猫背からくる「肩こり」「腰痛」はヤバい! 猫背改善のための簡単トレーニング【イラスト解説】

猫背が肩こり・腰痛につながる? そのメカニズムとは?

普段、PCやスマホを操作しながら、猫背になっていませんか? 長時間作業をした後で、ふと気付いたら、肩こりや腰痛を感じるといった人は多いでしょう。肩こりや腰痛は他にも原因がありますが、猫背は原因になりやすいのだそう。どうしてなのでしょうか。上村さんは次のように解説します。

 

「猫背の姿勢は、腰が後ろへカーブし、頭が前に倒れている状態になっています。頭はおよそスイカ1個分、5kg程度の重さがあり、背筋が伸びているときには、首から下の全身の筋肉を使って、その重さを支えています。しかし頭が前に傾くことによって、主に肩から首の筋肉で支えなくてはならなくなるため、首から肩の筋肉への負荷が増し、それが肩こりを引き起こします。

 

首や肩の筋肉がこると、そのこった筋肉の機能を補うために、腰の筋肉がより頑張らなくてはならないので、腰の筋肉が疲弊します。さらに猫背になることで、頭だけでなく、肩も前に倒れます。そのため、全体的に重心が前がかりになることで、それを支えようと、腰の筋肉にも負担がかかることになるのです」

 

猫背はそうして肩こりや腰痛につながっていたのですね。思わず納得! けれど、猫背が習慣化している人もいるでしょう。

 

 

猫背を直す簡単な方法

「猫背、なかなか直らないのよね」そう心の中でつぶやいているなら、コツを押さえることが重要。上村さんは、猫背を直すには「抗重力筋(こうじゅうりょくきん)」がカギを握っているといいます。

 

「猫背になる原因の一つが、抗重力筋の筋力の低下です。筋肉は、歩いたり、何かをつかんだりといった動作をしているときに働いていると感じるかもしれませんが、今あなたがこの記事を読んでいる間も、重力に抗(あらが)うために働いています。

重力に抗うために働く筋肉を、抗重力筋と呼び、背中を支える脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、お尻周りにある大殿筋(だいでんきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)や下腿三頭筋(かたいさんとうきん)といった足の筋肉など、全身にあります。これらの筋肉の筋力が弱まると、重力に負けて頭が前に傾いたり、背中が丸まったりして猫背になるので、これらの筋肉の筋力をつけておく必要があります」

 

そうと聞いて、「結局、筋トレが必要なのね……」と遠い目をした人もいるのでは? けれど、上村さんは次のように続けます。

 

「筋力をつけると聞くとジムなどで筋肉を鍛えなくてはならないと思われがちですが、筋力は『量×質』が大事です。負荷を与えると筋肉の量が増えますが、それだけではだめで、質も大事なのです。筋肉の質は筋力に関係しています。

筋肉の質が低下すると、筋力が落ちてしまうため、昔持ち上げられていたものが持ち上げられなくなったりします。

 

例えば、同じ姿勢などを続けているなどして、筋肉に過度な負荷や疲労がかかると血流が悪くなり、筋肉は固まり、思うような働きができなくなります。これが筋肉の質の低下です。筋肉の質は、固まった筋肉をほぐしてあげるとよくなりますので、ストレッチなど、簡単な運動で、筋肉の質、つまり筋力は上げることができるのです。

 

また普段からの姿勢もとても大切です。特に座っているときは、骨盤が後ろに倒れてないか、気を付けてください」

 

>>>抗重力筋を鍛える、4つの簡単トレーニング法をご紹介!

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