
「足のツメが、めり込んで痛い…」それ、もしかしたら「爪水虫」かも⁉ チェックしたい7つのポイント【医師が解説】
そろそろサンダルを履く季節が到来! 意外と盲点になりがちなのが、爪の見映えです。爪がガタガタだったり、黄色っぽくなっていたりと、美しいとは言えない状態にある方もいるのではないでしょうか。
更年期になると、爪の乾燥やひび割れが気になるという声もあるため、日頃から爪の異変に敏感になっている方も多いかもしれません。
もしかしたら気付かず「爪水虫」になっている恐れもあるのです。
そこで今回は、きれいな足指の爪になってサンダルを心置きなく履けるように、日本フットケア・足病医学会理事の埼玉県済生会川口総合病院 皮膚科主任部長 高山かおる先生に、正しい爪の切り方や爪の衛生ケア方法、爪に関する病気の見分け方などを伺いました。
こんな爪になってない? セルフチェックしてみよう!
きれいな爪をつくるために、まずは病気が潜んでいないかチェックしておきましょう。普段、足爪にネイルをしている人ほど、気付きにくいので要注意です。
爪の色、形を見て自身の爪の状態を確認してみましょう。
1.爪が積み重なっている・分厚い
2.爪がめりこんで痛い
3.巻き爪である
4.厚ぼったい(厚さ2mm以上)
5.白、黄色、黒などに色が濁っている・変わっている
6.丸く変形している(通常のスクエアの形から逸脱している)
7.爪の先端が欠けている
これらにあてはまったら、「爪白癬(つめはくせん)」が疑われます。
爪白癬とは?
爪白癬とはどんな病気なのでしょうか? 高山先生は次のように話します。
「爪白癬とは『爪水虫』ともいわれる病気で、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が爪に感染することで起こります。主な症状は爪が白く濁る、黄褐色になる、分厚くなるなど。痛みやかゆみを伴わないことから、気づかず放置されることも多いのです。
爪白癬は、年齢と罹患率が比例するため、高齢者特有の病気だと思われがちですが、実はバスマットやスリッパ、絨毯、床などを通じ、子どもから大人まで、年齢・性別問わず感染しやすい病気です。
ファッションとして手や足の爪にネイルをする方は、爪本来の状態を見る機会が少なく、発見が遅れる可能性もあります。6人に1人が、水虫(足白癬)含めて、足に何らかの水虫があると調査結果が出ていることから、他人事とは思わず、普段から注意を向けるようにしましょう」
爪白癬の他にも、足爪の病気で注意すべきものはあるといいます。
「爪甲鉤彎症(かぎ爪・肥厚爪)、巻き爪にも注意してください。巻き爪は、窮屈な靴や圧迫力の強いストッキングによる外力、外反母趾などが原因です。ひどくなってクリニックへ行っても、爪が切れない状態になっていることが多くあります。専門の病院を見つけ、早めに診てもらうのをおすすめします」
爪白癬を放置することのリスク
爪白癬を放置するとどうなるのでしょうか。高山先生は次のように解説します。
「爪が肥厚・変形してしまい、見た目に影響が出てきます。また歩行時に、足の踏み込みや蹴り出し動作を行うと痛みを生じるため、動作を避けた不適切な歩き方が習慣化してしまい、バランス機能が低下する恐れがあります。痛みがあれば、運動量の減少から、筋力も低下します。さらに、年齢が増すにつれて、歩行時の日常的な活動が不安定になったり、バランスを崩したときに姿勢を保てなくなり、転倒リスクも高まります」
たかが足爪、されど足爪。歩き方から店頭リスクにまで発展するとは、なんだか恐ろしくなってきますね。
ここまでの前編記事では爪白癬のセルフチェック法や爪白癬のリスクについて伺いました。後編では爪白癬を予防するため、そしてきれいな爪をキープするための正しい爪の切り方やケア方法を教えていただきます。
つづき>>>やっちゃダメ~!「ツメを〇〇に切る」。やりがちNGケアをやめると、爪水虫・巻き爪を予防できる【医師が解説】
【取材協力】
高山 かおる先生
高山 かおる先生
埼玉県済生会川口総合病院 皮膚科主任部長
日本フットケア・足病医学会理事。体の土台である足の問題を根本から解決するため に2015年に足育研究会を立ち上げ、フットケアについてや、その重要性について日々啓 発活動を行っているフットケアのスペシャリスト。2015年4月より埼玉県済生会川口総合病院にて勤務し、足と爪のケア外来を立ち上げ日々、爪切難民の診療等行っている。
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 運動嫌いだった56才、ゆがみを整えたら「ネガティブな性格」を卒業できた。「離婚から立ち直り、推し活も始めました」【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 【ユニクロ】サマーニット×タックワイドパンツ。今夏のオフィスコーデに選びたい色とは【40代の毎日コーデ】
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 「猫背・巻き肩の54歳がびっくり」着るだけで理想的なS字姿勢が身につく話題のインナーウエアをご存じかしら
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?
- ゲッターズ飯田「引っ越すときに確認すべきたった一つの大切なこと」とは?運気を上げる心構えの基本は
- 57歳「更年期が終わったあと」には何が起きますか?美容ジャーナリスト・小田ユイコさんの場合は