更年期で毎日だるくて動けない44歳。夫から「怠けるな」と言われたけど、「もう気力だけじゃ無理」。
とつぜんの動悸。心臓が服から飛び出る勢いでバクバクして怖い!
4年前、夫の仕事を支えるために会社を設立して、自らが代表となったマサミさん。現在46歳と、一般的には更年期の入り口世代ですが、40代に入る少し前には、すでに体の異変を感じるようになったといいます。
「いちばん下の子どもが生まれた年のある日、ベビーカーを押して歩いていただけなのに、急に激しい動悸が始まったんです。心臓が服から飛び出るんじゃないかと思うくらいの激しさでバクバクして、本当に怖かったです」
その後もたびたび動悸を感じたものの、健康診断を受けても「問題なし」の結果がでるため、特に治療をしないまま、年月が過ぎていきました。
生理前に必ず下痢をするように。これも更年期の症状なの?
43歳になったマサミさんに、次なる変化が現れます。生理前に、必ず酷い下痢をするようになったのです。それまでは、生理不順気味ではあったものの、下痢をすることはありませんでした。
「汚れた水みたいなゆるい下痢が生理前に必ずくるので、最近は『下痢が始まったら生理のサイン』と思うようになりました」
このころから、マサミさんは自身が更年期に入ったのでは?と思うようになりました。
マサミさんには、ひと回り以上年の離れた姉が二人います。二人とも更年期に体調の変化を感じ、そのことをマサミさんによく話していたため、いずれ自分も更年期になることを、30代から受け入れていたそうです。
家事と仕事以外は寝込んで起きられない日々。夫に「怠けるな」と言われたことも…
生理前の変化を感じ始めて1年が経ち、マサミさんが44歳になったころから、体がだるくて何もしたくない日がでるようになりました。マサミさんは本来、何事にも積極的で、じっとしていない性格です。それにも関わらず、何をするにもだるくて、面倒くさくて、できるだけ寝転がって過ごしたいと思うようになってしまいました。
とはいえ、マサミさんは会社の社長。「つらいから休む」と簡単には言えない状況でした。従業員二人の小さな会社とはいえ、たくさんの取引先があり、経営は待ってくれません。同社で働く夫は職人に専念しているため、経営はマサミさんの肩にかかっています。
マサミさんは、朝は気力でなんとか起き上がり、お弁当を作り、夫と子どもを送り出すまでのルーティンをこなし、意識を失わない限りは出社しました。しかし、その無理がたたったのか、体のだるさがますます酷くなり、ついには寝込んでしまう日が増えました。
「どうしても私しかできない業務と家事は、気力でなんとかし続けましたが、無理をするほど反動がきて、作業が落ち着いたとたんぐったりしてしまい、もう何もできなくなるんです」
加えて、中学生の次男が反抗期を迎えてヤンチャな行動をするようになりましたが、しっかりと向き合う気力も湧きませんでした。
そんなマサミさんを見て、夫が「怠けるな」と厳しい一言を放つこともありました。今では更年期を理解し労わってくれますが、最初は単に仕事や家事を怠けていると思われていたそうです。
できていた生活ができなくなった不安も相まって、マサミさんは徐々にうつのような状態になっていきました。前向きに考えることができなくなって落ち込み、そんな自分をさらに責めてしまいます。
「当時、不幸にも自ら命を絶った芸能人のニュースが相次ぎました。それを見ながら『ああ、彼らの気持ち分かるな』と思う自分がいました」
▶つづきの記事【後編】を読む▶45歳の健康診断で大腸がんの疑いが!再検査の結果は……。 __▶▶▶▶▶
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