時代に知り合って、社会を知らないまま結婚して子どもを授かったせいか、社会人になってから価値観が合わなくなり、ケンカばかりする夫婦でした。それを子どもに見せてきてしまったことは、申し訳なく思っています」

 

離婚後、母親の体調が悪くなったため、サチコさんは仕事を辞めて身の回りのサポートをしていましたが、サチコさんが63歳のときに亡くなりました。いまは年金暮らしをしながら、父親の生活をサポートするため、毎日のように父親が住む実家へ通っています。

 

「父親の面倒を見ることはそんなに大変だと感じていません。子どもたちも30代で自立していますし、60代のいま、私は心身ともに穏やかに暮らせています」

 

 


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