「それは愛情じゃなくて、支配だから」妻に染みついた、夫の機嫌をうかがうクセは「マニュピュレート」というモラハラが原因だった
友人からの電話をきっかけにスマホを取り上げられた
『ある日、クラス会のお誘いとのことで本当に久しぶりに友人のマユミが電話をくれました。いつも1人が当たり前になっていましたが、学生の頃の楽しい気持ちが湧き上がり、夫に「クラス会にでたい」と勇気を持って伝えてみました。その途端夫は「君は僕を裏切ったんだな。友達なんかに会って何を話すつもりだ」夫の冷たい目と声に圧倒され、私は何も言い返せませんでした。
そして翌日夫は新しいスマホを私に渡してきたのです。「こんなものがあるからいけないんだね」と言い 今まで使っていたスマホを夫は取り上げました。連絡先もすぐに削除されたので、友人の連絡先もわからないし、友人に私の新しい番号を教える術もありません。私は完全に孤立し、誰にも助けを求めることができなくなったのです。その頃の私は病んでいたのでしょうね。実は助けを求めたいという気持ちも湧き上がらなかったのです。』
M子さんは夫からの洗脳で、友人や実家と連絡を取ることができない状態に陥ってしまいました。
モラハラ夫に洗脳された妻が誰にも連絡を取る気力も無くなったのは、妻の自尊心を徐々に壊していったからです。
自分は無価値で夫なしでは生きていけない、と妻に信じ込ませるように仕向けられていたのです。夫が時折見せる「愛情」と「支配」の使い分けにより、機嫌を伺うクセが当たり前になり、自分の意思で行動することができなくなるのです。
夫は暴言や脅迫を使って、自分に従わなければ何が起こるかを妻に想像させます。その結果、妻は常に恐怖に怯え、夫に逆らうことができなくなります。
夫からの洗脳により、完全に孤立し、他人との連絡を絶たせる、これでモラハラ夫の妻への支配は完成するのです。この時点で妻は自分の意思を持つことが難しくなり、夫の言いなりになるしかなかったのです。
友人が気づいてくれやっと脱出することができた
M子さんの毎日はちょっとした買い物で外出をする以外、家から出ることはありませんでした。流石に新しい携帯番号は実家には伝えたそうですが、特に連絡を取ることもしていませんでした。
そんなある日、実母が突然家に訪ねてきました。
「マユミちゃんがあなたと連絡が取れないって心配しているのよ、何かあったの?」と心配そうにM子さんを見つめました。M子さんと連絡が取れないことを心配して、実家の母に私の様子を見てきてほしいと伝えてくれたそうです。
『友人が私を心配してくれている、私を思ってくれている人がいる、そう思うと、私は張り詰めていた糸がプツッと切れる音が聞こえた気がしました。今までの夫のことを母に話し、友達と連絡を取れないように携帯を替えられたことも、自分以外、君を思っている人はいないと毎日のように言われその言葉を信じ込んでいたと、泣きながら母に話しました。
母はすぐに私の荷物をまとめ、「もう家に戻ってきなさい」と言って私を連れ出してくれました。
夫は実家に乗り込んできましたが、両親が2度と会わせないと言ってくれ、離婚手続きは全て弁護士を通して進めてくれました。』
M子さんを迎えに行ったお母様は、やつれきったM子さんをみて本当に驚かれたとおっしゃっていました。今回は友人が気づいてくれ、お母様が迎えにいくことで解決に向かいましたが、それもなくただ夫の言葉を信じて洗脳されている人は他にもいるはずです。
友人が結婚後連絡をしてこないなど、以前と違う様子があった時はおせっかいだと思わずに連絡をしてみてください。
その行動が1人の女性を救うことになります。
【編集部より】あなたのモラハラ体験を吐き出してみませんか? >>>こちらから
1 2
スポンサーリンク