【医療費の節約】ドラッグストア内にある調剤薬局。支払いで「お得」になるのは、現金?それともカードや電子マネー? 正解は…
オンラインも上手に使って無駄なく薬局を利用
その他の医薬品の節約方法として、和田さんはオンライン服薬指導の利用も勧めます。
「タイパやコスパを重視するのであれば、オンライン服薬指導の利用も便利です。自宅にいながらスマホやタブレットで薬剤師の服薬指導が受けられて、決済もでき自宅にお薬が届きます。オンライン服薬指導は、忙しい方や体調が優れず外出が大変な方、定期的に同じ薬を服用している方などにはとても便利なサービスです。
医療機関もオンラインで受診できるので、デバイスの使い方に慣れている方には向いているかもしれません。
お薬手帳もスマホアプリで記録していくことができます。薬局に持参するのを忘れにくいので便利ですよ。何かと値上がりが続く今、薬局を賢く選んで、活用していきましょう」
ドラッグストアの節約術
更年期になると、更年期症状緩和の薬や漢方薬などをドラッグストアなどで買うことも増えるものです。そこで和田さんに、ドラッグストアの医薬品費の節約術を教えていただきました。
●セルフメディケーション税制の控除を利用しよう
「セルフメディケーション税制を利用する方法があります。これはOTC医薬品の購入費用が高額になったとき、一定の条件を満たせば、医療費控除の特例として所得控除を受けることができる制度です。対象となるお薬の場合は、世帯での年間購入額が12,000円以上であれば控除対象になります。レシートなどをとっておきましょう」
●保険調剤の支払いは現金でないほうがお得
「ドラッグストアで買い物をするとポイントがもらえますが、保険調剤では原則的にポイントの発行は禁止されています。ですが、クレジットカードでの支払いやQRコード決済などでポイントが発行される場合は便宜上、ポイント付与が容認されていますので、保険調剤の支払いは現金でないほうがポイントが加算されるのでお得です」
●プライベートブランドを利用する
「ドラッグストアが独自に製造・販売するプライベートブランドを利用すると節約になることがあります。ほぼ成分なども同じメーカー品と比較してかなり割安で買えるので、いつも買ってるお薬がある方は試してみても良いでしょう」
更年期症状が気になるなら早めの受診を
最後に、更年期女性へ向けた医薬品費の節約に関するメッセージをいただきました。
「更年期には頭痛やめまいなどの不定愁訴に悩まれる方が多いですが、症状が軽いと受診をためらって独断で選んだ市販薬やいわゆる健康食品などに頼りたくなることが多いと思います。しかし、万が一、重病が隠れていたり、症状が悪化したりする恐れがありますので、早めに医療機関を受診したほうが良いでしょう。今はオンライン診療やオンライン服薬指導も充実しています。身体のためだけでなく、保険診療を受けることで余計に医療費がかかってしまうことも予防できます」
和田さんのアドバイスの通り、診療費や医薬品費を抑えるために診察の頻度を減らす、再診費を節約するために薬処方だけにするなどは避けましょう。健康面を第一に考えながら、今回教えていただいた内容を活用してうまく節約したいですね。
また今回ご紹介した内容は、2024年7月現在の情報であるため、制度や規定が変わることもあります。常に最新の正しい情報に当たりましょう。
【取材協力】
節約アドバイザー 和田由貴さん
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、暮らしや家事の専門家として活動。環境カウンセラーや省エネ・脱炭素エキスパートでもあり、環境問題にも精通。
私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスが得意。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱。
調査出典
アインホールディングス「20代~70代男女に聞く、医薬品とお金に関する意識調査」
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