「夫は怖いけど、やっぱり家に帰るべき?」ようやくモラハラ夫から逃げ出せたのに、罪悪感でいっぱいの妻。「揺り戻し」現象とは?
夫が手のひらを返すように変わる、私は夫の元に戻るべきだと思い出す
『私が家を出ときはどうせすぐに戻ってくるだろうと、夫はたかを括っていたと思います。しかし私は運良く戻る実家があったので、再スタートの準備として仕事を決め、子供たちの転校手続きもさっさとすませていました。それを知った夫は慌てて『悪いところは治す。本当に愛しているのは君だけだ。頼むからもう一度やり直してほしい』と何度も連絡をしてくるようになりました。全てのメールや電話をブロックすればいいのでしょうが、まだ離婚も正式にしていなかったのでそれもできませんでした。
毎日のように夫から謝罪のLINEを読んでいいると、2ヶ月を過ぎた頃、夫から逃げた解放感が、不安と罪悪感に変わっていきました。』
モラハラ夫のもとから逃げた妻によく起こることですが、戻らないことに対する罪悪感や、家族を分断することへの戸惑いが心を揺さぶり、次第に「自宅に戻った方がいいのではないか」という思いが強くなっていきます。
この現象が「揺り戻し」と呼ばれるものです。
モラハラの被害者は、離れることで一時的に安心感を得るものの、時間が経つと夫の行動や言葉を忘れ、戻りたくなる衝動に駆られることがあります。夫の酷いところは思い出さずに、夫の優しかった時のことや、結婚当初の幸せな時期を思い出し、そんな人を一人にしてしまった自分の選択に迷いが生じます。
何度もモラハラ夫に期待をして裏切られてきたにもかかわらず、夫から送られてくるLINEを信じ、「もう一度やり直せるかもしれない」と錯覚してしまうことがあるのです。Tさんも、この揺り戻しに心を揺さぶられ、再び夫のもとに戻るべきかどうかを悩むようになりました。
揺り戻しは誰もが通る道
「友人に夫の元に戻ろうと思うと相談したところ、『冷静になって。その感情は別居をして2、3ヶ月後に起きる“揺り戻し”というものだから。しばらくしたらその気持ちは無くなるから。戻ったらまた同じことの繰り返しになるから絶対にやめて』と強く言われました。自分が我慢すれば家庭は壊れなかった、そう思って自分を責める毎日でしたが友達の言葉に救われました。確かにその時期が過ぎると、自分が悪いという思いはさっぱり無くなり、夫から離れられたことの喜びと未来への希望しか湧いてきませんでした。」
揺り戻しを乗り越えるためには、まず自分がなぜ別居や離婚を決断したのか、その理由を思い出すことが大切です。
Tさんが別居を決意したのは、夫からの日々のモラハラ、そして最後にはTさんに土下座を強要したことが原因でした。Tさんは心身ともに限界に達し、自分を守るために家を出たのです。そのことを忘れ、戻りたいという衝動に駆られたとき、過去の辛い経験を振り返り、同じ過ちを繰り返さないように自分に言い聞かせることが必要です。
また、信頼できる友人や共通の悩みを話せる場所で自分の状況を話すことをお勧めします。
Tさんが友人から受けたアドバイスのように、外部の視点から冷静な判断を促してもらうことで、感情的になりがちな揺り戻しの時期を乗り越えることができます。
その結果、Tさんは揺り戻しの波を乗り越え、未来に希望を見出すことができました。
この揺り戻し現象は、モラハラ夫と離れた2、3ヶ月後にやってきます。なぜか夫の良いところばかりを思い出し、自分が悪かったのではないか、自分がわがままだったのかもしれないと、思い込んでしまうのです。でもそんなことは決してありません。
自分の決断に自信を持ってください。自分を貶し罵倒する人と離れるという決断は、あなたにとって正しい選択だったのです。過去の辛い経験を乗り越え、これからの未来のために一歩ずつ歩いていきましょう。
あなたは、自分自身の幸せを掴む力を持っています。
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