52歳で閉経。「これで更年期から回復される!」と思ったのに、現実はそう甘くなかった

体調不良の中、47歳から介護が始まった。心も体もギリギリだったけれど…

42歳から何かしらの体調不良が続くも、うまく付き合いながら生活できるようになったリリテさんでしたが、47歳になったころ、また生活が変化しました。義母の介護が始まったのです。デイサービスや施設を利用しながらの介護とはいえ、何かしら体調不良を抱えた状態での介護生活は、心も体も壊れるギリギリの状態でした。ただ、そんな中でも不幸中の幸い的な変化もあったそうです。

 

「あまりにも大変すぎたせいか、徐々に過食と拒食がなくなっていったんです。忙しかったので、食べることを考える余裕がなかったことが幸いした気がします。過食と拒食は精神的に追い詰められる怖さもあるので、なくなってほっとしました」

 

そんなリリテさんに、非情にもさらに試練が襲い掛かります。

 

 

52歳で閉経するも体調は回復どころか新たな痛みとの闘いの始まりに

51歳になったリリテさんは、数年前から、腸のあたりにひびくような痛みを感じることが度々ありました。ある日、また腸のあたりに痛みが走り、歩行ができなくなってしまったため、病院で診てもらいました。結果は、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)。すぐに手術をすることに。

 

幸い手術は成功し、短期の入院で済んだリリテさん。このころ、医師から「美容にもいいから」と勧められたホルモン補充療法を始めましたが、体に合わず中止しました。代わりに飲み始めた漢方も体に合わず、止めてしまいました。そして、52歳で閉経。

 

閉経をきっかけに、さまざまな体調不良がよくなると思っていたリリテさんでしたが、現実は違いました。閉経後も次々と新たな痛みが始まり、その度に病院へ駆け込む日々が始まったのです。

 

「全身に痛みが走ったらリウマチの専門家、胸が苦しくなったら呼吸器内科、頭痛は頭痛の専門家と、症状に合わせた病院へ行きました。 でも、いずれの診察結果も異状なしでした」

 

どの病院でも異常なしと診断されたリリテさんは、これらの症状は更年期のしわざだと思うようになりました。実際に、更年期の症状の一つに上げられる急な発汗(ホットフラッシュ)は、徐々にひどくなっていました。以前は、夏でもクーラーが効いた部屋では長袖を着ていたリリテさんでしたが、このときは半袖でちょうどよくなり、汗をたくさんかくため、毎日ハンカチ2枚がビショビショになるほど。

 

 

交通事故で足を骨折!そのとき更年期の諸症状は…

体の不調の影響で、仕事ができる日が数えるほどになってしまったリリテさんでしたが、古くから通うお客様に支えられ、体調に合わせて営業をしながら、うまく更年期と思われる諸症状と付き合っていました。

 

そんな中、あと2カ月で60歳を迎えるタイミングで、リリテさんは交通事故に会い、足を骨折してしまいます。なかなか痛みが消えず、松葉杖生活を余儀なくされました。

 

「足の痛みに気を取られていたせいか、骨折した日あたりから全身の痛みや胸の苦しさ、急な発汗などを感じなくなっていました。体が、ケガを治すことを優先して、更年期のことまでかまっていられなくなったのかもしれませんね」

 

いまは、痛みや苦しさを感じることが少なくなり、穏やかな日々を過ごせるようになったリリテさん。エステティシャンとしてお客様の肌を整えながら、自身の体調もケアする日々です。お客様と更年期について話すこともあり、トリートメント中の雑談が、リリテさんの心のケアにもつながっているそうです。

 

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